
玄関ドアって、どのタイミングで交換すればいいか分かりません。

玄関ドアの劣化は見た目では分かりにくいですが、もしかしたらご自宅の玄関ドアが知らないうちに寿命を迎えているかもしれません。放っておくと、家の快適性が損なわれるだけではなく、光熱費を損している可能性があります。
今回は、これまで4,000件以上の玄関ドアのリフォーム工事をしてきた“玄関ドアマイスター”が、玄関ドアのパーツ別に、寿命(耐用年数)と取り替えのサイン、交換費用、2025年に利用できるお得な補助金について詳しくお話しします。
ぜひ最後までごらんください。
玄関ドアの寿命はどのくらい?
玄関ドアは、毎日一度は手を触れる毎日目にする家の重要な部分ですが、その寿命はあまり知られていません。
多少の違和感があっても「開け閉めできるから」「鍵がかけられているから」と、そのままにしているお宅もよく見かけます。
玄関ドアのパーツごとに寿命、いわゆる耐用年数が異なりますので、まずはご自宅の築年数と照らし合わせてみましょう。
ドア本体 |
アルミ製ドア(一般的な戸建住宅):20~30年 木製ドア(古い戸建住宅):15年~20年 鋼製ドア(マンションドア):20〜25年 |
ドアクローザー |
10〜15年 |
丁番(蝶番) |
15〜25年 |
ドアノブ ドアハンドル |
10〜15年 |
錠前・鍵 |
シリンダー錠:10年 電気錠:7年 |
パッキン |
3〜10年 |
ドアガード ドアチェーン |
10〜15年 |
玄関引き戸の戸車 |
3〜4年 |

一見、玄関ドアは長持ちするように感じますが、本体以外の細かなパーツが先に劣化するので注意しましょう!ドアクローザーや、ドアノブ・ドアハンドル、防犯のために欠かせないドアガードやドアチェーンは、一般的に10〜15年で交換することが推奨されています。
玄関ドアの中でも特に劣化に気をつけるべきパーツが「錠前と鍵」です。
「錠前や鍵は壊れない限りずっと使える」と思われがちですが、日本の錠前メーカーで構成される日本ロック工業会では、一般的な鍵を差し込む錠前の製品寿命を10年、電気錠の寿命は7年と定めています。
(参考:日本ロック工業会|錠の耐用年数についてのガイドラインP.4)
玄関ドアの部位別「取り替えサイン」と「交換費用」
ここからはパーツごとに取り替えのサインと交換費用の目安を紹介します。
ドア本体
ドア本体の寿命 |
アルミ製ドア:20~30年 木製ドア:15年~20年 鋼製ドア(マンションドア):20〜25年 |
取り替えサイン |
|
交換費用の目安 |
10〜50万円程度 |
ドアと枠の素材によって症状は変わりますが、6つのサインに複数当てはまる場合は、取り替えをご検討ください。
ドアの耐久性が落ちているか、枠が歪んでいる可能性があります。
ちなみに、ドア本体だけを交換できるのは同シリーズのドアの製造が打ち切られてから「長くても10年程度」で、それ以上経つと同じ仕様のドアを手に入れられない可能性が高いので注意しましょう。
(参考:LIXIL|取扱説明書|サッシ・雨戸・窓シャッター・窓まわり商品・玄関ドア・引戸)
ドアクローザー
ドアクローザーの寿命 |
25〜15年 |
取り替えサイン |
|
交換費用の目安 |
2〜6万円程度 |
ドアクローザーとは、ドアがゆっくり閉まるように調節するパーツで、正しく機能しないと、激しくドアが閉まって破損や怪我につながります。
ドアクローザーは油圧でドアが始まるスピードを調節していますが、油が漏れると正常に機能しなくなるので注意が必要です。
丁番
丁番の寿命 |
15〜25年 |
取り替えサイン |
· 開け閉めする度にきしむような異音がする · 開け閉めの時にドアが枠に当たったり、床に擦れたりする · 鍵がかかりにくくなる |
交換費用の目安 |
4〜6万円程度 |
丁番が劣化すると、きちんとドアが閉まらなくなったり鍵が掛からなくなったりします。
他のパーツと比べると長持ちしますが、開閉の頻度が多いと一般的な寿命よりも早く取り替えのサインが現れる可能性があるのでこまめに状態をチェックしましょう。
ドアノブ・ドアハンドル
ドアノブ・ドアハンドルの寿命 |
10〜15年 |
取り替えサイン |
|
交換費用の目安 |
2〜10万円程度 (プッシュプルハンドルタイプだと高価) |
ドアノブやドアハンドルは劣化しても動作にそれほど支障はありませんが、錠前が一体のタイプは防犯性が低下します。
錠前・鍵(シリンダー錠)
錠前・鍵の寿命 |
10年 |
取り替えサイン |
· 白い斑点状のサビが現れている · 鍵を差しにくい · 鍵を回しにくい · サムターンを回すと引っかかる · 鍵が歪んでいる |
交換費用の目安 |
1〜3万円程度 |
国内メーカーのシリンダー錠は製品寿命が10年なので、たとえ劣化していなくても10年ごとに交換することをおすすめします。
ただし、ドアの周辺環境や使用頻度によっては10年経たずに取り替えのサインが現れるので、こまめにチェックしましょう。
特に気をつけるべき点は「鍵の歪み」で、曲がったりねじれたりしている鍵を無理やり差し込んで回すと、錠前の内部が故障してしまいます。
そのため、少しでも違和感を感じたら錠前と鍵をセットで交換しましょう。
電気錠
電気錠の寿命 |
7年 |
取り替えサイン |
· 施錠や解錠の時によくエラーが出る |
交換費用の目安 |
1〜5万円程度 |
電気錠は、鍵を落として紛失したり、ピッキングされたりするリスクが少ないので、新築住宅のみならずリフォームの現場でも多く採用されています。
電気錠の製品寿命は7年ですが、7年経っていなくても施錠や解錠の時によくエラーが出るようになると、取り替えの時期です。
メーカーの部品保有義務期間である生産終了から10年以内であれば、部品交換だけで修理できる可能性もありますが、それ以上の期間が経過している場合は速やかに交換を検討しましょう。
パッキン
パッキンの寿命 |
3〜10年 |
取り替えサイン |
· 端から外れてくる · 色褪せて硬くなり、細かいヒビが入る · 開け閉めする度に、パッキンが擦れる |
交換費用の目安 |
1〜5万円程度 |
パッキンは、それほど玄関ドアの機能に影響ないと思われがちですが、実はかなり重要なパーツです。
パッキンが痩せたり切れたりすると、枠とドアの間に隙間ができて玄関ドアの気密性や断熱性が低下するので注意しましょう。
ドアガード・ドアチェーン
ドアガードやドアチェーンは単純な構造なので、故障しない限り寿命を迎えても取り替えの必要はありません。
ただし、古いものだと外からこじ開けられるリスクがあるので、泥棒や空き巣対策として新しいものに取り替えるケースもあります。
既存とサイズ・形状が同じパッキンを入手できればご自身でも簡単に交換でき費用は1万円以内で済みますが、既に同じパッキンが廃盤になっている場合はプロに依頼する必要があり、2〜3万円かかる可能性があります。
玄関引き戸の戸車
玄関引き戸の戸車もドアガードやドアチェーンと同様で、故障して開閉のたびにドアがするようになったり、スムーズに開閉できなくなったりしたタイミングで交換をご検討ください。
ドアの下が擦れる感覚があるままで開け閉めし続けるとドア本体がダメージを受けるので早めの取り替えが必要です。
戸車自体は数百〜数千円/個で、ドアを外す作業ができればDIYでも取り替えられますが、プロに頼むと2万円以上かかります。

玄関ドアはパーツごとに寿命が異なり、開閉頻度の多い家では次々とパーツが故障する可能性も考えられます。そのため、ご自宅の築年数が玄関ドア本体の寿命である20年に近いか既に超えている場合は、玄関ドア“丸ごと”の交換がおすすめです。
玄関ドアは“丸ごと”交換がおすす目の理由|2025年補助金
既に築20年を超えている場合は、パーツが壊れる度に業者を手配するよりも一度に全体を交換した方が結果的に費用を抑えられる可能性があります。
玄関ドア“丸ごと”の交換をおすすめする理由は、交換費用だけではありません。
デザイン性や見た目の向上
玄関ドアが古びてしまうと、外壁塗装などをして周りがきれいになると、汚れや劣化が目立ちます。
特に木製ドアなど塗装が必要なドアは、塗膜が劣化すると玄関ポーチが暗く汚い印象になりがちです。
最新の玄関ドアは、アルミ製や鋼製でもリアルで高級感のある木目デザインのラインナップが豊富なので、気になる方はぜひカタログなどでチェックしてみてください。
断熱性アップ
玄関ドアの断熱性能は10年・20年前と比較しても大きく進歩しており、外の暑さや寒さが室内に入り込むのを遮断できます。
ドア本体だけではなく枠や明かり取りの窓ガラスも高断熱仕様なので、結露がほとんど気にならなくなる点も重要なメリットです。
最近は玄関ドアからリビングまで仕切られていない間取りも多いですが、玄関ドアの断熱性が向上すると、空調効率が良くなり省エネ・光熱費削減につながります。
防犯性のアップ
古い玄関ドアは、泥棒や空き巣から見ると“絶好の獲物”です。
簡単にこじ開けられると思われてターゲットにされ、実際に室内に侵入されなくてもドアや鍵を壊されるケースも珍しくありません。
最新の玄関ドアは、以下の点において防犯面が優れています。
- ピッキングに強い錠前と2ロックが標準仕様
- 防犯性の高い鎌状やサムターン
- 明かり取り窓や通風用の開閉窓には叩き割られにくい防犯ガラス仕様

最近、関東を中心に戸建住宅を狙う窃盗事件が多発していることから、玄関ドアのパーツが寿命を迎えていなくても、家の防犯性を高めるために玄関ドアを丸ごと交換するケースが増えています。
玄関ドアを丸ごと交換すると補助金をもらえる
2025年は、玄関ドア一式を交換すると、以下の補助金を活用できる可能性があります。
全国対象の「先進的窓リノベ2025事業」
「先進的窓リノベ2025事業」では、玄関ドアの開口サイズと断熱性能レベルによって、最高で22万円の補助金をもらえます。
ドアの性能区分 |
ドアのサイズ |
||
大(L) |
中(M) |
小(S) |
|
P(SS) |
220,000円 |
163,000円 |
109,000円 |
S |
149,000円 |
110,000円 |
74,000円 |
A |
117,000円 |
87,000円 |
58,000円 |
(参考:先進的窓リノベ2025事業|対象工事の詳細|ドア交換(カバー工法))

ただし、この制度は同契約で窓の断熱リフォームをすることが申請要件に含まれるので、玄関ドアの交換だけでは補助金をもらえないので注意しましょう。
>>>2025年に窓とドアのリフォームで使える補助金!先進的窓リノベ2025事業の詳細を公開
東京都在住の方対象の「既存住宅における省エネ改修促進事業」
「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、東京都内に住宅を持っている方が対象で、玄関ドアのリフォームだけでも補助金を申請できます。
ドアの性能区分 |
助成単価 |
P |
110,000円 |
S |
99,000円 |
A |
78,000円 |
B |
52,000円 |
(参考:クール・ネット東京|(令和7年度)既存住宅における省エネ改修促進事業
(高断熱窓・ドア・断熱材・浴槽))

「先進的窓リノベ2025事業」と「既存住宅における省エネ改修促進事業」は、それぞれ財源が違うので、1つの玄関ドアリフォームで併用申請できます。そのため、両方の制度を利用すれば「最高で33万円」もの補助金をもらえる可能性があります。
玄関ドアの交換費用|リクシルの場合
多くの方が気になるのが、「玄関ドアを丸ごと交換した場合の費用」ですよね。
そこで参考として、玄関ドアの国内トップメーカーであるLIXILのリフォーム用ドア・リシェントに交換する場合のリアルな費用を紹介します。
【シミュレーションの条件】 |
|
内訳 | 定価・値引き後の価格 |
---|---|
製品代 | 599,000円 ▶︎299,500円(50%オフ) |
工事費 “玄関ドアマイスターの責任施工” |
95,000円(既存ドア処分費込み) |
オプション (Familock電池式/タグキー3個・リモコンキー2個) |
69,000円 |
小計 | 463,500円 |
消費税 | 46,350円 |
合計 | 509,850円 |
補助金 |
|

玄関ドアマイスターのホームページでは、LIXIL・YKKapの玄関ドア・窓・勝手口ドアリフォーム費用がすぐにわかる「無料見積もりサービス」をご利用いただけます。お名前・ご連絡先・ご住所の入力は必要ありませんので、「予算を知りたい」という方はぜひご活用ください。
>>>【30秒で金額がわかる】内窓・外窓の工事費込み見積りシミュレーション
まとめ
今回は、玄関ドアのパーツ別取り替えサインと交換費用の目安、玄関ドアを丸ごと交換するメリット、さらに2025年大注目の補助金についてお話ししました。
今年は、玄関ドアや窓、勝手口ドアをお得に交換するチャンスの年です。
「玄関をきれいにしたい」「どんな玄関ドアを選べばいいか分からない」という方は、東京・千葉・茨城・埼玉・神奈川・栃木で多数の窓リノベ実績がある昭和5年創業の「玄関ドアマイスター」にご相談ください。

私たち「玄関ドアマイスター」は、“昭和5年の創業”の窓・玄関ドア・勝手口ドア直販会社です。自社スタッフによる高品質な施工と対応・どこにも負けない明瞭価格・安心のアフターサービスの3点が揃っています。


