結露を防止する対策がされていない窓には、冬になると水滴がびっしりついてしまい、毎朝の拭き掃除が面倒です。ただ、放置しておくとカビでサッシが黒ずんだり、窓枠が傷んだりしますので、結露が発生しない窓にする為、結露が発生する原因を減らさなくてはなりません。
どのような対策が効果的なのか原因に合わせて対策を考えていきましょう。
目次
窓に結露が発生する原因
寒さが厳しくなるに従って、外気温と暖房をしている部屋の室温の差が大きくなっていきます。その結果、外気温の冷えが室内側の窓ガラスに伝わり、窓ガラスが冷たくなります。一方、室内の空気は暖まっています。
暖まっている室内の空気は水蒸気をたくさん抱え込んでいるのですが、この水蒸気が窓で冷やされ水滴になって窓にはりつく現象が結露です。この現象は、冷えすぎると水分を抱えきれなくなる空気の性質によって発生します。
結露を発生させる湿度が高い環境
もし、室内が完全に乾燥していて空気が水分を全く含んでいないとしたら、どんなに窓ガラスが冷えたとしても結露は発生しません。なぜなら空気が放出する水分が含んでいないからです。ただ、普通の生活をしている家の中に水蒸気がまったくない状態はあり得ません。
それでも、窓を冷やす外気温の低さと、室内の湿度の高さは結露の発生量に影響します。室内の空気が含む水分が少ない、つまり湿度の低い部屋は結露の発生量が減り、湿度が高い部屋は結露の発生量が増えます。
今すぐできる結露しやすい環境を改善する対策
結露を減らす対策には室内の水蒸気をできるだけ減らす対策が必要です。
24時間換気システムのスイッチをオフにしない
換気をすると寒くなるという理由でスイッチを切ってしまうと、湿度が高くなってしまいます。また、調理中や入浴後に、音が気になり強換気への切り替えを怠ると、調理や入浴の水蒸気を十分に処理できません。
窓を開けて換気する
室内の空気環境にもよりますが、一般的には1時間に5分程度窓を開けることで室内の換気ができます。冬は暖房をしたままで、2~3分程度の換気を1時間に2回する方法でも大丈夫です。
天井や壁、床が暖まっている状態なら、窓を開けて換気をしても部屋の温度が下がりにくいことに加え、冷えている場所に逃げていく暖かい空気の性質が、夏よりも効率よく換気させてくれます。
その際、1ヶ所だけではなく対面の窓もいっしょに開けると、風の通り道ができ、効率良く換気できます。
窓が一つしかない部屋には、対面の窓がなくても、窓ガラスに当てた風を室内に採りこむ縦すべり出し窓が向いています。引き違い窓から縦すべり出し窓へは窓交換というリフォームで変えられます。
観葉植物は置き場所に注意
室内の雰囲気を良くする観葉植物には空気をきれいにする働きがありますが、同時に常に水分を蒸散させてもいます。空気が通るドアの近くに置き、受け皿に水を溜めないなどの工夫が観葉植物による室内の水蒸気の増加を防ぎます。
結露対策をしない窓が引き起こすこと
毎朝窓ガラスの拭き掃除をしていても、結露が発生し続けていると、室内の環境に悪影響が出てきます。
窓枠や壁のシミと劣化
結露の水分が窓枠や、窓枠と壁の隙間に沁み込んでいくと壁や窓枠にシミを作り、住宅を劣化させます。結露の量が多いと、壁の中にまで浸透していくことがあり、シミだけではなくクロスが剥がれてしまうこともあります。
カビ
結露が発生する窓枠は水分を吸い込んで、カビが発生しやすい状態になり、カビが発生するとダニも増殖します。その結果、空気中にカビの胞子やダニの死骸とフンが舞い散り、アレルギー発症の原因になってしまうことがあります。
このような事態になる前に、換気などの結露しやすい環境を改善する工夫をするのですが、それだけでは十分ではありません。結露が発生している窓そのものへの対策も必要です。
窓の結露対策
窓の結露対策には、賃貸住宅向けの原状復帰ができるDIYと、10数年効果が続く戸建て住宅向けの窓のリフォームがあります。
賃貸住宅向けの結露対策
賃貸住宅では退去時に原状復帰をしなくてはならないので、根本的な結露対策をするのは難しいです。取り外しができる対策には、窓用の結露防止シートやテープを貼る方法と、スプレーを使う方法が挙げられます。
窓用の結露防止シートやプチプチをガラスに貼る
ホームセンターで購入できる窓用の結露防止シートやプチプチをガラスにはると、窓ガラスの室内側の温度が下がりにくくなるので、結露の発生が少なくなります。
結露吸水テープは窓の下部に貼る
発生してしまった結露は、窓の下部に結露吸水テープを貼って吸い取ります。
結露防止スプレーをガラスとサッシに吹き付ける
スプレーした液が乾燥すると透明な膜になって、結露を吸収します。吸収しきれなかった結露は抗菌剤に変わってカビを防止します。
戸建て住宅向け窓の結露対策
上記の方法は手軽に安価にできますが、高い効果は期待できません。また、毎シーズンごとに張り替えをしなくてはならない手間もあります。
それよりも持ち家であるならば、窓の断熱性を上げ、今後十数年に渡って結露を防止し続けられる方法が向いています。なぜなら、結露を軽減するだけではなく、快適な室温を維持できる環境も同時に調うからです。
結露が発生するということは、多くのエネルギーを使わなければ、夏の暑さや冬の寒さを快適な室温に変えられない環境にあるということでもあります。住宅の断熱性を向上させれば、結露の解決はもちろん、少ないエネルギーで夏涼しく冬暖かい家が実現します。
根本的に結露をなくす窓のリフォームの種類
断熱性の高い窓がついた家は、冷暖房が効率よく働き、少ないエネルギーで快適な室温が維持できます。加えて断熱窓は熱を出入りさせないので、外気温がガラスの室内側に、室温がガラスの室外側に与える影響が少なくなって結露の発生を抑えます。
結露を軽減する窓の断熱リフォームには、窓交換と内窓設置という2つの方法があります。それぞれの特徴とかかる費用を確認していきましょう。
窓交換
今ある窓を取り外し、断熱窓を取り付けるリフォームです。カバー工法という壁を壊さない工事なので、ひと窓数時間で工事が完了します。
窓交換で使われるガラスとサッシの種類
当社が窓交換で使う断熱窓はアルミ樹脂複合サッシに断熱ガラスが組み込まれた窓です。窓はサッシの素材とガラスの種類によって断熱性の高さが変わります。
アルミサッシと単板ガラスの窓には断熱性がなく、結露が発生しますが、断熱窓は結露の発生が抑えられます。
断熱性のあるガラスにはトリプルガラスとLow-E複層ガラス、複層ガラスがあります。現在結露の量が多く、暖房の効きも悪いという場合には、最も断熱性が高いトリプルガラスがおすすめです。床に垂れるほどの結露ではなく、暖房の効率も悪くはないという場合にはLow-E複層ガラスでも結露の軽減効果を得られます。
LIXILリプラス 窓交換にかかる費用
窓交換にかかる費用はガラスの種類と窓のサイズで変わります。
幅1650mm、高さ2000mmの掃き出し窓の参考価格
LIXILリプラス ガラスの種類 | 単価(税別) |
トリプルガラスLowEガス入 網戸標準ネット | 42万8960円 |
複層ガラスLowEガス入 網戸標準ネット | 32万4720円 |
内窓設置
今ある外窓はそのまま残し、室内側に新しい内窓を設けて二重窓にするリフォームです。外窓と内窓の空気層が緩衝地帯となることに加え、断熱窓がさらに熱の出入りを抑えます。
内窓に使われるガラスとサッシの種類
内窓には室外側も樹脂でできた樹脂サッシが使われ、ガラスにはLow-E複層ガラス、または真空ガラススペーシアクールなどが使われます。
冷え込みが厳しく、結露の発生量が多い部屋には真空ガラススペーシアクール、結露は発生しているが内装にシミを作るほどではないという場合には、Low-E複層ガラスの内窓が向いています。
LIXILインプラスの内窓設置にかかる費用
LIXILインプラスの価格はガラスの種類によって変わります。インプラスには断熱性の異なる2種類のガラスの他に、見え方や質感が異なるガラスや和障子のようなガラスがあり、価格が異なります。
関連コラム 二重窓は内窓を後付けするリフォーム|複層ガラスと樹脂サッシで高い断熱効果
幅1650mm、高さ2000mmの内窓の参考価格
製品名 | 単価(税別) |
真空ガラススペーシアクール 透明、型 | 34万3000円 |
アルゴンガス入りLowE複層ガラス 透明、型 | 18万6150円 |
LowE複層 透明 | 17万1700円 |
和紙調アルゴンガス入りLowE複層ガラス 格子入 | 52万5300円 |
この他にもたくさんの種類のガラスがございます。詳しくはお見積もりページからご覧いただけます。
結露が原因で窓のリフォームをする場合、断熱改修を支援する国の補助金先進的窓リノベ2024事業の対象です。補助金を利用するとリフォーム費用を抑えられます。
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毎朝、結露が発生した窓の拭き掃除をするのは大変です。窓のリフォームはシートやテープのように安価ではありませんが、効果は半永久的に続きます。結露の軽減と同時に、快適な室温と省エネ効果も得られます。
結露の悩みは長い目で見て、窓交換や内窓設置での解決が理想的です。窓ガラスの選び方や補助金のことなどでお迷いの際にはお気軽にご相談ください。
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