窓のリフォームと一口に言っても様々な部分へのリフォームがあり、製品の種類もたくさんあります。しかしリフォームの知識が無い人は専門用語を聞いてもどれが何を意味しているのかは分からないのではないでしょうか。今回は窓のリフォームの際によく耳にする「二重サッシ」と「ペアグラス」の違いについてご紹介します。
二重サッシとペアガラスは違う
二重サッシとペアガラスは「二重」や「ペア」などの似た意味が含まれているので違いが分かりずらいのではないでしょうか。しかし実際には二重サッシとペアガラスは全くの別物です。二重サッシとは既存の窓枠の内側に新たな窓枠を取り付けて窓を二重構造にする事を意味します。
ペアガラスは2枚の窓ガラスと中間の空気層によって構成された複層ガラスを意味します。そのため二重サッシは窓枠、ペアガラスはガラスそのものなので別物であることが分かります。
二重サッシとペアガラスの性能
二重サッシとペアガラスの性能の違いは、二重サッシが一つで様々な効果を期待出来るのに対してペアガラスはいずれかの効果に特化しているという違いがあります。
二重サッシは遮熱・断熱、結露防止、防音、防犯などの複数の効果があるのに対して、ペアガラスは断熱に特化していたり防犯重視だったりとどれかの効果に集中しています。
そのためお客様の希望や住宅事情に合わせてそれぞれの製品をチョイスする必要があります。
二重サッシとペアガラスの注意点
二重サッシの注意点
二重サッシは様々な効果を期待できますが注意点もあります。二重サッシは既存の窓枠の木枠の部分にはめ込む形で取り付けるのである程度木枠の幅がある窓枠でないと取り付けることが出来ません。大抵の場合3~8cmの幅が必要であると言われています。木枠の幅が足りない場合は部材を使用して幅を足す必要があるので工事の際に別料金が発生する事があります。
また二重サッシは既存の窓の額縁に何かがあると難しいです。例えば防犯用のブザーや窓を開けるためのルーバーー(ハンドル)などがあると設置が難しくなります。例外としてルーバーを切って短くするか、障害物に当たらない程度に木枠の長さを足してから二重サッシを取り付けるという措置を取ることもあります。
さらに二重サッシは基本的に引き違いの窓が対象となります。そのため窓を内側に倒すタイプや上下に開放する窓や天窓には二重サッシを取り付けることは難しいです。
ペアガラスの注意点
ペアガラスを取り付ける際の注意点は、ペアガラスは従来のガラスよりも厚みが増す事です。暑さ12mmを超える様なペアガラスの場合、既存のサッシにははめ込めないので特殊なアタッチメントを使用して取り付ける形になります。また網戸が付いている窓の場合、ペアガラスと網戸がぶつかってしまう恐れがあるので取り付けが難しくなることもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。二重サッシとペアガラスは名前の響きは似ていても窓枠と窓ガラスなので全く違う製品となります。それぞれの製品の特長を理解すればリフォームの際にとても役立ちますので覚えておいて下さい。