コラム

公開日:2018年10月24日

/ 最終更新日:2019年12月21日

両開きタイプの玄関ドアについて。片開きタイプからリフォーム出来る!?


中村建硝で取り扱っている商品の中で両開きタイプは最も大きな玄関ドアです。その豪華さゆえドアの大きさに釣り合う住宅も限られますが両開きタイプだからこそ得られるメリットもあります。今回は両開きタイプの玄関ドアの特徴と別の種類から両開きタイプへのリフォームについてご紹介します。

両開きタイプの玄関ドアとは?

両開きタイプ玄関ドアは両側にドアがついていて左右対称な形となっています。両方の扉を開けられるのでとても大きくて豪華な見た目が特徴です。一般的な片開きタイプの玄関ドアと比べると明らかに派手なので、来客を迎えることが多い住宅に取り付けると相手に好印象を持たれるかもしれません。

鍵が1か所ドアノブが2か所

両開きタイプ玄関は鍵とドアノブが真ん中に付いています。そのうち鍵は1か所だけですがドアノブは両側に付いているので左右どちらの扉も開けることが出来ます。ドアノブは両方の扉を開けやすいように、プッシュプルタイプやサムラッチタイプが多く使用されています。

両開きタイプの玄関ドアは横幅が単純に従来のドアの2倍なので、面積の広い住宅やサイズ感を強調したい時にピッタリです。元々一般住宅よりも店舗や施設など、人の出入りが多い場所に設置されていました。現在は一般住宅向けの両開きドアも販売されていますが、数は少なくかなり豪華な自宅にのみ設置されている状態です。

中村建硝でも両開きタイプのドアを取り扱っています

両開きタイプの玄関ドアは中村建硝でも取り扱っています。片袖タイプや親子扉に比べれば種類は少ないですが、LIXIL「リシェント」とYKKAP「かんたんドアリモ」の両方で両開きタイプを用意しています。開口部だけでなく上部がガラス面になっているランマ付きの製品もあります。

サイズが大きいため高価でもある

両開きタイプの玄関ドアはかかる費用が30万~65万円と玄関ドアの中でもかなり高価な部類に入っています。値段の違いは性能の違いにあります。ごく一般的なアルミ製の玄関ドアなら両開きタイプでも価格は抑えめですが、断熱や防火仕様などの特別な性能が搭載された玄関ドアは高くなります。

横幅183㎝~244㎝

両開きタイプの玄関ドアは横幅が183㎝~244㎝となっているので他の玄関ドアに比べてかなり広くなっています。開口部が広いと防犯性能が損なわれがちですが、リシェントとドアリモは電子ロックによるキーシステムを採用しているので、従来の鍵穴よりも強固なセキュリティ対策を搭載しています。

両開きタイプと両袖タイプの違い

両開きタイプの玄関ドア以外に似たような見た目で両袖タイプの玄関ドアもあります。これらの違いについてご紹介します。

両袖タイプ

両袖タイプは真ん中に片開きタイプと同じサイズの開口部があり、両側がガラス面になっています。そのため開口部はあくまでも真ん中のドアのみとなっています。両袖タイプの玄関ドアは横幅が大きいものの開口部は片開き1枚分と変わりません。

両袖タイプの玄関ドアは両端がガラス面なので明かりをより多く取り入れることが出来ます。横幅が広いのでガラス面も大きく見えますが、物によっては左右のガラス面はあまり広くなくて狭くて合計面積が片袖ドアのガラス面と変わらない場合もあります。中村建硝でも取り扱っていますが滅多、あまり設置している家庭も見かけないので珍しいタイプの玄関ドアと言えるでしょう。

両開きタイプ

両開きタイプは両袖タイプと違い左右2枚の扉を開けられます。ガラス面は少ないですが、ドアにガラスを取り付ければそこから明るさを取り入れることが出来ます。両開きタイプは開口部が広いので気密性に欠けるのが難点と言えます。冬場の寒い時期は外気を取り込んで玄関全体を寒くしてしまうので、両開きタイプを設置する際は必ず断熱対策を施して室温の低下を防いでください。ドア自体に断熱性能が搭載された製品もあります。

玄関の広いスペースも必要

また両開きタイプの玄関ドアを設置する際は広いスペースを必要とします。逆に狭い面積の中に無理矢理両開きタイプの玄関ドアを取り付けても不自然になってしまうので、玄関もある程度の広さがあることが設置する条件となります。

両開きタイプのメリット

両開きタイプの玄関ドアを取り付けることのメリットは何と言っても開口部の広さです。一般住宅に設置されている片開きタイプの玄関ドアの2倍の広さなので、とても豪華で特別感のある豪邸を演出できます。また両開きタイプはドア自体が高級志向なのでおしゃれなデザインの扉も多数販売されています。

大きな荷物を通しやすい

両開きタイプの玄関ドアには開口部が広いので出入りしやすいという特徴があります。そのため自転車などの大きな荷物や大型ペットでも問題無く出入りさせられます。

バリアフリーにも向いている

またバリアフリーを意識した玄関ドアにも両開きタイプの玄関ドアは向いています。例えば車椅子や松葉杖を使用している方は玄関を通過する際に健常者よりも広い幅を必要とします。片開きの玄関ドアでは通過するのも一苦労してしまうこともあります。

しかし両開きタイプならば2枚のドアを開けられるので2倍の広さを確保できます。これにドアノブを使いやすいプッシュプルタイプにすれば障害者でも問題無く動かせる玄関ドアになるでしょう。

片開きから両開きへリフォーム出来る

中村建硝では両開きタイプの玄関ドアのリフォームを受け付けていますが、両開きのドアへリフォームするためにはそれなりのスペースが必要です。しかし場合によっては片開きのドアを両開きへ変更することも出来ます。

両開きタイプの玄関ドアを取り付けるためには横幅183㎝以上が必要となります。これは元々の面積が広い両袖タイプや引き戸からのリフォームならば条件をクリアできるでしょう。

両開きタイプの施工事例

引き戸から両開きタイプへ:ビフォア

アフター

和風を意識した若干古めかしい引き戸を思い切って洋風の両開きタイプの玄関ドアにリフォームしました。断熱性能が上がっただけでなく周囲の壁との色合いも調和しているので見栄えも格段にアップしています。

引き戸は単純な鍵穴の構造と中心の隙間風がセキュリティ面と断熱性能において不安を残しがちです。しかしこちらの開き戸「ドアリモ」ならガラス面が少なく鍵穴は2重ロックなので格段に安全かつ過ごしやすい玄関ドアへ進化しました。開口部も広いのでお年寄りでも問題無く通過できます。

古い両開きから新しい両開きへ:ビフォア

アフター

古くなった木製の両開きタイプを最新のドアリモへリフォームしました。鍵穴が経年劣化によりガタついてしまい施錠する際に不安を抱いていましたが、リモコンキーを搭載したことで便利かつ安全な施解錠が出来るようになりました。ロック操作をする際に大きな音が出ない点も高評価を得ています。

デザインは以前の木製の雰囲気を壊さないように木目調のパネルを採用しました。雰囲気は少し変わりましたが高級感が出ているので申し分ないとのことです。

まとめ

両袖タイプの玄関ドアは扉が2枚ありとても広いので豪華な住宅の玄関ドアにピッタリです。気密性が低いという難点もありますが断熱仕様の玄関ドアを取り付ければ問題ありません。ある程度の広ささえあれば片開きや引き戸のリフォームも出来るので興味を持った方は一度相談してみてはいかがでしょうか。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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