冬の寒さは、私たちの暮らしや健康に様々なストレスを与えます。その原因は、暖房をしている時と暖房をしてない時の室内の温度差、暖房をしている部屋と暖房をしていない部屋の温度差です。冬の暮らしのストレスを減らすためには、暖房による温度差を抑えなくてはなりません。
暖房をしている時と暖房をしてない時の室内の温度差
朝起きた時や、夜中にトイレに行く時には、家の中が冷え切っています。エアコンはこまめにスイッチを切ったり入れたりすると電気代が嵩むと言われます。しかし、冷房より電気代が嵩むエアコンの暖房運転を就寝時までつけっぱなしにする家庭は少ないと思います。
エアコンメーカーで有名なダイキンが調査した結果でも、全ての時間帯で、30分間隔で「こまめに入り切り」するよりも「つけっぱなし」にした方が消費電力量は小さく、電気代が安くなる。しかし、エアコンの運転をOFFにする時間がある程度長くなると、「こまめに入り切り」の方が安くなるということが分かったそうです。
もちろん、地域の気候や、室外機の設置状況、住宅の断熱性や気密性、エアコンを使う時間帯によって条件が変わってきますが、通常の設置方法では、24時間つけっぱなしは電気代が嵩むという結論が出ています。
灯油やガスを使う置き型の暖房器具は、火災の危険があるので、つけっぱなしにはできません。その為、夜中から朝にかけては、室内が冷え切った状態になってしまいます。
朝は、睡眠中に体温が下がる為、1日中で最も体温が低い時間帯です。その為、就寝中や、起床時に部屋が冷えていると、健康に悪影響を与えます。なぜなら、布団で体は暖まっていても、肺に冷たい空気が入ってきてしまうからです。イギリスでは、許容温度は18℃と考えられています。そして、16度未満では呼吸器疾患に影響が、9~12℃では血圧上昇や、心臓血管疾患のリスクがあるとされおり、5℃では、低体温を引き起こすリスクさえあります。低体温症になってしまうと、血液の循環が滞り、免疫力が低下する為、風邪をひきやすくなったり、手足が冷えたり、便秘になったりなど健康への悪影響が発生します。
そのような状況の中で、主婦は朝早くに起きて、朝食の支度、お弁当作り、洗濯をしなくてはなりません。さらに、その忙しさの合間を縫って子供たちを起こさなくてはなりません。キッチンが1階にあり、2階に子供部屋があれば、何度も階段を往復することもあります。子供たちは部屋が寒く、ベッドの中は暖かいので、なかなか起きず、起こすのに手間がかかります。
また、高齢者のいる家庭では、起床時や夜中のトイレの寒さで血圧が急激に上がり、健康に悪影響を与える恐れもあります。体温計などのメーカーオムロンの調査では、就寝中の寝室の室温が低いと、起床後に測定する朝の血圧が上昇することがわかっています。就寝中の寝室の平均室温が10℃低くなると、朝の平均収縮期血圧は7mmHg高くなる傾向が見られ、寝室の室温の変化が大きい住環境では朝の血圧への影響が大きいことが示唆されたそうです。
驚くべきことに、屋内での低体温による死亡率は、熱中症での死亡率よりも高く、2010年以降は冬が訪れる度に1000人以上が犠牲になっているそうです。もちろん、冬山での遭難なども含まれますが、体温の調節機能が衰えた高齢者に起きやすく、大半は室内でおこる高齢者の死亡だということです。
もし、就寝前に暖房を切っても、朝までにそれほど急激に室内の温度が下がらなければ、夜中や朝の時間帯に家の中が冷え切らなければ、このような状況は大きく改善します。就寝時に暖房を消しても、朝まである程度の室温を維持する為には、断熱性の高さが必要です。
暖房をしている部屋と暖房をしていない部屋の温度差
リビングは暖房をしているので暖かく快適な室温が保てますが、暖房をしていない廊下、玄関、浴室、トイレは非常に冷えています。その結果、暖房をしている部屋と暖房をしていない部屋に温度差が発生します。宅配便や近所の人が回覧板を持ってきた時などに玄関に出ると寒い、洗面所が寒いので、ゆっくり身支度できない、お風呂場も脱衣室も寒い…このような状態は冬の暮らしのストレスになってしまいます。
さらに高齢者のいる家庭では、夜中のトイレや入浴が健康に深刻な被害を与える恐れもあります。厚生労働省の調査では、夏よりも冬の方が高齢者の死亡率が高く、ヒートショックによる死亡者は年間で1万人を超えているという報告があります。ヒートショックは、血圧が急激に乱高下することで発生し、脳や心臓に深刻な影響を与えます。心筋梗塞や脳梗塞などが発症して意識を失い、溺死に至ることもあれば、めまいを起こして転倒し、怪我をすることもあります。もし、リビングと、浴室やトイレの温度差が10度以下であれば、このような事故はかなり抑えられます。
日常的に感じる寒さによるストレスや高齢者の健康リスクを抑えるためには、断熱性を高める必要があります。そしてリフォームで断熱性を高める為には、断熱窓にする方法が最も効果が高い方法です。
なぜ窓のリフォームで断熱性が上がる?
その理由は、外気の冷たさが室内に侵入する率も、暖房の暖かさが外に逃げてしまう率も、壁や屋根に比べて、窓からの流入、流出率が最も高いからです。壁や屋根、床は、窓に比べて厚みがあり、熱の移動がしにくい建材が使われている上に、断熱材も組み込まれています。それに対して窓ガラスは薄く、アルミサッシは熱伝導率が高い上に、断熱材が組み込まれているわけではありません。その為、外に逃げてしまう暖房の暖かい熱のうちの半分以上が窓から逃げていってしまうのです。
さらに、窓は外気に触れると壁や床に比べて冷たくなりやすいので、体感温度を下げます。暖房をしている室内では、壁に触ってもヒヤッとすることはありませんが、窓に触ったり、窓のそばに行ったりすると、ヒヤッとします。これは、窓の冷たさで体感温度が下がってしまうから起こる現象です。
もし、窓が冷気を取り込まず、暖房の暖かさを逃がさなければ、暖房の効率が上がります。それに加えて窓で断熱できれば、家全体の断熱化ができる為、暖房をしている時間と暖房を止めている時間の温度差、夜中や朝の寒さが抑えられます。また、玄関や浴室、トイレなど、暖房をしていない部屋と、リビング等の暖房をしている部屋との温度差も抑えられるようになります。
冬の暮らしのストレスを無くし、家族の健康を守るために断熱窓にリフォームしませんか?
断熱窓のリフォーム方法
内窓をつける
【かんたんマドリモ 内窓 プラマードU】
いまある窓に内窓を取付けて二重窓にするリフォームです。今ある窓のサッシがアルミサッシでも、新しくつける内窓は断熱性が高く、気密性を高める構造の樹脂サッシです。したがってガラス部分だけではなく、サッシ部分の断熱性と気密性も高まります。また、サッシの色を内装に合わせて選べるので、お部屋の印象が明るくなります。二重窓には防音、遮音性能があるので、外からの騒音が聞こえにくくなります。また、
【かんたんマドリモ 内窓 Life U】
いまある窓に内窓を取付けて二重窓にするリフォームです。プラマードUに比べて、奥行きが40mmと狭いので、いつ内への出っ張りが抑えられます。その為、浴室やキッチンにも取り付けられます。断熱効果はプラマードUと同じ高さがあります。
かんたんマドリモ 窓交換
複層ガラスと樹脂サッシが組み合わされた窓と、今ある窓を交換するリフォームです。大きい窓を小さい窓に変えることもできます。
ガラスだけ交換
今使っているサッシのまま、ガラスだけアタッチメント付複層ガラスに交換する方法です。
断熱窓にリフォームすると、健康リスクを抑えるだけではなく、日々の暮らしが快適になり、冷暖房の効率が良くなるので電気代も節約できます。
冬の暮らしにストレスを感じているなら、断熱窓へのリフォームをおすすめします。
窓リフォームのことで迷っていることやわからないことがあれば、何でもご相談ください。
窓の交換で断熱性を上げ、季節ごとの暑さや寒さ、結露を抑えることに加えて、リフォームの方法によって耐震性、防犯性、防音性も同時に向上させることができます。
昭和5年の創業以来、建具だけを専門にしている中村建硝はお客様の暮らしを快適にすることと、お客様との信頼関係を大切にリフォームに関わっている会社です。窓の交換リフォームを検討中であれば、ぜひ簡単お見積りをお試しください。お部屋の向きや室内環境に最も適したリフォームをご提案します。