内窓の防音効果
多くの方が防音対策をしたいと思うきっかけは、外から聞こえる車の音や工事の音、人の話声といった騒音に悩まされているからです。
つまり、外からの音を室内に入らないようにすることがポイントですね。
音が出入りする場所は窓
ご存じの方が多いとは思いますが、音が出入りする場所は、窓です。
音は空気中を振動して伝わりますが、その振動を遮ることができれば、音が聞こえにくくなります。
窓を開けっぱなしの状態と窓を閉めた状態では、窓を閉めた状態の方が、少し音が小さくなります。
それは、窓ガラスが音の振動を緩和してくれているからです。
だからこそ、室内側に内窓を取り付けることによって、より音の伝わりを緩和してくれます。
気密性
音の伝わりを小さくするためには、内窓を取り付けることが効果的であることに違いはありませんが、大きなポイントは、内窓を取り付けることによって、室内の気密性と厚みが加わるからです。
気密性とは、密閉される状態がどれだけ維持されるかということですが、通常の窓のサッシだけですと、隙間が生じ、その隙間から音が伝わってきます。
内窓によって、その隙間がなくなり、気密性が高まります。
厚み
音が伝わりにくくするためには、障害となるものが多いこと、つまり厚みがあればよいです。
一般的な窓ガラスの厚み3mm〜5mm程度で、壁の厚みは15cmぐらいですので、厚みが大きく違うことが分かります。壁から音が伝わりにくく、窓から伝わる理由が分かりますよね。
内窓を取り付けることによって、3mm〜5mmのガラスの厚み+内窓のガラスの厚みとなり、音の壁が分厚くなり、音が小さくなるのです。
さて、内窓のガラスは、単板ガラス(3mm〜5mm)、複層ガラス、LowE複層ガラスからご自身で選ぶことができます。
なお、ガラスの種類については、後ほど詳しくお伝えします。
現時点では、防音のためには、ガラスの厚みが分厚いものを選ぶことが大切ということを認識してください。
DB(デシベル)で考える
騒音の音の強さを数値化すると、DB(デシベル)という単位を用います。数が大きければ大きいほど、騒音と判断します。なお60DB〜70DB以上あると、多くの方がうるさいと思う音の大きさとなります。
参考:東京環境測定センター
音の指標となる下記、図をご覧ください。普通の会話でも時にはうるさく感じる場合もありますよ。
さて人の耳は、10DB下がると音が半減したように感じると言われています。YKKAPの内窓『プラマードU』、LIXILの『インプラス』では15DB音を低減することが可能です。
従来の窓のみでは60DB程度にしか音が低減できなかったのですが、内窓が取り付けられることによって、さらに15DB相当、低減できることになるため、80DBの音が最大で40DB相当にまで、音が小さくなります。
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内窓の設置ポイント
しっかりと防音効果を実感するためには、内窓をどこに取り付けるかも大きなポイントです。
費用を考え、1箇所だけ取り付けようとする方もいますが、音が伝わる場所は、1箇所とは限りません。
だからこそ、すべての窓に取り付けることが最も効果的な設置ポイントです。
しかし、すべての窓となると、難しいことです。
せめて1階部分のみと階を限定して取り付けてください。
音が伝わる場所を、できる限り減らすことで、防音効果を実感することができるでしょう。
補助金
2023年は、内窓の取り付けに利用できる補助金がいくつかあります。しかし、1箇所だけでは、補助金の対象となる額に満たないことがほとんどです。
だからこそ、いくつかの窓で、一度に内窓を設置することでおトクに設置することが可能です。
先進的窓リノベ事業とこどもエコすまい支援事業は、同じ窓で併用することはできませんが、別の窓やドアであれば併用可能です。東京都の方は国の補助金と都の補助金の併用も可能です。
まずは見積もりだけでも調べてみてください。
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ガラスの種類
内窓のガラスは、上記でお伝えした通り、単板ガラス・複層ガラス・LowE複層ガラスから選ぶことができます。
単板ガラスは、3mmや5mm、などから選ぶことができますが、既存の窓3mmと5mmで8mm厚にしかなりません。
ただし既存の窓が5mmであれば、内窓も5mmにすることで高い遮音性能が確認されています。
複層ガラスであれば、複層ガラスそのものが3mm+空気層+3mmとなり、厚みがグッと増します。
かといっていちいち調べることは大変ですので、目安として、音と伝えない性能、遮音性能は、T(1〜4)等級を参考にするとよいでしょう。
T4等級であれば、最高ランクの遮音性能を有している証明であり、分かりやすいかと思います。
内窓で防音できない音
気密性を高め、厚みを分厚くしても、防音できない音が存在します。
固体伝搬音
内窓で防音できない音とは、地面や壁を振動してくる音、「固体伝搬音」と呼ばれる音です。例えば、工事のガタガタという音は、空気から伝わる音もありますが、地面などを媒体にして伝わる音もあります。この「固体伝搬音」は防ぎようがありませんので、念頭に置いておいてください。
室内の間接音
例えばピアノの音です。音としては、固定伝搬音ですが、室内で発生する音で、壁や床に振動し聞こえてくる音を指しています。
内窓を取り付け、音が漏れにくくなる一方で、室内には響いてしまい、うるさく感じることがあるかもしれません。
そのため、ピアノの室内に響く音を何とか抑えたい場合、防音カーテンや防音用マット、ピアノの消音ユニットを取り付けるなど、別の対策を講じるようにしましょう。
騒音対策は早急に
世界保健機関(WHO)が発表した「欧州環境騒音ガイドライン」では、過度な騒音が高血圧や心疾患につながるおそれがある”という調査結果が示されたのです。
特に騒音によって、ストレスが溜まりやすい状態にあり、ストレスとの関係が強い心疾患には影響が強いと考えられています。
ちょっと我慢すればいいではなく、このままずっと我慢することは、よくないと早急に判断し、内窓を取り付けるリフォームを検討してください。
内窓を取り付けられない窓もありますが、窓を交換することで防音対策ができる場合もあります。
まずは、プロに相談することが、早く確実な解決方法を見つけ出すことができるでしょう。
玄関ドアマイスターは東京、茨城、千葉、埼玉、神奈川、栃木で玄関ドアの交換と併せて行う窓のリフォーム(内窓・窓交換)を承っています。玄関ドアや窓のことなら何でもご相談ください。ご自宅の環境に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
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新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。