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はめ殺し窓とはどんな窓？
はめ殺し窓とFIX窓は同じ窓で、窓枠にガラスだけが組み込まれています。階段の吹き抜けの高い位置に明り取りとして設ける小窓から、景観を採りこむ目的で設ける大開口まで、様々なタイプがあります。
新築時には円形やひし形、正方形などのはめ殺し窓を並べて外観や内装のアクセントにすることもあります。
はめ殺し窓のメリットが活きるケース
はめ殺し窓のメリットは熱と音が出入りしないことによって生まれます。
窓の気密性が断熱性を高める
窓は閉じている時でも、家の中で最も多くの熱が出入りする場所です。熱はガラスとサッシ、窓枠とサッシの間を通って家の中と外を出入りします。
ガラスとサッシの断熱性が高い場合、はめ殺し窓にすることによってガラスとサッシからも、隙間からの熱の出入りもなくなって気密性が高まる為、より断熱性が高まります。
窓の気密性が防音性を高める
熱と同じように、窓には隙間があるので閉じていても100％の音を遮断しているわけではありません。防音性を高める厚いガラスが組み込まれたはめ殺し窓なら、ガラスを通す音も、隙間を通る音も遮断できます。
室内に景観を採り込める
はめ殺し窓には桟がないので、切り取った眺望が1枚の絵画のように室内を彩ります。
外観や内装のデザイン性を高める
開閉できる窓には難しいデザインや小さなサイズの窓を設けると、外観や内装におしゃれなアクセントを加えます。
掃除の手間が少ない
吹き抜けの高い位置に設ける窓には、脚立などを使わないと手が届かないケースもあります。このような場合、FIX窓であれば構造がシンプルなので、柄の長いクイックルワイパーなどで埃を取る程度の簡単な掃除ならできます。
はめ殺し窓がデメリットになってしまう場合は開き方タイプを変更
はめ殺し窓には風を採り入れられない、夏は陽射しが強く入り過ぎて室温が上昇する、外部からの視線が気になるといったデメリットがあります。
風を採り入れられない
近年は全館空調24時間換気の住宅も増えている為、窓の少ない住宅は少なくありません。その為、新築時には換気より見た目の良さを重視してはめ殺し窓にすることもあります。
ただ、暮らし始めてみるとエアコンを使わない季節には窓を開けたいと思うことがあります。このような場合には、風を採り入れられる窓とはめ殺し窓を組み合わせた連窓への交換がおすすめです。
陽射しが入り過ぎる
明り取り用に設ける小窓なら問題ないのですが、景観を楽しめる大開口のはめ殺し窓は、夏になると太陽の直射熱で室温が上昇します。このような場合には、遮熱タイプのLow-E複層ガラスなど、熱と紫外線を跳ね返す働きのあるガラスが入った窓への交換がおすすめです。
外部からの視線が気になる
新築時には外部の景観を楽しめる環境だったのに、隣家が建ち、隣家からの視線が入る窓になってしまったというような場合には、窓のサイズを小さくすることで視線問題を解決できます。高窓にしたり、パネルと窓を組み合わせて縦長のすべり出し窓を並べたりするリフォームです。
上記の画像は引き違い窓のサイズを小さいはめ殺し窓に交換した事例ですが、大きいはめ殺し窓から小さいはめ殺し窓への変更もできます。
はめ殺し窓を開閉できる窓にする窓のリフォーム
はめ殺し窓はカバー工法でする窓交換で開閉できる窓に替えらえます。カバー工法とは壁に埋め込まれている窓枠を壊さずに新しい窓に交換するリフォームです。
壁を壊さないので騒音や粉塵も少なく、数時間で工事が完了します。
はめ殺し窓から開閉できる窓に交換した場合に、心配になる疑問にお答えします。
開閉できる窓にして断熱性は下がらないの？
開閉できる窓に替えると断熱性が低下するのでは？と心配される方もいらっしゃると思います。もし、現在のはめ殺し窓がトリプルガラスと樹脂サッシの窓であれば、引き違い窓への交換で隙間ができる為、断熱性はその分低下します。
一方、現在の窓がそれほど断熱性の高くない窓であり、交換する窓に断熱性の高い窓を選べば、引き違い窓に交換したとしても現在よりはるかに断熱性は向上します。
通風もしたいけれど景観が損なわれてしまうのでは？
景観を楽しみつつ風も採り入れたい場合には、縦すべり出し窓とはめ殺し窓の組み合わせがおすすめです。中央にFIX窓、両側に縦すべり出し窓という組み合わせにすると、対面に窓がなくても換気がしやすくなります。片側だけにつけると、景観を採り入れるガラス部分を広くとれます。
はめ殺し窓のまま断熱性は高められる？
現在の窓に断熱性がない場合には、断熱性を高める窓のリフォームには2つの方法が挙げられます。
断熱性の高い窓に交換する
アルミ樹脂複合サッシと、トリプルガラスや複層ガラスなど断熱性の高いガラスを組み合わせた窓に交換すると、窓の断熱性が高くなります。
スタッフブログ 窓は交換して断熱性を高くする時代になりました【LIXILリプラス】
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断熱性の高い内窓を設けて二重窓にする
樹脂サッシと複層ガラスの内窓を設置して二重窓にすると、断熱性を高められます。費用を抑えたいという場合におすすめです。開閉できる窓への内窓設置には開閉が面倒というデメリットが生まれやすいのですが、はめ殺し窓ならそのデメリットは少ないです。
また、二重窓は防音性も高めるので、騒音の悩みも解決します。
どんな窓に交換できる？
はめ殺し窓から交換できる窓には、引き違い窓、縦すべり出し窓、横すべり出し窓、上げ下げ窓があります。
開閉できる窓からはめ殺し窓へのリフォーム
開閉できる窓からはめ殺し窓への交換もカバー工法で手軽にできます。
新築以来何年もたつが1回も開閉したことがないという窓を、はめ殺し窓に交換する場合には何の問題もありません。気密性が高まって冷暖房の効率が良くなり、鍵のかけ忘れの心配がないので防犯性も高まります。
小さいお子さまのいらっしゃるご家庭では、お子さまが目を離したすきに窓を開けて落下するなどの危険もなくなります。
ただ、窓を開けて空気の入れ替えをしていた場合には、十分検討する必要があります。特に同じ室内に他の窓がない場合には、空気の入れ替えができなくなる恐れがあります。
はめ殺し窓への交換にかかる費用
リクシルのサイトで紹介されているリプラスはめ殺し窓の参考価格を確認してみましょう。
- マドタイプ 17万1,400円（取り付け費は別）
サイズW1,650mm×H1,100mm・Low-E複層ガラス - テラスタイプ 256,600円（取り付け費は別）
サイズ W1,650mm×H1,800mm・Low-E複層ガラス
ガラスの種類はこの他にもあり、断熱性の高さが変わります。下記お見積りページでご自宅の窓のサイズと、ガラスの種類を選ぶと具体的な価格をご確認いただけます。
はめ殺し窓に内窓を設置する費用
リクシルのサイトで紹介されている内窓インプラスの参考価格を確認してみましょう。
- インプラス 引違い窓 マドサイズ 7万7,000円（取り付け費は別）
サイズ W1,650mm×H1,100mm・ 複層ガラス - インプラス 引違い窓 テラスサイズ13万3,000円（取り付け費は別）
サイズ W1,650mm×H1,800mm ・複層ガラス
関連コラム 内窓にリクシルインプラスを取り付けて断熱と防音ができる二重窓にリフォーム
はめ殺し窓から開閉できる窓への交換も、開閉できる窓からはめ殺し窓への交換も、交換後は使い勝手が変わります。交換後の窓の使い方と交換後の使い勝手を十分にシミュレーションしてから決めることが大切です。
交換する窓の断熱性能と遮熱性能は、室内環境の快適さにも冷暖房費にも大きく影響しますので、ガラス選びも慎重に進めましょう。
はめ殺し窓のリフォームをしたいけれど、窓選びが不安…という場合にはお気軽にご相談ください。
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