エコガラスとは2枚のガラスと中間のガス層と特殊金属膜によって構成された複層ガラスの中の1種です。エコガラスは遮熱・断熱性能に優れており、快適な部屋作りとエアコン代の省エネに十分な効果を発揮してくれるのでとても人気があります。
しかしエコガラスを使ってリフォームする際はいくつかの注意点があります。いくらエコガラスが高性能だと言っても間違えたリフォームの仕方をしてしまうとエコガラスの効果を十分に発揮できなかったり期待外れになってしまってせっかくの高価なエコガラスが無駄になってしまいます。
そこで今回はエコガラスをリフォームする際の注意点をご紹介します。現在エコガラスのリフォームを検討されている方は是非参考にして十分注意してみて下さい。
エコガラスは重い
エコガラス及び複層ガラス全般に言えることですが、これらは一枚の窓ガラスが2重構造になっています。そのため重量は単純に従来の単板ガラスの2倍なのでとても重いです。勿論リフォームする際に業者がしっかりとしたサッシを取り付けてくれれば、以前と同じく窓を開閉することは出来ますがどうしても動かす際に動きが悪くなったり違和感を感じてしまいます。
特にベランダや1階のリビングなど普段から頻繁に窓を開け閉めする部分はエコガラスの重さが気になるかもしれません。女性やお年寄りにとっては注意するべきポイントだと思われます。
場合によってはサッシのキャスターも一緒に新しい物に取り換える必要があるかもしれませんのでリフォームする際に業者さんと相談してみて下さい。
厚すぎて適応できないこともある
エコガラスは2重構造なので従来のガラスに比べて重いだけでなく厚みもあります。一般的な単板ガラスは6mmから9mm程度の厚さが主流となっていますが、エコガラスは普通のタイプで12mm程度です。
そのため既存のサッシにはエコガラスをはめ込めないので特殊なアタッチメントを使用してサッシにはめ込む形になります。
その様な方法ではめ込むことが出来ればいいですが、性能を重視して更に特殊な構造をしているエコガラスはもっと分厚く20mmほどある製品もあります。そのような製品の場合適応出来ずにリフォームの対象外となってしまう場合もあります。
エコガラスには寿命がある?
ガラスは無機物なので基本的に半永久的に使用することが出来ます。エコガラスも窓ガラスとしては半永久的に使用することが出来ますが、性能面では寿命が来てしまう事があります。
エコガラスは2枚のガラスの間に特殊な空気層が含まれています。この空気層は有機材料を使用した封着材によって密封されています。しかしこの封着材が劣化して小さな穴が開いてしまうと窓の隙間に湿気が入り込んで結露が発生してしまいます。そのため結露が発生したらエコガラスの寿命を意味します。
エコガラスの内部に結露が発生したら取り換える必要があります。その際業者によっては年単位でエコガラスの保証サービスを行っていることもあるので、保証期間内であれば無料で交換してもらうことも出来ます。
寿命を延ばす方法
エコガラスは空気層に湿気が入って結露が発生すると寿命が来てしまいます。そのためエコガラスの寿命を延ばすためには空気層に湿気が入らないように工夫する必要があります。
空気層に湿気が入ってしまう原因の一つとしてサッシの枠内に水滴が溜まって排出されない状態が考えられます。サッシの中の水滴が溜まっていると封着材が劣化してしまい、そこから湿気が空気層の内部に侵入してしまいます。そのためサッシの枠内に水滴が溜まったらスグに排出するように心がければ空気層に湿気が入ることを防ぐことが出来ます。
内部の縞模様
エコガラスは場合によって内部に薄い虹色の縞模様が発生することがあります。しかしこれはエコガラスが劣化や破損したわけではないので気にする必要はありません。
エコガラスの内部に虹色の縞模様が発生する原因は光の反射が関係しています。エコガラスは空気層の気圧の変化によってガラスが若干たわむことがあるので、その際に光が歪んで虹色の縞模様が発生することがあります。したがってエコガラスの空気層の虹は構造上の問題なので発生しても全く問題ありません。
内部の白い粉
エコガラスは稀に空気層の中で白い粉末が発生することがあります。これは空気層の乾燥を保つために封入された乾燥剤なので破損や異常ではありません。発生しても全く問題はありませんのでご安心下さい。
結露は防ぎきれない
断熱性能に優れているエコガラスは外の冷たい空気の侵入を防いで室内の暖かい空気を逃さないので結露の防止にも役立ちます。ただしいくらエコガラスと言えども結露を100%防ぐことは出来ないので、どうしても結露が発生する可能性は残ってしまいます。
そのため結露を防ぐためにはエコガラスの設置に加えて湿気が室内に溜まらないように対応する必要があります。室内に湿気が溜まる主な原因は、、、
浴室の残り湯、洗濯物の部屋干し、観葉植物の水やり、鍋料理
などが考えられます。これらを行う際には湯気の露出を最小限に抑えて換気をしっかり行うことが重要です。
換気の方法は窓を開けて風の通り道を作る方法と換気扇やエアコンの除湿機能を利用する方法などが考えられます。
それでも結露が発生してしまう場合はエコガラスのリフォームだけでなく、サッシも断熱アルミ製や樹脂製の製品に換えることで結露防止を促すことも出来ます。
エコガラスの防音効果は?
エコガラスは2重構造なのでわずかながら外の騒音を防ぐことは出来ます。しかし通常のエコガラスの場合「防音機能」と呼べるほどの防音効果は期待できません。もし防音効果を求めるのであれば内窓を付けて二重構造にしたり、防音効果に優れた特殊なエコガラスを取り付ける必要があります。
エコガラスの注意点:まとめ
いかがでしたでしょうか。エコガラスは遮熱・断熱性能に優れているでのおすすめですが、エコガラスならではの重さ、厚さ、効果の寿命などの欠点もありますので十分注意して下さい。またエコガラスと言えども万能ではないので、十分な効果を発揮できるように結露対策などをしっかりと行うように心がけて下さい。