
夏になると、自宅の玄関が暑くて辛いです…

そうですよね。最近、「玄関が蒸し暑いのでどうにかしたい」というご相談が増えました。玄関の暑さは不快なだけじゃなくて健康面でのリスクもあるので気をつけてください。
今回は、これまで4,000件以上の玄関ドアのリフォーム工事をしてきた“玄関ドアマイスター”が、玄関の暑さについてその原因とDIY・リフォームでできる解決策・費用相場について詳しくお話しします。
リフォームで使えるお得な補助金情報も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
玄関が暑い・熱がこもる原因|西向き・南向きは要注意
玄関に熱がこもって暑くなる原因はいくつかありますが、特に多くのお宅に当てはまるのが主に4つのケースです。
- 玄関が南向き・西向き
- 屋外に日除がない
- 玄関が換気不足
- 玄関ドア・窓の断熱性が低い
玄関が日当たりのいい南面、もしくは、気温が上がった午後に日射が当たる西面にある場合、太陽熱によってドア本体が熱くなり室温を上げてしまいます。
日本で最も暑い街として知られる埼玉県熊谷市の5〜9月(午後)の気温を見ると、平均して西陽が強くなる2〜5時に一日中で最も暑くなるデータがあることから、午後に日射熱を受ける玄関はどうしても暑くなってしまうのです。

日当たりがいい玄関でも屋根や庇、樹木によって日陰に入ればそれほど暑くなりませんが、最近は玄関の屋根や庇の奥行きが狭い家が増えており、防犯の観点から植栽を植えない家は珍しくありません。
室内の換気不足も暑さの原因になります。
最近は24時間空調によって常に室内が換気されている家もありますが、古い家では窓を開けたりキッチンなどの換気扇をつけたりしないと室内の空気がこもってしまいます。
換気不足だと室内の湿度が上昇して、体感温度が上がるので注意しましょう。
湿度と体感温度は深く関係していて、湿度が上がり体から出た汗が蒸発しづらくなると、体温が下がりにくくなります。
そのため、一般的には湿度が10%上がると体感温度が1℃上がるとも言われています。
玄関の方角と室内の空気環境よりも玄関の温度に大きく影響するのが、ドアや窓の断熱性能です。

たとえ玄関ドアや窓の日当たりが良くても、その熱をブロックできれば室温は上がりませんが、20年近く経つ戸建住宅の玄関ドアや窓には、ほとんど断熱性能はありません。さらに、古くなったドアや窓サッシは、建て付けが悪くなっていたり枠との間に隙間があったりして、熱が出入りしている可能性も十分考えられます。
玄関の暑さを我慢するリスク
「玄関は一日のうちほんの数分しかいない場所だから暑くても我慢でする」という方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、玄関の暑さは家計や住んでいる人の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
「光熱費アップ」
最近は、玄関からリビングまで扉がない家もありますし、扉で区切られていたとしても、換気をよくするためにドアの下にアンダーカットと呼ばれる隙間があるのが標準です。
そのため、玄関が暑くなるとその近くの空調効率が下がり、光熱費アップは避けられません。
「健康面でのリスク」
玄関が暑くなると、ヒートショックを引き起こす可能性があります。
ヒートショックと聞くと、冬に寒い浴室などに行った時に起こるイメージが強いですが、実は夏にも注意が必要なんです。
例えば、クーラーが効いた室温25℃のリビングから35℃近くまで暑くなった玄関に出ると、血管が急に拡張して血圧が急降下し、めまいや意識障害を引き起こす恐れがあります。

ヒートショックは寒さではなく10℃以上の温度差が原因で、高齢者だけではなく最近は若い方や小さいお子さんの発症事例も少なくありません。
(参考:総務省消防庁|救急お役立ちポータルサイト)
ヒートショックが発症しなくても、玄関が暑いと殺菌が繁殖しやすくなる点にも注意しましょう。
一日中履いていた靴や、濡れた傘を暑い玄関に置いておくと雑菌の繁殖に適した環境条件が全て揃ってしまいます。
- 雑菌の栄養分となる汗や皮脂、ほこり
- 雑菌の繁殖に適した湿度60%以上
- 雑菌が活性化する温度30℃以上
雑菌が繁殖すると嫌な臭いの原因になり、同じ環境ではカビも繁殖してアレルギーなどの健康被害をもたらす可能性も十分考えられます。

玄関の暑さは我慢すればいいというものではありません。ご家族が健康で快適に暮らせる家にするためにも、早めの解決が必要です。
DIYでできる玄関の暑さ対策
玄関の暑さ対策はDIYですぐにできる方法と、業者に依頼してリフォームする方法に分かれます。
では、まずDIYでできる方法から紹介します。
「外玄関に打ち水をする」
【費用目安】水道代のみ(スプリンクラーを設置する場合は10〜20万円程度)
昔は多くのご家庭で暑さ対策として打ち水をしていましたが、最近はあんまり見かけないですよね。
しかし、玄関ドアの外に水を撒くと、それが蒸発する時に周囲から気化熱として熱を奪うため、涼を感じられます。
ただし、乾燥している晴天時には一度水を撒いてもすぐに乾いてしまうので、一時的な解決にしかなりません。
「玄関ポーチに日除を設置する」
【費用目安】数千円程度〜
玄関ポーチに日除となる簾(すだれ)やシェードを設置する方法を採用する方もいらっしゃいます。
元々玄関の上に屋根や庇が付いていても、太陽が低くなる夕方の西陽は遮れないためです。
屋根や庇から吊り下げるようにすだれやシェードを取り付けると、正面からの日射熱をブロックできます。
ただし、玄関の見栄えが悪くなり、風で飛ばされて近隣に迷惑をかける可能性があるので注意しましょう。
また、屋根周りにすだれやシェードをかけるためのビスを取り付けると、そこから雨漏りするリスクがあります。
「玄関ポーチの前に背の高い木やグリーンカーテンを配置する」
【費用目安】数千円〜
みなさんも一度は木陰の涼しさを体感したことがあるはずです。
グリーンカーテンや背の高い木を玄関ドア前に配置すると、植物によって日陰ができるだけではなく、葉っぱから水蒸気を出して表面温度を一定に保つ蒸散作用によって、周囲の空気が冷やされる効果もあります。
ただし、グリーンカーテンは寒くなると葉が落ちて日除効果がなくなり、葉が落ちない落葉樹を玄関前に置くとポーチがかなり暗くなるので注意しましょう。
「玄関ドアの内側にロールスクリーン・カーテン・断熱シートを取り付ける」
【費用目安】数百〜数千円程度
ドアサイズの断熱性が高いロールスクリーンやカーテンは、ホームセンターなどで手軽に購入でき、ドアの周りについている木枠を利用すれば取り付けも簡単です。
もっと費用を抑えたい方は、ホームセンターで売っているプラスチックダンボールをドアサイズにカットして両面テープなどで付ける方法もあります。
ただし、ロールスクリーンやカーテンはドアを開閉する手間が増え、下の方がすぐに汚れてしまいます。
あと、プラスチックダンボールは見た目があまり良くありません。
そして、ロールスクリーン・カーテン・プラスチックダンボールのどれをつけても、隙間や古ドア枠から出入りする熱までは遮断できない点には注意が必要です。

DIYでも玄関の暑さを和らげられますが、どの方法も効果をイマイチ体感できなかったり、短期間でまた暑くなってしまったりする可能性があります。そのため、根本的に玄関の暑さを解決したい方は、業者に依頼してリフォームする方法が確実です。
リフォームでできる玄関の暑さ対策
玄関の暑さ対策として効果が高い方法は、玄関ドアそのものの交換と、玄関にある窓の断熱リフォームです。
「高断熱玄関ドアへの交換」
【費用目安】30万円程度〜
住宅用玄関ドアはアルミ製で20〜30年程度、木製でも20年ほどで寿命を迎えます。
そのため、築年数の経っているお宅は、暑さ対策をきっかけにドア交換を検討してみましょう。
玄関ドアの取り替えと聞くと、かなり大掛かりで何日もかかるイメージがあるかもしれませんが、カバー工法でしたら半日から1日で工事が完了します。
カバー工法とは、既存のドア枠を残してその上から新しい枠を被せる方法で、ドア周りの壁や床を壊すことなくリフォームできる点がポイントです。
(引用:先進的窓リノベ2025事業|対象工事の詳細|ドア交換(カバー工法))

玄関ドアのカバー工法は、開きドア・引き戸どちらにも対応でき、引き戸を両袖付き開きドアに変えるなど、開閉方法を変更することも可能です。
【製品代】(LIXILリシェント) ・M17型片開き ・ランマ無し ・断熱仕様 ・錠前、ハンドルなど標準仕様 |
¥356,000(定価) ▶︎50%OFFの¥178,500 |
【工事費】 | ¥68,000 |
【処分費】 ・発生材 ・既存ドアなど |
¥0 |
最近は、高断熱な上に通風窓がついているタイプのドアも人気です。

カバー工法で玄関ドアをどんな風に交換するのか気になるという方は、下の動画で実際の様子を最初から最後まで紹介していますので、ぜひチェックください。
「窓の断熱リフォーム」
【費用目安】5万円程度〜
玄関ドアの交換に加えて、玄関にある窓の断熱リフォームも同時に検討しましょう。
方法は主に3つあります。
- ガラス交換
- 内窓の設置
- 既存窓(外窓)の交換
ガラス交換は最も費用を抑えられますが、築20年以上経っているとサッシ枠が既に寿命を迎えている可能性がありますし、枠に熱の出入りが集中して結露がひどくなるので、既存住宅のリフォームではあまりおすすめしていません。
また内窓をつけると開閉や掃除が二度手間になるため、注意が必要です。
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
【内窓の設置】 ・W1500H1000 ・LIXILインプラス ・引き違い窓(2枚) ・Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り) |
¥59,500 ※製品代・工事費合計(税抜) |
【外窓の交換】 ・W1500H1000 ・LIXILリプラス ・引き違い窓(2枚) ・Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り) ・網戸付き |
¥213,680 ※製品代・工事費合計(税抜) |

2025年は、窓・玄関ドア・勝手口ドアの断熱リフォームを対象とした補助金、「先進的窓リノベ事業」が実施されていて、最高で総額200万円ももらえます。「玄関の暑さが気になるけど、あんまり費用をかけたくない」という方にとって、まさに今年こそリフォームのチャンスです!
2025年は断熱リフォームの大チャンス|窓工事と一緒なら玄関ドア交換も補助金対象に
2025年に玄関ドアの交換をする人におすすめの補助金が「先進的窓リノベ2025事業」です。
この事業は、既存住宅の断熱リフォームを通じて、省エネ性と快適性を高め、最終的には家庭から排出されるC02を削減することを目的としています。
ここで重要なポイントは、玄関ドアの交換が補助の対象となるのは、窓の断熱リフォームと併せて契約した場合のみであるという点です。
「それなら補助金を使うのは諦める」と思う方もいるかもしれません。
しかし、実は夏に冷房を使っている時に外から侵入する熱の約60%、冬の暖房を使っている時に外に流れ出る熱の約70%が窓からと言われているため、窓の断熱リフォームは家の暑さ対策に欠かせない要素です。
(引用:環境省|窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう)
気になる補助金額は、工事別にサイズと断熱性能グレードによって1カ所ごとの額が決まっています。
工事内容 | 補助金額 |
---|---|
内窓の設置 | ¥12,000〜¥106,000/ヶ所 |
外窓の交換 | ¥58,000〜¥220,000/ヶ所 |
断熱玄関ドアの交換 | ¥58,000〜¥220,000/ヶ所 |
(参考:住宅省エネ2025キャンペーン)
工事内容に応じて、それぞれ決められている補助金額の合算が支給され、上限は1世帯につき200万円までです。
玄関ドアのグレードやデザインによって差はありますが、工事費用の1/3〜1/4程度を補助金でまかなえる可能性は十分ありますので、玄関の暑さ対策をきっかけに、ぜひ窓の断熱リノベーションも併せてご検討ください。

当社“玄関ドアマイスター”のホームページでは、窓と玄関ドアの交換費用がズバリ分かる無料見積もりサービスをご利用いただけます。お名前やご連絡のご入力は不要で、たった30秒で製品代と工事費の合計金額が分かります。製品ごとに補助金額も分かりますので、「実際に玄関ドアを交換するといくらかかるか知りたい」という方はぜひご利用ください。
>>>2025年に窓とドアのリフォームで使える補助金!先進的窓リノベ2025事業の詳細を公開
>>>【30秒で金額がわかる】内窓・外窓の工事費込み見積りシミュレーション
戸建住宅・マンションどちらも玄関ドア交換なら防犯性もアップ
戸建住宅でもマンションでも、玄関の暑さ対策として最も効果的で確実な方法がドア交換ですが、メリットは断熱性アップだけではありません。
最近首都圏を中心に個人宅を狙う強盗事件が増えていますが、玄関ドアを最新のタイプに変えると防犯性アップにも繋がります。

最新のドアには、鍵穴が見えずピッキングされにくいスマートキーを組み合わせられますし、戸建用にはガラス破りに強い安全合わせガラスや、長期外出の時に室内側のサムターンを取り外せる仕様も追加できます。
先ほど紹介した先進的窓リノベ2025事業は断熱リフォームを対象としていますが、防犯目的のリフォームでも事務局に登録されたドアを選べば補助金をもらえる点もポイントです。

“玄関ドアマイスター”は、戸建住宅の玄関ドア交換を年間500件以上、そのほか、マンションの玄関ドア一斉交換も手掛けているプロです。「暑さ対策や防犯性アップでどんな玄関ドアを選べばいいか分からない」という方は、概要欄から玄関ドアマイスターの公式LINEにご登録ください。
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まとめ
今回は、玄関の暑さ対策について、その原因からDIY・リフォームでできる解決策までお話ししました。
今年2025年は、玄関ドアを交換すると補助金をもらえる大チャンスの年ですので、これを機にぜひ玄関ドアと窓の断熱リフォームを検討してみましょう。
「どんなリフォームがベストか判断できない」という方は、東京・千葉・茨城・埼玉・神奈川・栃木で多数の窓リノベ実績がある昭和5年創業の「玄関ドアマイスター」にご相談ください。

私たち「玄関ドアマイスター」は、“昭和5年の創業”の窓・玄関ドア・勝手口ドア直販会社です。自社スタッフによる高品質な施工と対応・どこにも負けない明瞭価格・安心のアフターサービスの3点が揃っています。
YouTubeでは、今回取り上げた内容のように、窓や玄関のリフォームを失敗しないための方法やコツを定期的に更新していきます。
ぜひチャンネル登録をお願いします。


