内窓が熱割れとは?
内窓を設置するために、調べているうちに「熱割れ」というリスクに驚かれた方もいらっしゃるでしょう。また本当に内窓を設置していいのか迷ってしまいますよね。
内窓は、暑さ・寒さ対策、騒音対策、防犯対策と多くの効果が期待できるため、設置することは断然おすすめします!
だからこそ、「熱割れ」の原因を知り、対策を講じましょう!「熱割れ」のリスクを最小限まで抑えることができます。
内窓が「熱割れ」現象はどんな現象?
内窓が「熱割れ」する現象とは、熱が原因で、ガラス部分に自然にひびが入る現象のことです。
ガラスに、高温の箇所と、低温の箇所が生じ、温度差ができてしまうことにより、ガラスに負担がかかり、割れてしまうことがあるのです。
つまり、
外気温と室内の温度差が大きい
直射日光によりガラスの温度が急上昇した場合に起こりやすいと考えられます。
しかし、内窓は断熱機能があり、熱に耐えられるはずなのに、なぜ?と思われるかもしれません。
ガラスの劣化と、ガラスの耐熱温度では耐えられないほどの高熱になった場合に「熱割れ」が起こることが多いです。
ただし、外窓ガラスの種類によって、ガラスが高熱になりやすい場合がありますので、注意する必要があります。
熱割れが起こりやすい外窓の種類
- Low-E複層ガラス
- 網入りガラス
- 断熱シートを貼ったガラス
●Low-E複層ガラス
Low-E複層ガラスとは、複層ガラスをLow-Eという特殊な金属の膜で覆っているガラスのことです。金属膜が熱を反射させ、断熱性能が高く、非常に高性能なガラスです。
Low-E複層ガラスの外窓だけで、十分に断熱性能がありますが、さらに内窓のガラスもLow-E複層ガラスとすると、より一層断熱効果が高くなり、電気代の削減や、暑さ・寒さをはじめとするさまざまな生活の快適さを高める効果が期待できます。
しかし、外窓と内窓をともにLow-E複層ガラスにする組み合わせでは、お互いに熱を反射させてしまい、外窓と内窓の間に熱がたまりやすく、ガラスが高温に耐えきれず、「熱割れ」が起こるリスクが高くなります。
●網入りガラス
網入りガラスは、風圧に強い耐風性があり、火災などの熱で割れても、ガラスが金網にひっかかり、飛び散るのを防ぎ、火の侵入や破片による怪我を防ぐ効果があるガラスです。
ただし、金網は熱伝導がガラスよりも伝わりやすく、網内部の温度が急上昇すると、ガラスと網の接点近くで熱がこもりやすいため、「熱割れ」が起こりやすいです。
だからこそ、今ある窓が網入りガラスの場合は、注意が必要ですし、内窓を設置するなら、プロのアドバイスを求めましょう。
●断熱シートを貼ったガラス
寒さ対策などの理由で、簡易的に対策できるため、断熱シートを窓ガラスに貼っているご家庭も多いでしょう。
吸水するタイプの断熱シートであれば、熱がこもりにくいのですが、プチプチのような断熱効果があるシートは要注意です。
内窓を設置する際には、「熱割れ」のリスクを下げるため、シートを剥がしましょう。
窓周辺のインテリアや家電と「熱割れ」
窓が「熱割れ」をしてしまう要因として、ガラスについて説明しましたが、インテリアや家電の配置の仕方にもガラスに熱がたまりやすい要因があります。
【窓に熱がこもりやすいインテリアや家電の配置の仕方】
- エアコンの室外機の熱風が窓にあたる位置に置かれている
- カーテンがガラスに触れている、もしくは近い
- 室内のエアコンの熱気・冷気が直接ガラスにあたる
- 窓の周辺に花や置物などがある
上記に当てはまるようであれば、すぐに変更するようにしましょう。たとえ一般的な窓ガラスであっても、注意しておくことがベストです。
▶︎内窓を設置する前に、注意点として「熱割れ」のほか、内部結露が発生する場合がありますので、参考までにこちらのコラムもお読みください。
関連コラム
熱割れ対策6つ
内窓が「熱割れ」が起こる要因についてお話ししました。要因が分かれば、おのずと対策方法が見えてきます。3つのパートに分けて具体的な対策方法を提案します。
直射日光対策
●窓の外側にすだれなどを設置する
すだれの他、緑のカーテンやサンシェードも直射日光を遮ってくれます。
外窓(今ある窓)での対策
●ガラスの種類に合った適切な方法を検討する
●断熱シートをはがす
外窓(今ある窓)がLow-E複層ガラスや網入りガラスの場合、内窓を単板ガラスにする、外窓を別のガラスのものに交換する方法があります。
ですが、今後の快適かつ安全な生活のためには、プロが直接お家の窓を拝見してから、アドバイスを求めることが賢明です。
インテリアや家電の配置の見直し
●エアコンの室外機の向きを変える
●冷暖房から出る熱気や冷気をガラスに当てない
●窓の周辺に物を置かない
インテリアや家電の配置に関しては、すぐにでも対策できるかと思いますので、内窓を設置する機会に、ぜひ見直ししてくださいね。
内窓を取り付けよう、費用がどれくらいかかるかなと気になったら、簡単お見積りをご利用ください。
特に東京都内在住の方は、「既存住宅における省エネ改修促進事業」が利用できます。
万が一熱割れが起こってしまったら
これまでは、「熱割れ」が起こらないようにする対策をご紹介しましたが、万が一、「熱割れ」が起きてしまった場合の対処法も知っておきましょう。
衝撃によるひび割れとの見分け方
窓にひび割れが入る理由として、「熱割れ」のほか、モノが当たってしまうなど衝撃による場合があります。
どちらにしても対処法は同じですが、原因を突き止めておき、今後の対策をすることも大切です。
画像をご覧ください。左側が「熱割れ」が原因によるもので、右側が衝撃による割れです。
「熱割れ」の場合、ピキっと線が入っていますよね。一方で衝撃の場合、当たった部分を中心に放射線状にひびが入っています。
衝撃の場合、火災保険などで保障の対象になる場合があります。保険会社に問い合わせるといいでしょう。
すぐに業者に連絡して修理・交換
ひび割れが起きてしまったら、そのまま放置するわけにはいきません。すぐに修理・交換が必要です。
業者がすぐに来てくれるようであれば、触らずそのままの状態にしておいても大丈夫かと思います。
しかし業者が来るまで時間がかかる場合、応急処置をしておきましょう。ガラスですので、怪我をしないように細心の注意を払いながら、以下の方法に従い、処置を行ってください。
ひび割れの処置方法
処置を行う際は、必ず軍手などの手袋を着用し行ってください。
ひびが割れている部分を被せるように、ガムテープ(養生テープ)を貼ってください。
もし穴が空いている場合は、穴部分を覆うように段ボールを切り抜き、そのほかの部分は、ガムテープ(養生テープ)を貼ってください。
ガラスが散らばっている場合は、無理をせず、集められる部分のみ集め、新聞紙などに包み、自治体の方法に従って処分できるようにしましょう。
まとめ
内窓の「熱割れ」によるひび割れは、自然現象ですので、どんなに気をつけていても起こる可能性があります。
しかし、対策・工夫するだけで、「熱割れ」のリスクを抑えることができますので、「内窓を設置しない」という選択をするよりも、「内窓を設置する」ことで得られる効果(安全で快適な生活)を逃さないようにすることを、ぜひ第一に考えてください。
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