コラム

公開日:2018年8月3日

/ 最終更新日:2021年07月21日

玄関ドアの歴史と現在のサイズ・規格


玄関ドアのサイズは一見するとどれも同じに見えますが実は種類によって規格が違いますし、日本の歴史とともに少しずつ変化しています。今回はそんな日本の玄関ドアの歴史と玄関ドアのサイズ・規格についてご紹介します。

日本の玄関ドアの歴史

日本最古のドアは弥生時代(紀元前1000年~西暦350年)にあったとされています。弥生時代の遺跡から木製の扉が出土されており、サイズは縦61㎝×横48㎝・厚さ4㎝の木製の扉でした。

鍵の歴史

鍵付きの玄関ドアに関しては6世紀中期の飛鳥時代の遺跡から錠前が発掘されています。その後江戸時代に入ると錠前を作る職人が登場します。しかし当時の鍵はごく一部の階層だけでしか普及しませんでした。

更に時を経て、明治時代後期から大正時代にかけて西洋の建築技術を取り入れた建物が普及し始めました。それに伴い民間の施設にも鍵付きのドアノブが浸透していきました。

しかし、その後の第二次世界大戦により金物の発展が一時滞ったため鍵の製造技術も停滞してしまいました。やがて戦争が終わり1955年の高度成長期になると現在でも使用されている円筒状(シンドリカルロック)が普及し、現代に至ります。

その後も鍵の形状が複雑になったりカードタイプの鍵が誕生するなど、鍵の文化は進化し続けています。

時代とともに変化する玄関ドアのサイズ

日本の住宅における玄関ドアのサイズは必ずしも一定ではありませんでした。日本の時代背景とともに玄関ドアのサイズも変化を遂げて来ています。

最初の頃の日本の住宅における玄関ドアの高さは180㎝が主流でした。それは襖の高さが180㎝程度だったことにより、それに合わせて作られたものです。また昔の日本人は平均身長が男性で157㎝と低かったので玄関ドアも180㎝あれば十分でした。

その後欧米の文化を取り入れると共に日本人の平均身長も少しずつ伸びて、玄関ドアも高く作られるようになりました。高度成長期以降の日本における玄関ドアのサイズは以下の様な変革を遂げます。

1971年 高さ1800~1900mmの玄関ドアが主流だった中、2000mmの高さが誕生

1975年 全てアルミ製で出来た高さ2400mmの玄関ドアが誕生

1994年 厚みが60mmもある玄関ドア誕生。玄関ドアの窓に初めて複層ガラスを採用

日本の玄関ドアはこのような変革を遂げてきました。現在では新築の住宅を建てる際に高さ230㎝以上の玄関ドアが人気となっています。

現在の玄関ドアの基本的なサイズ・規格

現在流通している玄関ドアの基本的なサイズ・規格は以下の通りです。

高さ

DH=23

2,312mm

DH=23(ランマ付)

2,312mm

DH=20(ランマ無)

2,000mm

参照元:https://www.ienakama.com/genkan-door/tips/page/?tid=514

現在の玄関ドアは高さ約2300mmのサイズが流通しています。ランマ付きだとランマの分だけ低くなるので開口部は狭くなります。

幅(種類・幅・有効間口寸法)()内の有効間口寸法は子扉も含む寸法

3尺間口 780mm 664mm
片開き 872mm 756mm
3尺ワイド 940mm 824mm
親子(入隅用) 1,135mm 756mm(956mm)
片袖FIX(入隅用)基本袖タイプ・機能袖タイプ 1,135mm 756mm
親子 1,235mm 756mm(1,059mm)
片袖FIX(入隅用)機能袖タイプ(ポスト付き) 1,235mm 756mm
両袖FIX 1,235mm 756mm
両開き 1,690mm 756mm(1,514mm)

参照元:https://www.ienakama.com/genkan-door/tips/page/?tid=514

幅は子扉付きやドアの種類そのものによって長さが大きく変わります。

リフォーム時に玄関ドアのサイズを変える

玄関ドアは工務店にてリフォームを依頼する事が出来ます。その際に玄関ドアの材質・機能・デザインだけでなく、サイズを変える事も出来ます。メーカーによってはドアから引き戸へのリフォームも対応しています。

最近の玄関ドアはなるべく開口部の大きいドアが人気の高い商品となっています。玄関には採光窓を付けて明るい玄関を目指す事も可能です。採光窓があればランマ(上部の窓)は不要なので高さのあるドアを設置できるため採光窓も人気があります。

人が玄関を出入りするためには最低でも60㎝は必要と言われています。加えて車いすを通す場合は手動タイプで63㎝・電動タイプで70㎝が最低ラインであり、80㎝は欲しいとされています。玄関ドアは居住者がほぼ毎日出入りする場所なのでなるべく開口部を広くした方が快適な出入りを可能とします。

中村建硝で取り扱う玄関ドアの紹介と規格寸法

中村建硝では「ドアリモ」と「リシェント」の2種類の商品を取り扱っています。

YKKAP・かんたんドアリモ

ドアリモは既存の枠をそのままに新たなドアをリフォームすることが特徴となっています。工事の際は既存のドアと新しいドアを取り換えるだけなので以前の工事に比べてはるかにスピーディな工事が可能となっています。現在はドアの交換工事を朝から開始して夕方には完了する流れになっています。

ドアリモは引き戸タイプの玄関も対応しています。そのためドアや引き戸だけでなく「ドアから引き戸」へのリフォームも可能です。

ドアリモには「スマートコントロールキー」が使えます。スマートコントロールキーとはリモコン、カード、シールなどの様々な形状があり、ドアノブにかざすだけで施錠・解錠が出来る便利な鍵です。おサイフケータイやEdyの機能にも対応しているのでお手持ちのスマートフォンを鍵として使用する事も出来ます。

またスマートコントロールキーは防犯機能にも優れています。電子ロック以外に非常用の鍵穴が付いていますが、カバーで隠れているので外からは見えなくなっています。ドアのロックは2か所ついており短時間でのピッキングを不可能としています。仮に1か所のロックを解除できたとしても2か所目を50秒以内に解錠しないと再ロックがかかる仕組みになっています。そのため従来のドアに比べて泥棒の侵入を防げる可能性が格段に上がっています。

ドアリモは玄関の風通しの悪さと外気の影響による問題を解消してくれます。玄関は基本的に閉め切っているので湿気や臭いが溜まりがちです。そのため夏は暑く、冬は寒くなりとても過ごし辛い環境を作ってしまいます。ドアリモならドアの中に通風用の小窓が付いています。小窓を開ければ玄関ドアを閉めた状態で換気できるので臭いや湿気を排出する事が出来ます。勿論玄関ドアの鍵は閉めた状態で換気するだけの隙間しか開かないので防犯はしっかり出来ています。また風通用の小窓から明かりを取り入れる事も出来るので暗くなりがちな玄関に明かりをもたらしてくれます。

ドアリモの規格・寸法表はコチラ

LIXIL・リシェント

LIXILのリシェントもドアリモと同様に様々な機能が搭載されており、これまで抱えていた玄関に纏わる悩みをたくさん解消してくれます。

工事は既存のドア枠に新たな枠を設置する「カバー工法」を採用しているので取り付け作業は1日で完了します。

採風用の窓も付いているのでドアを閉めた状態で風と明かりを玄関に取り入れる事が出来ます。窓にはレバーが付いており2か所のロックを簡単に操作できる仕組みになっています。

リシェントは種類によって違った断熱性能が搭載されています。断熱性能が無いアルミ製のドア以外に選べる3段階の断熱性能があり、比較的暖かい地域向けの断熱ドアから寒い地域のための高断熱仕様まであります。断熱仕様のドアには採風用の窓に複層ガラスを使用しているので断熱だけでなく結露の発生も防止してくれます。

リシェントは鍵の部分にも嬉しい機能が搭載されています。リシェントの鍵は従来の鍵ではなくカード、リモコン、あるいはスマートフォンを鍵として使用できます。ドアにセンサーが付いているのでそれらの鍵を所持した状態でセンサーにタッチすると自動で施錠・解錠できます。鍵穴に入れて捻る必要がありません。センサーは乾電池をエネルギー源としており、電池切れになる前にランプで告知してくれます。オートロック機能も搭載されているので鍵の閉め忘れがなくなります。

リシェントの規格・寸法はコチラ

まとめ

玄関ドアのサイズ・規格は歴史と共に変化を加えつつも近年は一定の大きさに落ち着いています。最近は通りやすさを重視して開口部の広いドアにリフォームすることが推奨されているのでご自宅の玄関ドアが狭くて悩んでいる方は是非一度相談してみてはいかがでしょうか。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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