ドア横に採光窓のついた袖パネルの付いた玄関ドアは、片袖タイプ、片袖FIXなどと呼ばれます。
この袖は、左右どちら側に置くかを決めることができます。
どちら側にあるべきという正解はありませんが、使い勝手に影響を与える部分ですので、「どっちに置いても問題ない」というものではありません。
片袖の位置を変えたいというお客様は、現在の玄関の条件をご確認下さい。
基本的なことですが、ドアと袖の位置関係はドアの開く向きによって決まります。
ドアが左開きなら袖は左側に。右開きなら右側です。
袖とドアは一体デザインですから、実際には開かない片袖ですが、見た目的には片袖とドアの間が開いた方が、観音扉のような見た目になって自然です。
例えば、「左に壁」「左開きのドア」「袖」「右の壁」という並びですと見栄えに違和感があるはずです。
出入りの時にも圧迫感があります。
壁ではなく、ガラスの入った袖に近い方を通る方が、何となく印象も明るいのです。
ですから、片袖の位置は人の動線によって決まります。
ドアの開きがどちら側にするかは、下のページで解説しているのでこちらもご覧下さい。
「右開きのドアを左開きにできますか?どっち開きが良いのでしょうか?」
ドアの開く向きがどちらでも問題ない場合は、より光を取り込める側に袖を置くと良いでしょう。
広々とした豪邸の場合は別なのですが、日本の狭い住宅事情では、玄関スペースは犠牲になりがちです。
土間にある下駄箱が、ドアに対して直角に置かれている場合、ドア横の袖の位置は変えない方が良いです。
既にドアの開きや袖の位置から下駄箱の位置を決めているはずであり、袖を左右動かすことで、開口部と下駄箱が近くなり圧迫感が出てしまうからです。
袖の位置を変えると、今度下駄箱のリフォームが必要になるかもしれません。
作り付けの下駄箱の場合は大工事になってしまいます。
下駄箱の位置がドアから離れている、飛び出ていない、ドア正面にある、移動できる下駄箱である、なおかつドアの開きがどちら側でも問題ないといった玄関の場合は、袖をお好きな側に動かしてかまいません。