コラム

公開日:2018年3月13日

/ 最終更新日:2024年04月07日

かんたん内窓のお見積り

結露とカビ!窓の問題を二重窓で解決する

何故窓に結露が発生するのか?

梅雨や冬などの気温が下がりやすい季節になると窓に水滴が付いている事があります。これが結露と呼ばれる現象で室温の低下やカビの原因になってしまいます。結露は気温が低い時に発生しやすいので冬場は特に発生しやすい時期です。

では結露が発生する原因は何なのでしょうか?結露が出来る原因は気温と湿度(水蒸気)が関係しています。水蒸気は常に空気中に存在しており、気温が暖かいと空気中に多く含まれて冷たいと含まれる量が少なくなる傾向にあります。

部屋の中の暖かい空気が窓際の冷たい空気に触れると空気中の飽和水蒸気量が急激に減少して、水蒸気が水滴へと変化して窓に付着します。これが結露の原因です。そのため結露は外の空気と室内の気温の寒暖差が激しくなりやすい冬や湿度が高くなりやすい梅雨の時期に発生しやすいのです。特に気温差の激しい朝方は結露が発生しやすい時間帯と言えます。

 

結露は窓だけじゃない

また結露が発生する場所は窓だけではありません。押入れ・棚の後ろ・土間床など室内の至る所に発生する可能性があります。結露が発生しやすい場所の共通点は気温が下がりやすく湿度が溜まりやすい場所です。その中でも窓は外気の影響を受けやすく寒暖差も激しいので最も結露が発生しやすい場所と言えます。

 

結露で家の寿命が縮んでしまう!?

結露を放置しておくと住宅自体の寿命が縮んでしまいます。室内のサッシ、床、柱などが木材を使用している場所では、結露が染み込んで強度が弱まりひび割れが発生してしまうからです。加えて結露が発生した場所の近くに電源やケーブル等の電子機器があると感電したり機械の故障を引き起こしてしまうこともあります。

 

結露の写真と数値

結露が出来やすい場所は建材が持つ熱伝導率が関係しています。こちらの画像に表示されている数値は高いほど熱伝導率が高く、低いほど熱伝導率も低いことを現しています。

ガラスは1.0なので木材やコンクリートに比べて熱を通しやすい材質であることが分かります。ちなみに表示されている建材の中で最も熱伝導率が高いのはアルミニウムの221ですがアルミニウムは窓のサッシに使用されている建材なので窓自体が熱伝導率の高い建材が使用されており結露が発生しやすい傾向にあります。

またガラスよりも鉄やコンクリートの方が熱伝導率は高い数値を出していますが、実際にはコンクリートの壁よりも窓ガラスの方が先に結露が発生します。理由は薄さにあります。従来のガラスは1枚の厚さが1cm弱しかないので寒暖差の影響を受けやすいのです。

 

結露対策のポイント

結露は気温が低く・湿度が高いと発生しやすい傾向にあります。

日本の換気事情

日本の冬は湿度が低いせいで体感温度も低くなりやすいのでどうしても加湿器を使用したり常に窓を閉め切って湿度を上げようとしてしまいます。またマンションやアパートなどの集合住宅は一戸建て住宅よりも外気に触れている部分が少なく気密性が高いため湿度が高くなりやすいです。ちなみに平成15年以降に建てられた住宅ならば24時間換気が一般化しているので湿度が溜まりにくいですが、それ以前の住宅は換気の設備があまり整っていません。

 

換気をしないと結露が出来る

結露対策はずばり「換気」です。いかに湿度を室内に溜め込まないようにするかが重要になります。換気をするのに一番良い方法は窓を開ける事です。寒い時期でも最低一日一回は窓を開けるように心がけましょう。最も結露が発生しやすい時間帯は朝方なので寝る前に一度窓を開けて換気をするのが好ましいです。また普段使用しない部屋や押入れも放置しておくと湿気が溜まって結露が発生してしまうので定期的に開放して換気を良くすることをおすすめします。

湿度が発生する家電は要注意!

 

冬場は湿度を上げる家電を頻繁に使用する方が多いです。最も有名なのが加湿器です。加湿器は実際に体感温度を上げてくれるので重宝する存在ですが使い過ぎると結露の原因になります。他にも石油ストーブとガスストーブも意外なことに使用時に湿気を発生しています。これらは燃料を燃焼する際に水蒸気を発生しているのです。

これらの多用は確実に結露を引き起こしてしまうので、使用頻度は必要最低限に抑えた方が良いでしょう。むしろ湿度を発生させない暖房器具のおすすめします。エアコン、電気ストーブ、オイルヒーター、電気カーペットなどは湿気が発生しません。

 

二重窓で結露を防ぐ!

結露を防ぐためには室内の換気を良くして湿気を溜め込まないことが大事です。しかし寒い時期に窓を開けるのはなるべく避けたいという心情もあるでしょう。そこで既存の窓ガラスに内窓を設置して二重窓にするという方法があります。

二重窓とは従来の窓の内側にもう一枚窓枠を設置して二重構造にすることを意味します。二重窓は結露防止に大いに役立ちます。その理由は窓を二重構造にして中空層を作ることで冷気の侵入を防いでいるからです。結露は室内の暖かい空気が外の冷たい空気に接触することで発生します。しかし二重窓の場合外の冷たい空気が室内に侵入する際に中空層で常温に戻ります。そのため室内の窓付近で気温のギャップが発生しない為結露が出ないのです。

 

二重窓が防カビも期待できる!?

二重窓は結露防止だけでなくカビの防止にも一役買ってくれます

結露は放置しておくとカビが発生してしまいます。その原因は室内の空気には水蒸気だけでなく目に見えない位小さいゴミやホコリも含んでおり、水蒸気が結露になる際にこれらを含むことが多いからです。ゴミやホコリは水と反応してカビになってしまいます。

結露によって発生したカビは喘息を引き起こすと言われています。またカビはダニのエサにもなってダニの大量発生の原因になりかねないのでカビを放置しておくと家族全員の健康に被害が及んでしまいます。

換気を怠ると中空層にカビが出来てしまう

二重窓を設置するとカビの原因である結露を防ぐことが出来ます。よって防カビ効果も大いに期待できます。しかし絶対にカビが発生しないというわけではありません。カビは湿度70%以上の空間で発生しやすくなるといわれています。そのためいくら二重窓を設置して結露が出なくなったとしても室内の換気を怠っているとカビが発生してしまいます。そのためカビを防ぐためには例え二重窓を取り付けたとしても常に換気を良くすることが重要です。

 

二重窓と結露の写真

内窓を設置した場合でも中空層は冷気が溜まるので結露が発生します。これを放置しておくとカビの原因になってしまいます。

 

二重窓を設置していても寒い地域や室内の湿気が多い状態だと結露が発生してしまいます。結露を大幅にカット出来る事には変わりませんが100%防げるわけではありません。

二重窓のメリット

メリット:断熱効果

二重窓のメリットは何といっても断熱性能の高さです。二重窓を設置すると単純に外気との間の壁が2枚になるので外気の影響を受けなくなります。また室内全体の温度も下がりづらくなるので冬場でも快適に過ごせるようになります。

断熱以外のメリット

二重窓は断熱以外にも多くのメリットがあります。

防犯

不審者が住宅に侵入するルートとして一番多く選ばれているのが窓です。普通の窓ガラスは透明なので室内の様子を伺いやすいし鍵をかけても鈍器で簡単に壊せてしまうので泥棒の侵入を許してしまいます。しかし二重窓の場合、光の反射によって中の様子が見えにくくなるからカモフラージュ効果があります。またガラス破りをする際にかかる時間が単純に2倍になるので侵入に手間がかかります。よって不審者が住宅に入る前に諦めてしまうのです。

防音

窓ガラスは気温だけでなく音も通してしまいます。従来の窓ガラスは薄さ1cm弱なので外で行われている工事や自動車が通過する際の騒音を通してしまいます。逆に室内の生活音が外に漏れてしまう事もあります。しかし二重窓ならば中空層で音の侵入が途絶えるので外の騒音も室内の生活音も消してくれます。

遮熱

内窓は断熱性能が高いので冬場に活躍するイメージがあります。しかし二重窓は冷気だけでなく熱気も遮ってくれるので遮熱性能があり夏場にも活躍してくれます。そのため内窓は一年中室内の気温を快適に保つことが出来ます。

低コスト

内窓を設置する際にかかる費用はかなり低コストです。従来の窓のリフォームは窓枠を取り壊して新たな窓を取り付けるという大掛かりな作業だったのに対して、内窓の設置は何かを取り外すという作業が無い為簡単に出来ます。よってリフォーム会社に依頼した際も他のリフォームに比べて低コストで尚且つ短時間の作業(ほとんどの場合1か所数時間程度)で依頼できます。

 

留意点

従来の窓では効果が薄い

内窓に上記のようなメリットがあることは事実です。しかし既存の窓を設置しただけでは効果を不十分に感じてしまう恐れがあります。既存の窓ガラスに使用されている単板ガラスとアルミ製サッシは温度や音を通しやすい材質なので、東北の寒い地域や都会や工事現場付近などの騒音が激しい地域では断熱・防音機能が不十分になってしまう恐れがあります。

そのため内窓の機能を十分に発揮させるためには特殊加工されたガラス・サッシを取り付ける必要があります。ガラスはペアガラスと呼ばれる2枚のガラスを貼り合わせた製品の方が断熱・防音機能に優れています。サッシはアルミ製ではなく樹脂製の方が気密性が高いので断熱・防音機能に優れています。これらは従来の製品よりも高機能だがエアコン代をカット出来たり余計な防音設備への投資を防ぐことにもなるので効率の良いリフォームとなる可能性が十分あります。

 

二重窓設置にかかる費用

設置費用は各メーカー・工務店によって変わりますが料金相場はこの様になっています

4枚建て窓(2550x1800mm)
10〜15万円
2枚建て窓(1650x2100mm)
8〜12万円
2枚建て窓(1650x1050mm)
5〜7万円
開き窓(600x100mm)
4〜6万円
https://reform-market.com/house-etc/contents/expenses-inner-window

1か所当たりの設置費用は腰かけ窓で5~7万円、掃き出し窓で8~12万円となっています。これは既存の製品を設置する場合の費用です。ペアガラスや樹脂製サッシのような特殊加工された製品を設置する場合はさらに料金がかかります

中村建硝ならば都内一部地域で補助金が利用できます

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まとめ

二重窓は外からの冷気を遮ってくれるので結露とカビの防止に十分効果を発揮してくれます。しかし結露とカビの防止の最重要ポイントは換気なので二重窓を設置しても換気は怠らないように心がけて下さい。また内窓にペアガラスや樹脂サッシを使用する事でさらに効果が上がるのでリフォームの目的に合わせてピッタリな製品を取り付けるようにして下さい。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。