
最近、高断熱窓について調べているんですが、結局「樹脂サッシ」と「アルミ樹脂複合サッシ」のどっちがいいかよく分かりません。

樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシにはそれぞれ違うメリットとデメリットがあるので、窓を選ぶ際は注意しましょう。


窓サッシの種類と高断熱窓

樹脂サッシのメリット・デメリット

メリット
樹脂サッシは主なパーツが樹脂製なので、アルミサッシやアルミ樹脂複合サッシと比べて断熱性能の高さが一番の特徴です。 さらに、樹脂はアルミよりも柔らかいので閉めた時の気密性や遮音性が高いという口コミも見かけます。 色々なカラーや木目調にプリントできる点もポイントです。 ただし、国土交通省の調べによると、新築住宅への樹脂サッシ採用率は約22%でアルミ樹脂複合サッシの1/3程度にとどまっているのが現状です。(参考:国土交通省|「脱炭素社会に向けた住宅・建築物の省エネ対策等のあり方検討会」ヒアリング資料)デメリット
樹脂サッシのデメリットは主に4点あります。- ・耐候性が低い
- ・値段が高い
- ・開け閉めする時に重い
- ・フレームが太い

外側が樹脂の枠で、内側がアルミの網戸です。新築時にはほぼ同じ色のブラックでしたが、樹脂部分は3年でこんなに色あせてしまいました。


アルミ樹脂複合サッシのメリット・デメリット

この図を見ると、屋外側は紫外線や雨に強いアルミで作られていて、室内側は熱の出入りを防げる樹脂製であるのが分かりますよね。![]()
(引用:LIXIL)
メリット
アルミ樹脂複合サッシは、部分的にアルミ製にすることで開け閉めが重くなったりコストが高くなったりするのを抑えています。 樹脂サッシよりも強度を保ちやすいので、大きな窓のサイズにも対応できる点が強みです。デメリット
アルミ樹脂複合サッシには大きなデメリットはありませんが、強いてあげれば「樹脂サッシよりも断熱性は劣る」という点には注意が必要です。 確かに全部のパーツが樹脂製の樹脂サッシと比較すると、枠の部分においてはアルミ樹脂複合サッシの断熱性は若干劣ります。
窓の断熱性能はガラスを含めた窓全体で比較する必要があります。窓全体であれば、どちらの断熱性能もほぼ変わりません!
窓選びのポイント

その①「サッシよりもガラスにお金をかける」
断熱性を重視するためにコストの高い樹脂サッシを選ぶことは決して間違いではありません。 ただし、ガラスを高断熱仕様にする方が優先順位としては上です。- 単板(厚さ5mm)=熱貫流率 5.9W/㎡・K
- ペアガラス(ガラス3mm+空気層6mm+ガラス3mm)=熱貫流率 3.3W/㎡・K
- ペアガラス(ガラス3mm+空気層12mm+ガラス3mm)=熱貫流率 2.9W/㎡・K
- LowEペアガラス(LowEガラス3mm+空気層12mm+ LowEガラス3mm)=熱貫流率 1.7W/㎡・K
- LowEトリプルガラス(LowEガラス3mm+ガス層10mm+ ガラス1.3mm+ガス層10mm +LowEガラス3mm)=熱貫流率 0.59W/㎡・K

窓面積のほとんどがガラスなので、サッシ枠の断熱性を高める以上にガラスの断熱性が重要です。そのため、ご予算に合う窓を選ぶ際は、サッシ枠よりもガラスに費用をかけた方がコスパは高くなります。
その②「リフォームなら内窓に樹脂サッシを採用する方法も」
「樹脂サッシの断熱性は魅力的だが、紫外線による劣化が心配」とか、「費用を抑えて樹脂サッシをつけたい」という方は、内窓を設置するというプランも検討しましょう。 LIXILの内窓はどれも樹脂製なので、既存窓の内側に取り付けると高い断熱性を発揮します。 ここで例として幅1.8m・高さ1mの引き違い窓で外窓用樹脂サッシと内窓の価格を比較してみましょう。- 樹脂製内窓:約9万円/カ所
- 樹脂製外窓:約25万円/カ所
その③「最適な窓サッシは地域によって違う」
日本は、北は北海道から南は沖縄まで寒さや暑さの度合いが異なるため、 家の建っている場所によって最適な窓サッシは変わります。(引用:国土交通省|地域区分の見直し)国の定めた省エネ基準にかかわる地域区分で5から8の地域では、必ずしも樹脂サッシをつけた方がいいとも限りません。 アルミ樹脂複合サッシの断熱性でも十分寒さをしのげるという意見がほとんどです。 最近のアルミ樹脂複合サッシは樹脂サッシの断熱性能にかなり近づいていると言うのも重要なポイントです。 例えば、LIXILの製品を例に挙げると、樹脂サッシの熱貫流率「1.27」に対して、最新アルミ樹脂複合サッシであるTWシリーズの熱貫流率は「1.44」と、かなり断熱性能の差が小さくなっていることが分かります。(参考:LIXIL|樹脂窓 EW:断熱、LIXIL|ハイブリッド窓TW:断熱)

既存の窓が古いアルミサッシの場合、関東よりも南のエリアでは、アルミ樹脂複合サッシでも十分断熱効果を実感できます。

まとめ
樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシのどちらにするか迷ったら、それぞれのメリットとデメリットを比較して、お住まいのある地域に合わせて最適な窓を選びましょう。 2025年は「先進的窓リノベ事業」や東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」など断熱窓に関連するお得な補助金が実施されるので、窓リフォームを検討している人にとっては大チャンスです! 過去の動画では補助金について詳しく解説していますので、ぜひチェックしてください。
私たち「玄関ドアマイスター」は、昭和5年の創業以来建具一筋!窓・玄関ドアリフォームの施工件数全国1位をこれまで何度も獲得している直販会社です。どこにも負けない明瞭価格に、高品質な施工と対応、安心のアフターサービスの3点が揃っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

“全国1位多数獲得”の玄関ドアマイスターにお任せください


