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コラム

公開日:2023年9月25日

/ 最終更新日:2024年03月03日

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二重窓リフォームとは?メリットと費用相場・2024年の補助金を解説!

二重窓リフォームの費用相場と施工事例

二重窓リフォームは、既存の窓の内側にもう1枚窓(内窓・インナーサッシ)を設置することで、断熱効果や省エネ効果、結露防止効果など様々なメリットが得られる住宅の断熱リフォームの1種です。

このコラムでは、二重窓リフォームのメリット・デメリットや、二重窓リフォームの費用相場・二重窓リフォームで使える補助金について解説します。また、実際の施工事例も紹介しますので、二重窓リフォームを検討中の方は参考にしてください。

 

二重窓リフォームとは?

二重窓とは、窓ガラスを2列配置した状態のことを指します。二重窓リフォームとは、既存の窓の内側にもう1つ窓(内窓)を取り付けることで二重窓にするリフォームのことです。

二重窓リフォームの図説
(画像引用元)PATTOリクシル

二重窓によって窓と窓の間に空気の層ができるため、外気の影響を受けにくく、夏は暑さを遮断し、冬は部屋の暖かさをキープしてくれます。

二重窓と内窓は違う?

「内窓」とは、二重窓の内側にある樹脂製の窓のことで、別名「インナーサッシ」とも呼ばれます。

既存の窓を残して、新たに内窓を取り付けた場合、既存窓と内窓を合わせて二重窓と言います。つまり二重窓とは、厳密には「内窓を取り付けて窓が2列になっている状態」を指す言葉ですが、内窓と同じ意味で使われていることも多いです。

二重窓とペアガラスは違う?

二重窓とペアガラスも混同されやすい用語です。

二重窓は内窓によって窓を二重にするリフォームの施工そのものを指し、ペアガラスはいわゆる「二重ガラス・複層ガラス」のことで、複数枚で構成されるガラスを指します。

ちなみにペアガラスはガラスの大手メーカーであるAGC株式会社の登録商標ですが、ペアガラスが多く流通したことから、複層ガラスの一般名詞として使われています。

マイスター社長
マイスター社長

内窓のガラス部分を「二重ガラス(複層ガラス)」にすれば、二重窓の断熱性をさらに向上させることができます。

内窓のガラスの種類と効果の違い

内窓のガラスには主に二重ガラス(複層ガラス)が使われています。主な複層ガラスの種類と、それぞれのメリットや効果の違いをまとめます。

①遮熱高断熱複層ガラス

遮熱高断熱複層ガラス
(画像引用元)LIXIL|複層ガラスシリーズカタログ

Low-E複層ガラスの遮熱タイプとも呼ばれるガラスで、複層ガラスの室外側を「遮熱高断熱特殊金属膜(Low-E膜)」でコーティングしたタイプです。紫外線・日差しのカット効果、結露抑制効果が高く、夏の強い日差しを軽減したい場合に特に効果的です。

LIXILの窓ガラス製品なら「Low-E複層ガラスグリーン(高遮熱型)」、YKKAPなら「Low-E複層ガラス(遮熱タイプ)」という名前になります。夏に頻繁に冷房を使用する地域や、夏に強烈な日差しが入る部屋などにおすすめです。

②高断熱複層ガラス

Low-E複層ガラスの断熱タイプとも呼ばれる、複層ガラスの室内側を特殊金属膜でコーティングしたタイプです。太陽の熱を取り込むことで室内の温度を保ち、暖房効率を上げられるのが特徴です。

マイスター社長
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つまり、①と②の2つの違いはLow-E膜コーティングが「室外のガラスか室内のガラスか」の違いになります。一棟や一部屋内で方角によってガラスの種類を使い分けることも可能です。

LIXILの窓ガラス製品なら「Low-E複層ガラス クリア/グリーン」、YKKAPならLow-E複層ガラス(断熱タイプ)という名前になります。

高断熱複層ガラスは、日遮熱を多く室内に取り込めるため冬の寒さが厳しい地域や北向きの窓などに適したガラスですが、ガラスにグリーンやブルーなどの色を付けて、夏場に必要な遮熱性能も高めたタイプもあります。

マイスター社長
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様々なガラスタイプがあるので、お部屋の環境や方角、気候などに応じて、適切な性能のガラスを選択できます。

Low-E複層ガラス クリア
(画像引用元)LIXIL|複層ガラスシリーズカタログ

一例としてLIXILの製品で説明すると、上の画像のLow-E複層ガラスクリアタイプは、室内側のガラスに無色透明のLow-E膜をコーティングしたものです。透明度が高いので採光性に優れていて、冬場に多くの日差しを室内に取り込めるので冬の寒さが厳しい地域明るさを確保したい部におすすめです。

Low-E複層ガラス グリーン

(画像引用元)LIXIL|複層ガラスシリーズカタログ

上の画像のグリーンタイプは室内側に薄いグリーンのLow-E膜をコーティングしたもので、夏の日差しを適度にカットできるので、夏に頻繁に冷房を使用する地域や部屋におすすめです。

③一般複層ガラス

2枚のガラスと中空層で構成されるスタンダードな二重ガラスです。
中空層のはたらきで、ガラス面を通り抜けようとする熱を少なくして断熱効果を発揮します。室内側ガラス面を冷えにくくするので、ガラス面の結露も抑制します。

この他にも、安全合わせトリプルガラス、UVカット機能付き複層ガラス、防音合わせガラス、目隠し機能付きの型板やフロストタイプなど様々な複層ガラスがあります。

 

二重窓リフォームのメリット・効果

次に、二重窓リフォームによって得られるメリットや主な効果を解説します。

断熱・省エネ効果

二重窓が日遮熱をカットする仕組み

窓を2枚にすることで部屋の気密性が高まり、断熱性を高めます。断熱性の向上によって、屋外の空気をシャットアウトし、室内の空気を逃がさないため冷暖房効率が上がり、省エネ・節電効果もアップします。

そして、二重窓リフォームによる光熱費削減効果は、リフォームしてからもずっと続きます。つまり、一度二重窓リフォームをしてしまえば、光熱費の削減効果で将来的にリフォーム代の元が取れるため長い目で見ても大変お得です。

防音性が高まる

気密性が上がる=より隙間が少なくなることから、防音性が高まります。また、二重窓によってできる空気の層のはたらきは、外からの不快な音が室内に入ることや、室内で発生した音が、近隣に漏れるのを抑える防音壁としての役割も果たします。

結露しにくくなる

内窓インプラスの結露軽減効果(参考)【LIXIL】インプラス 結露軽減効果実験

二重窓で窓が2枚になるため、外気によって冷える窓と室内の温かい空気に触れる窓が別々になることで結露を抑制できます。その結果、カビやダニの発生を抑える効果も期待できます。

防犯性が高まる

一戸建ての泥棒(侵入窃盗)の侵入口は約54%が窓というデータがあります。
(参考)住まいる防犯110番 – 警察庁Webサイト|手口で見る侵入犯罪の脅威

二重窓を取り付けることで、窓が2ロックになります。また、窓が二重の住宅は侵入までに時間がかかるため、 侵入をあきらめさせる心理効果も期待できます。

UVカット効果

窓や二重窓のガラスを「Low-E複層ガラス」に変えると、紫外線をカットしてくれる効果があります。

紫外線は、人体や住まいにとって有害な電磁波です。肌の日焼けやカーテン・家具などの色あせの原因にもなります。Low-E複層ガラスは、一般の複層ガラスに比べ、より多くの紫外線をカットするため紫外線対策にもおすすめです。

内装のイメージチェンジ

ナチュラルな内装に合う木目調の内窓

例えば、無垢材のフローリングや淡い色合いのカーテンなど、ナチュラルな雰囲気のインテリアには、木目調の窓枠が似合います。

内窓の窓サッシはカラーバリエーションが豊富で、家のインテリアにぴったりな色を選べます。アルミ色のサッシが木調カラーに変わるだけで、室内の雰囲気が変わり、印象が良くなったり、ガラッとイメージチェンジできたりします。

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二重窓リフォームのデメリット

開閉の手間が増える

窓が二重になることから、1枚窓と比較すると開閉の手間が二倍になります。窓を開けきるまでに多少時間がかかるため、換気や出入りの際に今までよりも時間がかかります。

頻繁に換気や出入りに使う窓は、二重窓にすることで使い勝手が変わることも考えた上でリフォーム方法を検討しましょう。

掃除の手間が増える

二重窓は、サッシと窓ガラスが増える分、掃除の手間も増えてしまうのがデメリットです。

リフォーム前より空間が狭く感じる

内窓はリフォーム前よりも内側に窓を設置します。室内側に取り付ける分、室内の奥行きや広がりが少なくなったと感じる場合があります。

広い部屋であればあまり影響はありませんが、コンパクトな部屋に内窓を設置すると、少し窮屈に感じてしまうかもしれません。

マイスター社長
マイスター社長

お部屋の印象が変わることが不安な場合は、空間が狭く見えない色や形の内窓を選ぶとよいでしょう。施工業者に相談すればそれぞれの内窓製品の形の特徴や、サッシやガラスの色の違いによる見え方の変化なども教えてもらえます。

二重窓リフォームの費用相場

LIXIL内窓インプラスの二重窓リフォーム施工事例

二重窓リフォームでは、内窓のサイズとガラスの性能、サッシの素材によって製品価格が変わり、それにともなってリフォーム費用も変わってきます。

内窓の主なメーカーであるLIXILとYKKAPの二重窓リフォームの費用相場(引き違い窓の場合)を紹介します。

内窓のサイズ別費用相場(商品代+工事費)

LIXIL内窓「インプラス」

  • 小窓(サイズ:高さ60~100cm×幅100~150cm)…約7~11万円
  • 中窓(サイズ:高さ100~140cm×幅150~200cm)…約8~21万円
  • 大窓(サイズ:高さ190~245cm×幅200cm)…約11~29万円

※工事費は現地調査・配送・取付諸経費を含む
(引用元)PATTOリクシル|サイズ別費用の違い

YKKAP内窓「プラマードU」

  • 小窓(サイズ:高さ90~110cm×幅70~80cm)…約5~11万円
  • 中窓(サイズ:高さ90~110cm×幅160~190cm)…約6~12万円
  • 大窓(サイズ:高さ190~200cm×幅160~190cm)…約11~18万円

※商品価格に工事費等(現地調査費、配送費、施工費、取付諸経費、消費税(10%)等)を含めた場合の参考価格。商品仕様:複層ガラス入2枚建。ふかし枠等オプション別途。
(引用元)YKKAP株式会社|涼しい夏は樹脂窓で|ヘルスケアマド

※住宅の構造や条件によって、商品代や工事費が異なる場合があります。

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2024年時点で二重窓リフォームで使える補助金

先ほどご紹介した二重窓リフォームの費用相場は、窓1か所あたりの費用になります。
二重窓リフォームをする場合は、断熱効果を高めるために、断熱性能の低い箇所や夏の日差しが気になる箇所など、複数の窓をリフォームする場合がほとんどです。

そのため、二重窓にする場所が多いほど費用がアップすることになるのですが、2024年現在は、二重窓などの住宅の断熱性を高めるリフォームに対して国や東京都が補助金を出しています。要件を満たして補助金を利用することでリフォーム費用を大幅に抑えられます。

マイスター社長
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国と東京都の補助金を併用することで、通常の2~4割程度まで費用負担を抑えられますので、内窓リフォームの際は、補助金の対象になる断熱性の高いLow-E複層ガラスタイプを選ぶのがおすすめです。

現在、住宅で内窓リフォームのような省エネ・性能向上リフォームをすると利用できる国の補助金制度「先進的窓リノベ事業」があります。

内窓補助金(先進的窓リノベ事業)
先進的窓リノベ事業は、内窓工事の場合Low-E複層ガラスを使うことで弊社販売価格の50~70%の補助金が出ます。

マイスター社長
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2024年度も補助金が予定されていますので、詳しくはお問い合わせください。

さらに、東京都民の方であれば、都の補助金「既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)」も併せて利用できます。

東京都既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア)
既存住宅における省エネ改修促進事業は、断熱性能基準を満たす内窓設置に対して1/3の補助金(住戸当たり最高100万円)が出ます。

マイスター社長
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窓リフォームマイスターは、国の補助金をご請求の段階で直接値引きします。通常は、工事後に全額お支払いいただき、補助金が入金になるまで2~3ヶ月待つ必要がありましたが、玄関ドアマイスターが補助金分を立て替えて、お見積り金額から補助金分を直接お値引きいたします。※都の補助金を併用する場合を除きます。

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マンションで二重窓リフォームは可能?

マンションでも、専有部分であれば基本的には内窓を設置する二重窓リフォームは可能です。ただし、マンションの規約によってはリフォームができない場合もあります。規約でリフォームが可能かどうかを確認しましょう。規約で不明点がある場合は、管理組合に相談しましょう。

また、工事によって左右上下の部屋に振動や音などで迷惑がかかる可能性がないか検討し、適切な対応を管理組合や施工会社にあらかじめ相談しておくのがベストです。

※玄関ドアマイスター・窓リフォームマイスターでは、管理組合からのご相談を承っております。玄関ドアの交換も合わせて施工できますのでお気軽にご相談ください。

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二重窓リフォーム施工事例

内窓設置前の状態

二重窓リフォーム施工前

内窓を設置する前の既存の窓は、一般的なアルミサッシの窓です。アルミは熱伝導率が高いため、夏の暑さや冬の寒さが室内に伝わりやすく、冷暖房効率が下がる一つの原因になります。

内窓設置後

二重窓リフォーム後の窓

YKKAPの内窓「プラマードU」を施工しました。窓が二重になったことに加え、内窓のサッシは熱伝導率の低い樹脂製なので、断熱性、気密性が格段にアップしました。さらに、内装の壁の色に近いサッシを選ぶことで、お部屋に圧迫感が出ないようにしました。

また、今回はお家の窓5か所に内窓を設置する工事を行い、全部で約70万円のところ、先進的窓リノベ事業の補助金によって5か所で31万円で設置できました。

二重窓リフォームの見積りと補助金

■施工事例の詳細:窓リノベの受付9/30で終了 70万円の内窓工事31万円で出来た事例です【YKKAPプラマードU】
YKKAPプラマードUのその他の施工事例

 

まとめ

二重窓リフォームは、内窓を設置して窓の断熱性・気密性を高めることで、省エネ・節電や結露軽減、防音など様々なメリットが得られるリフォームです。既存の窓はそのままで施工できることから、戸建て/マンションを選ばず手軽に住宅の高断熱化ができます。

2024年は先進的窓リノベ事業や東京都の助成事業など、二重窓リフォームで使える補助金でリフォーム費用がかなり抑えられます。補助金は予算上限に達し次第終了となり、業者ごとに補助金の利用受付ができる期限も異なりますので、あらかじめ補助金の申請ができるかどうか確認しましょう。

マイスター社長
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年度毎に使える補助金が異なりますので、窓の断熱リフォームがしたい方は、お気軽にお問い合わせください。

マイスター社長
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玄関ドアマイスターは東京、茨城、千葉、埼玉、神奈川、栃木で玄関ドア/窓の交換を承っています。玄関ドア/窓のことなら何でもご相談ください。ご自宅の環境に合わせて最適なご提案をさせていただきます。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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