木枠の窓にはカビが付きやすい
木造建築の古い家や和室などでは木枠の窓が使われていることがあります。窓のゴムパッキンには黒カビが発生することがありますがそれと同じように窓の木枠の部分にもカビが発生することがあります。窓を開けて風通しを良くしていればカビが生えることもなくなるのですが、現代の様にエアコンを使用して部屋を閉め切っていると湿気やカビ菌が籠ってカビが発生しやすくなってしまいます。
そこで今回は木枠で出来た窓に発生したカビを除去する方法をご紹介します。木枠に発生したカビはステンレスやゴムパッキンに付いたカビとは掃除方法が違います。また木枠の部分のカビの掃除はタンスやテーブルなどの同じく木材で作られた家具にカビが生えた際も応用することが出来ます。
木枠にカビキラーは使えない
実際に窓の木枠のカビを掃除する際には洗剤や薬品を使用します。しかしここで注意点があります。それはカビの掃除に使用される洗剤の代表格であるカビキラーは使えないという事です、なぜカビキラーが使えないかというとカビキラーは塩素系の薬品であるからです。カビキラー以外にも塩素系の洗剤はたくさんありますがこれらは使用した後に塩素特有の異臭がするのが特徴です。
なぜ塩素系薬品は木枠に使用できないかというと塩素系の薬品は木材を痛めてしまうからです。どうしても塩素系の薬品しかない場合はそれでもカビを落とすことは可能です。しかし使用すると木枠の部分に塩素が反応して、変色したり木材そのものが痛んでしまうのでやはりおすすめできません。そこで窓の木枠の部分のカビを掃除する際は酸素系薬品を使う事になります。見分け方はラベルのどこかに塩素系薬品ならば「アルカリ性」、酸素系薬品なら「酸性」と表記されているのでそれで判別して下さい。
酸素系漂白剤を使用する方法
木枠の窓のカビを掃除するには酸素系薬品が有効であるとご紹介しましたが、その中の一例として酸素系漂白剤を使用する方法があります。漂白剤には酸素系と塩素系の2種類がありますので必ず酸素系を使用して下さい。
用意する道具は「酸素系漂白剤」「サンドペーパー」「サランラップ」の3種類です。まず木枠のカビが生えている部分に漂白剤を浸した布を被せてその上からサランラップを巻きつけます。しばらく放置してからラップと布を取り外し、タオルで拭きます。これだけでカビが落とせることもありますが、もし落ちなかったら乾燥させてカビの部分をサンドペーパーで丁寧に削り取っていきます。サンドペーパーで削る際は削り跡が残らないように丁寧に削って下さい。
エタノール・オキシドールを使用する方法
木枠の窓のカビを掃除する方法として消毒用のエタノール・オキシドールを使用する方法があります。これらは酸性・アルカリ性のどちらでもないですが木枠のカビを落とすのにとても有効です。やり方は木枠に薬品をスプレーして乾いたら乾拭きするだけです。塗れた状態で拭き取ってしまうとカビの色素が他の部分にも広がってしまいますので必ず十分乾燥してから拭き取って下さい。
木枠・木材専用のカビ取り剤
最近ではカビキラーの様な塩素系カビ取り剤以外にも木枠に使用できるカビ取り剤が売られています。使用方法はその製品のラベルに記載されている通りですが基本的なこととして「カビの部分のスプレーして20~30分放置する」「塗れ雑巾で拭き取る」「最後に乾拭きする」となります。またカビ取り剤以外にも掃除後に使用するカビ防止剤も販売されていますので併せて使用してみて下さい。
木枠の窓のカビを予防する方法
木枠に発生した頑固なカビを掃除する方法はたくさんありますが、そもそもカビは有害物質なので発生させないことがベストです。そこでカビを予防する方法をご紹介します。ポイントは湿気を室内の貯め込まないことです。
換気を通す
カビが繁殖する原因は室内に湿気が大量発生することにあります。エアコンを使用して閉め切った部屋の中に暖かい空気が充満すると湿度が増してカビが発生してしまいます。カビを防ぐためにはたとえ冬の時期であっても空気の入れ替えは忘れないで下さい。
結露を防ぐ
室内の湿度が上がると窓に結露が発生します。窓にカビが発生するほとんどの原因は結露にあると言われています。結露が発生したらこまめに拭き取ったり、市販の結露防止シートを張ることで窓にカビが発生するのを抑えてくれます。
木枠の窓にできたカビの掃除方法について:まとめ
いかがでしょうか。木枠の窓にできたカビにはカビキラーは不向きなので注意して下さい。その代わり木枠の窓のカビには酸素系漂白剤・エタノール・木枠用カビ取り剤などが有効です。また室内の湿気を取り除くことによってカビの発生を未然に防ぐことが出来ますので日頃から気をつけてみて下さい。