コラム

公開日:2017年6月18日

/ 最終更新日:2022年11月12日

かんたん内窓のお見積り

樹脂サッシの性能と交換費用について

窓のサッシと言えばアルミ製のものが主流となっていましたが最近では樹脂製のサッシも普及し始めています。樹脂サッシはアルミ製に比べて断熱性が高いため、冬や夏の激しい温度差の影響を受けづらく結露の発生も防止できるのでリフォームの際にアルミ製から樹脂サッシに変えている方もいます。そんな樹脂サッシの性能や交換する際の費用について迫ってみました。

樹脂サッシとは?

樹脂サッシの「樹脂」は塩化ビニール樹脂という意味があり、サッシ以外にもフライパンの取っ手などの生活用品に使用されています。樹脂サッシはドイツの化学会社が省エネ目的で製造したと言われており、従来のアルミ製サッシに比べて断熱性が高いため北欧や北米などの寒い地域を中心に普及しています。

そのため樹脂サッシは日本国内でも北海道や北陸地方を中心に普及されています。しかし全国的に見ると樹脂サッシはあまり浸透しておらず全国的な樹脂サッシの普及率は7%程度なのだそうです。そのためこれからの日本では新築物件に樹脂サッシが適用されることに加えて、従来のアルミ製サッシからのリフォームによって樹脂サッシが普及されることが期待されています。

樹脂サッシのメリット・デメリット

メリット:断熱効果

樹脂サッシの一番のメリットは断熱性の高さです。樹脂は熱を伝えにくい材質であると言われているので冬や夏の様な温度差の激しい季節でも外気の影響を受けずに快適な室内環境を保持することが出来ます。ちなみに樹脂サッシの熱伝導率はアルミに比べて約1000分の1と言われているので明らかに差が出ます。そのためリフォームの際は樹脂サッシに加えて、窓ガラスをペアガラス(複層ガラス)の様な高性能なガラスを設置すればより一層高い断熱効果を得ることが出来るでしょう。

メリット:結露防止

窓の断熱効果と結露防止はイコールで結ばれています。結露は主に冬場の寒い外気が窓を伝って室内に入る際に空気中の水蒸気が水滴となり窓に付着することで発生します。そのため断熱効果の高い樹脂サッシは結露の原因である寒い外気を室内に入れないので結果的に結露防止にも役立つと言われています。また結露自体も室温が下がる原因と言われているので、外気を通さない+結露が発生しない樹脂サッシは冬場の快適な室内環境を作り出してくれます。

それ以外にも樹脂サッシは加工・着色が容易なため窓のデザインに幅広い可能性が含まれていたり、室内外の音も通さないので遮音効果にも期待が持てます。

デメリット:高価である

断熱効果・結露防止に大きな期待が持てる樹脂サッシですがデメリットも存在します。まず1つ目は樹脂サッシは高価であることです。樹脂サッシは従来のアルミ製サッシに比べて価格が2倍もすると言われています。樹脂サッシにリフォームする際の価格はリフォーム会社によって変動しますが、樹脂サッシは日本ではあまり普及していない為取り扱いに慣れていない会社も多数います。そのためリフォームする際は樹脂サッシの取り扱いに慣れている業者を選ぶ必要があります。

デメリット:強度が弱いため重くなる

樹脂サッシはアルミ製サッシに比べて強度が弱いと言われています。そのためアルミ製サッシと同じ強度にするため厚みを増して結果的にサッシ自体が重くなってしまいます。サッシが重くなると窓を開閉する際に動かし辛くなって不便に感じてしまうかもしれません。

樹脂サッシの交換費用

樹脂サッシはアルミ製サッシよりも高価なので交換する際も高くついてしまいますが、断熱効果によってエアコンの消費エネルギーを抑えられるので長い目で見れば費用を安く抑えることが出来ます。

二重窓の方が低コストで済む

樹脂サッシにリフォームする際はサッシの枠ごと交換するケースと、内窓として取り付けて二重窓にするケースの2通りあります。もしサッシの枠ごと交換するとなったら窓の周囲の壁を壊したり廃材を撤去しなければならない為工事期間も長くなり、費用も高くついてしまいます。それに比べて二重窓にする場合は内側に新たなサッシと窓ガラスを設置するだけなので数時間の作業で費用も少なめで抑えることが出来ます。二重窓にリフォームしたら従来の窓と内窓の間に空気の層が出来て、熱と音の侵入を防ぐことが出来るので樹脂サッシの断熱効果と防音効果を十分に発揮することが出来ます。

サッシの枠ごと交換する場合の費用

サッシの枠ごと交換する場合は窓の周囲の壁の解体や廃材の撤去にかかる費用が5~10万円、工事費が15~20万円、総額は窓ガラス込みで掃き出し窓の場合30~50万円、腰高窓の場合25~45万円程が予想されます。

 

二重窓にする場合の費用

二重窓にする場合は工事費が5~8万円、総額は窓ガラス込みで掃き出し窓の場合10~15万円、腰高窓の場合7~10万円程が予想されます。やはり二重窓の方が簡単な工事で済むので費用も安価に抑えることが出来ます。

樹脂サッシに交換して快適な室内環境を実現しましょう

いかがでしたでしょうか。樹脂サッシは従来のアルミ製サッシに比べて断熱効果・結露防止・防音効果など様々な性能が期待できます。ただ日本では未だに浸透していないため詳しい専門業者も限られており高くついてしまいますが、エアコンの電気代を抑えられるので長い目で見ればコストは抑えられると思われます。実際にリフォームする際は窓そのものをリフォームするよりも二重窓にした方が工事にかかる費用をより控えめにすることが出来るのでおすすめです。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。