コラム

公開日:2018年10月29日

/ 最終更新日:2019年12月21日

玄関ドアに和風を取り入れる方法


和風な玄関ドアに興味はありますか?多くの玄関ドアは洋風のデザインを取り入れていますが、和風なコーディネートも捨てたものではありません。引き戸の玄関ドアや多くの自然で彩ることで和風らしさを追求することが出来ます。そこで今回は玄関ドアに和風を取り入れる方法をご紹介します。

玄関ドアに和を取り入れる

新築住宅はアメリカンスタイルと呼ばれる欧米の西海岸を彷彿とさせるデザインや北欧スタイルと呼ばれるヨーロッパ独特の暖かみのあるコーディネートが人気を呼んでいます。しかし私達の国に古くから伝わる日本家屋の雰囲気を感じられる和風なスタイルも魅力があります。和風なコーディネートは室内や庭に施すことが出来ますが、玄関ドアにも勿論和風らしさを取り入れることは出来ます。

木材は和風らしさがある

和風な玄関ドアとは基本的に木材を使用していることです。日本家屋は木造建築が基本なので木製の建材を使用することでより一層和風な雰囲気を出すことが出来ます。

現在の玄関ドアはメンテナンスの手間や耐久性の弱さから木製の玄関ドアは少なくなっています。実際に中村建硝でも木製玄関ドアは取り扱っておらず、ステンレス・アルミ・鋼板製などの金属製のみとなっています。

しかし金属製の玄関ドアであっても表面を木目調のデザインにすることで、中身は金属であるにもかかわらず木製玄関ドアと同じ雰囲気で使用することが出来ます。木目調の玄関ドアならば金属製が持つ耐久性や断熱効果などのメリットを保ちつつ、和風な家にも映えるコーディネートとして利用することが出来ます。

竹製品も和風らしい

玄関を和風に彩るならば木材だけでなく竹製のグッズも忘れてはなりません。竹も昔から日本の住宅によく使われていた建材なので和風な玄関ドアに仕上げるにはもってこいです。竹製の建材は玄関ドアの周囲に使用することが出来ます。

特に竹製のパーテーションは玄関の目隠しとして人気があります。玄関ドアは開くたびに中の様子が筒抜けになるのでプライバシー漏洩の恐れがあります。

そのため玄関ドアの前にパーテーションを置いて外から室内を覗けないような措置を取ることが出来ます。竹製のパーテーションならばしっかり目隠しの役割を果たしつつ風通しの良さも維持できるのでお勧めです。

観葉植物で和風らしく

玄関ドアのコーディネートと言えば観葉植物が有名です。玄関先に観葉植物を置くことで自然らしさ溢れるおしゃれな住宅になります。和風な玄関を目指すのであれば和風らしさを感じられる観葉植物を取り入れましょう。

おすすめの和風観葉植物・オリズルラン

葉は根出状で、細長く大株になると4、50cm程になる。色は緑色で、柔らかく艶がない。斑入りのものが特に多く栽培される。品種は斑(ふ)の入る場所により葉の縁が白い外班をソトフオリヅルラン、葉の中央が白い中斑をナカフオリヅルランと呼んでいる。根は太い。班の色は株の栄養状態に左右され、貧栄養状態では白、富栄養になると黄色や黄緑色になる。

参照元

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%85%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3

オリズルランは細長い葉っぱが特徴的で端が白くて中が緑色になっています。葉はとても硬くてたくさんついています。オリズルランはそこまで大きくないので中サイズの鉢植えや吊鉢で栽培します。

玄関先や庭で育てる観葉植物として有名で、手入れもそこまで難しくないので初心者でも安心して栽培できます。勿論日本家屋や和風な玄関ドアとの相性もピッタリです。

おすすめの和風観葉植物・セラギネラ

イワヒバ科はイワヒバ属のみを含む。この属には約800の種が知られ、日本からは17種が知られているが、栽培されているものもある。地上生のものから、岩や樹上に着生するものまである。形態はさまざまで、基本的には細長い茎が枝分かれしながら伸び、その表面に鱗片状の葉を密生する。クラマゴケのように小型で這い回るものは苔のように見える。カタヒバやコンテリクラマゴケのように、一部の枝が立ち上がって、一般のシダの葉のような姿になるものもある。イワヒバの場合には、根などが集まって直立した仮茎を作り、その先端に枝が集まるので、小さなヤシの木のような姿となる。

参照元

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AF%E3%83%92%E3%83%90%E7%A7%91

セラギネラはイワヒバ課の植物で苔の様な形をしていますがシダ植物です。葉は緑一色でふわふわししていて触り心地の良さそうな形が特徴的です。見ているだけで癒される姿が人気となっています。成長すると丸みを帯びた形状のまま大きく広がるので「クッションモス」と呼ばれることもあります。

サイズが小さく手入れも簡単なので玄関に置いておくだけで癒されること間違いなしです。セラギネラはシダ植物ということもあり日陰でも育つので玄関の下駄箱の上などで育てるのも良いでしょう。

和風玄関ドアと言えば引き戸タイプ

現在の日本の住宅は洋風住宅が多いので玄関ドアも洋風な開き戸タイプが浸透しています。しかし和風な玄関ドアを目指したいのであれば引き戸タイプの玄関ドアをお勧めします。何故ならば日本家屋の玄関ドアは引き戸タイプが使用されていたからです。日本家屋の扉は障子や襖などの引き戸タイプが流通していたため玄関ドアも同じく引き戸タイプが使用されていました。

引き戸も人気がある

引き戸タイプの玄関ドアは現在でも一定の需要があります。自然あふれる地方の住宅ならば周囲の自然に溶け込むような和風なデザインに仕上げるために引き戸タイプの玄関ドアが重宝します。また引き戸タイプの玄関ドアは、ただ単にデザインが良いだけでなく開き戸には無いメリットも存在します。

引き戸タイプのメリット・開口部が広い

引き戸タイプの玄関ドアは開き戸に比べて開口部が広くなっています。一般住宅の開き戸は片開き型が多く、手前に引いてドアを開けるのですが、引き戸は開き戸のおよそ2枚分の大きさで横にスライドさせて開きます。少し動かすだけで開き戸を全開した時と同じスペースを作れるので車椅子・乳母車を簡単に通すことが出来ますし、大きな荷物を抱えた状態でも難なく通過することが出来ます。

引き戸タイプのメリット・玄関を大きく見せられる

前述の通り、引き戸タイプ玄関ドアは開き戸の2倍の大きさがあるのでとても大きく見えます。大きい玄関ドアは豪華で高級感があるので、和風な雰囲気だけでなく高級感を演出するためにも向いています。

引き戸タイプのメリット・バリアフリー向き

引き戸は横にスライドさせて開くので簡単に開け閉め出来ます。戸車が正常に動いていれば力を込める必要もありません。開口部が広いことと簡単に開けるというメリットを利用してバリアフリーに特化した施設では引き戸タイプの玄関ドアが浸透しています。例えば公衆トイレの扉は押しボタン式の引き戸なので車椅子や松葉杖を利用している方でも問題無く使用できます。引き戸には開き戸には無い利便性があるのでこれからも一定の需要が続くことでしょう。

引き戸タイプのメリット・強風などの災害に巻き込まれない

玄関ドアは強風や台風の際に二次災害を引き起こす可能性があります。開き戸の場合、開いた瞬間に強風にドアを取られて壁に勢いよくぶつけたり自分に当たって怪我をしてしまうこともあります。引き戸の場合レールの上を横移動するだけなので風にドアを取られる心配がありません。古くから自然災害と共に暮らしてきた日本の住宅ならではのメリットと言えるでしょう。

引き戸タイプのメリット・採光しやすい

引き戸は開き戸よりもガラス面が多く使われています。ガラス面は玄関に日光を取り入れてくれるので室内を自然の明かりで満たしてくれます。

引き戸タイプのメリット・洋風住宅にも使える

引き戸と言えば日本家屋で使われることで有名ですが、実は洋風住宅に使うことも出来ます。現在の引き戸は各メーカーにより和風なイメージを感じさせないデザインの製品も多く出回っています。そのため今回ご紹介したメリットを魅力を感じたら、洋風住宅であっても新築やリフォームの際に引き戸の玄関ドアを導入してもいいでしょう。

引き戸タイプの注意点・気密性とセキュリティに弱い

様々な魅力がある引き戸の玄関ドアも注意点があります。それは気密性が弱いことです。引き戸は開口部が広いことと中心のドアが交差する部分に隙間があるため気密性が低くなってしまいます。

そのため隙間風が生まれやすくなり、冬場は玄関が寒くなってしまいます。また引き戸の鍵は開き戸に比べて簡素な製品が使われやすいのでセキュリティ面に難があります。よく見かける鍵穴に鍵を差し込むタイプなので、泥棒にピッキングされて中へ侵入されてしまうかもしれません。

しかし最近の引き戸はドアに断熱材を使用したり、電子ロックによるセキュリティシステムが導入されたりと進化している製品もあります。新築で引き戸の玄関ドアを導入するのであればこのような設備の整った製品を使用するべきでしょう。

和風玄関の豆知識・上がり框

日本家屋の玄関には上がり框(あがりかまち)という聞きなれない部位があります。上がり框とは玄関で靴を脱いで上がる際の段差の名称です。一般的に土間やたたきなどと呼ばれることが多く、地面と室内の床の境界線にある段差のことです。

上がり框は玄関で靴を脱ぐという日本人の風習がある住宅ならではの場所です。昔は住人や来客が靴を脱ぐときにこの上がり框に腰かけることが多く、滞在する時間が長いのでコミュニケーションの場として活用されていました。

上がり框は広いスペースなのでインテリアコーディネートのし甲斐があります。特に和風な観葉植物や置物を置くことで、より一層日本らしさあふれるデザインに仕上がります。またバリアフリー住宅では上がり框が段差ではなくスロープになっていることもあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。和風な玄関ドアには和風ならではの魅力があることを知っていただけたと思われます。玄関ドアは引き戸タイプや観葉植物を導入することで和風らしさを演出することが出来ます。興味のある方は是非挑戦してみてはいかがでしょうか。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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