玄関ドアをリフォームする際、扉を開く向きも選ぶことができます。
右開きでも左開きでも、外から開ける時と中から開けるときで、どっちみち反対になるので開く向きは表裏一体です。
どちらが正解というものはありません。
慣れてしまうと、どちらが利き手の方でも違和感はないでしょう。
玄関ドアの開く向きは、スペースの形状、動線などから開く向きを決めるのが一般的です。
玄関ドアの開く向きの考え方について解説します。
まず、玄関ドアの左右どちらかに壁があるなら、壁側にドアを開けるようにします。
開口部の角度を広くとるためです。
次に、外から玄関に来たときの動線を遮らない方向を考えましょう。
ドアを正面に見て右手に駐車場などがある場合、左開きのドアだと、一度ドアを通り過ぎるように移動し、ドアを避けるように入室しなければなりませんね。
右から来るなら右開き、左から来るから左開きです。
利き手が重要かと思われるかもしれませんが、よくよく思い起こしてみて下さい。
あなたは常にどちらの手でドアを開けますか?と聞かれても、
うまく答えられないのではないでしょうか。
おそらく、荷物の有無などによって、その時々、どちらの手も使っているという人が多いはずです。
先に述べたように、ドアがどちら開きだろうと出る時と入る時では逆になるので、利き手の向きかどうかはあまり重要な問題ではないのです。
既にインターフォンが付いている場合は、インターフォンの側に開くようにしましょう。
ドアの開く向きを決める材料は、
(1)壁があるなら壁側に開く
(2)動線を遮らない方向に開く
の二つですが、立地条件によってはもう一つ重要なポイントがあります。
(3)ドアが目隠しとなるように開く
玄関ドアから道路が近く、なおかつ交通量の多い道路の場合は、この開き方がおすすめです。
ドアを開け閉めするたびに、玄関内が丸見えになるのは、やはり気持ちのいいものではありません。
寝室やリビングでないんだから、玄関くらいかまわないと考えるのは、防犯上良くありません。
見えなければ永久に素通りしていく人も、ちらりと見えたがために興味をそそられる、ついでに良からぬことを考えるということは大いにありえるからです。
華奢なハイヒールからは年頃の娘さんがいることを、白いスニーカーからは中学生くらいの子どもがいることを、飾られた高価な焼き物や新しい生花からは経済的ゆとりを…。
玄関をちらりと見ただけで、けっこうな情報が入ってくるものです。
特に女性がお住まいのお宅の場合は、
ドアが通路に対して目隠しとなるように取付けるのは非常に有効です。