通風玄関ドアのメリットは換気・採光・防犯
通風玄関ドアとは、断熱タイプには幅が狭く縦に長い内開きの通風窓、断熱性のない玄関ドアには上げ下げする通風窓が取り付けられているドアを指します。
この通風用の窓によって換気と採光ができ、ドアを閉めロックしたまま開放できるので防犯性も高いです。
風通しの良い玄関を生み出す通風玄関ドア
玄関に窓がなく玄関からの風が入ってこない環境では、快適さが損なわれる状況になることが少なくありません。玄関からの風が入ると、爽やかで快適な環境が生まれます。
玄関は雨に濡れた靴や傘が持ち込まれるのでジメジメしやすい場所だからです。もし玄関ドアで通風できれば湿度を調整しやすくなり、カビの発生も抑えられます。ムシムシする季節にも、靴のニオイが充満してしまうような状況になりません。
また、1階や2階の居室の窓が開いていれば、それらの窓に風が通り抜けていくので、家中の換気が良くなります。換気の悪い家では玄関にその家特有のニオイが感じられることがあります。一方、玄関からの風が家中の窓に通り抜けていく環境なら、玄関にも家の中にも爽やかな環境が生まれます。
防犯とプライバシー確保に配慮された通風玄関ドア
実際にご覧になると、こんなに幅の狭い窓なのに、十分に採風できるのだろうか?と思われるかもしれませんが、玄関内の換気ができるだけの十分な通風量があります。
この窓の狭さは防犯性を高め、プライバシーを確保する為に計算された幅です。侵入窃盗目的で万が一ガラスを割ったとしても、腕を差し入れ開錠するだけの幅はありません。
通風用の窓は玄関ドアの鍵をロックしたまま開放できる点も、ロックできない玄関用網戸と比較すると、防犯性を高めています。
もちろん、通風用の窓には網戸がついていますので、虫が入ってくる心配もありません。
また、開放している時も、閉じている時も外部からの視線は入ってこないので、玄関内部が外から見えず安心です。
玄関内を明るくする通風玄関ドア
袖や欄間のない玄関ドアがついていない玄関ドアは、玄関内が暗くなってしまいます。また玄関の向いている方角によっては、欄間や袖はついているけどまだ暗い…という場合もあります。
通風玄関ドアなら、通風用窓からの光をプラスできます。玄関ドアの向いている方角によっては、時間帯に応じて照明が必要になることもありますが、採光量は増えます。
採光量をもっと増やしたいという場合には、通風玄関ドアに欄間を組み合わせる方法も有効です。ランマ付き玄関ドアは和風なイメージを持たれる方が多いですが、欄間の高さと玄関ドアの幅をバランスよく調整すると、洋風なデザイン、モダンなデザインにも調和させられます。
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後悔しない為に通風玄関ドアのデメリットを確認
通風玄関ドアには、高断熱ドアは選べないことと防音性が低下するというデメリットがあります。
高断熱玄関ドアにはできない
玄関ドアには断熱ドアよりさらに断熱性が高い高断熱ドアがあります。ただ、高断熱ドアには通風タイプがありません。その為、極寒の地域にお住まいであれば、通風玄関ドアより、高断熱ドアの方が玄関内の寒さ対策として最適である場合があります。
関東などの温暖な地域で、東や南に向いている玄関であれば、袖や欄間はもちろん、通風窓付きの玄関ドアであっても、十分な断熱性は確保できます。
ただ、北向きの玄関や、3階建て住宅やマンションが多く日当たりが悪い玄関など、周辺の環境や間取りによっては、高断熱玄関ドアの方が良い場合もあります。
玄関ドアにどの程度の断熱性が必要であるのかを十分に検討した上で、高断熱ドアを選ぶか、通風玄関ドアを選ぶかを考えることが大切です。
防音性が低下する
玄関が交通量の多い通りや利用者の多い公園に面していて、玄関からの騒音が家に入って来る環境の場合、通風の為に窓を開けている間は、外部からの騒音が防げません。
また、玄関が隣家の窓に面しているという場合、通風窓を開けている時には、家の中の生活音が隣家に流れ込んでしまう恐れがあります。
その為、玄関ドアの防音が必要な環境では、通風窓を開けておく時間帯に制限が出てしまうこともあります。
マンションに通風玄関ドアを取り付ける方法
マンションなどの集合住宅には、2つの理由から戸建て住宅と同じ通風玄関ドアは取り付けができません。それぞれの理由を確認しておきましょう。
マンション用玄関ドアの通風は通気パネルでする
玄関ドアには新築戸建て用と戸建てリフォーム用、マンション新築用、マンションリフォーム用というおもに4種類があります。
新築用とリフォーム用では工事の方法が異なるため、戸建て用とマンション用は必要な機能とドアの構造が異なるので分類されています。
その為、戸建て住宅用の通風玄関ドアはマンションには取り付けできません。ただし、換気パネルがついたタイプを選ぶと、家全体に風が通り抜ける換気機能を持たせることができます。
換気パネルはドアの下部に取り付けられており、通風窓のように開閉したり、採光したりはできませんが、通風量は確保できます。
マンションの玄関ドアは個人では交換できないケースがある
賃貸マンションにお住まいの方が個人でドアを交換することはないと思いますが、分譲マンションでは交換を検討される方もいらっしゃると思います。この場合、マンションの規約で交換が許可されないことが多いです。
反対に、管理組合での話し合いの結果、全戸の玄関ドアを交換する事が決まった場合には、換気パネルのついた玄関ドアに交換できる可能性が見えてきます。
居住者の中で通風できる玄関ドアに交換したいという希望がある場合には、管理組合に希望を伝えてみるという選択肢があるからです。管理組合の話し合いの結果、全戸交換という流れになる可能性もないとは言えません。
通風玄関ドアの価格と断熱性の高さで変わる補助金の交付額
玄関ドアには、断熱タイプと高断熱タイプ、非断熱タイプがあります。この中で、通風玄関ドアは断熱タイプに限定され、断熱性の高さで価格が変わります。
断熱通風玄関ドアの価格
通風断熱玄関ドアの開き方タイプ別の価格は、おおよそ片開きドアで22万円~32万円、親子ドアなら30万円~41万円、両袖FIXなら30万円~42万円です。
標準の断熱仕様はリクシルリシェントならK4仕様、YKK APドアリモならD4仕様です。断熱性を高くする場合には、K2仕様,またはD2仕様にするオプション費用が加算されます。K2仕様にするオプション費用は36,900円、D2仕様は51,750円です。
通風タイプには両開きドアがありませんが、両開きドアから通風ドアに交換をする場合は、両袖FIXドア、または袖付き親子ドアへの交換ができます。
断熱通風玄関ドアの補助率
断熱玄関ドアは窓のリフォームと組み合わせると、断熱性の高さに応じて補助金が受けられる可能性があります。
この補助金とは先進的窓リノベ2025事業です。補助金の申請が始まる時期は2025年春からですが、その前に工事をしても条件を満たせば補助の対象になります。
先進的窓リノベ2025事業の玄関ドアの補助対象となる登録製品の型番は、まだメーカーから発表されていませんが、先進的窓リノベ2024事業と大きくは変わらないと考えられます。
先進的窓リノベ2024事業では、玄関ドアに対して高断熱ドアも含め、5万8,000円~22万円の補助金が交付されていました。2025年度も断熱通風玄関ドアには同程度の補助金が交付されると考えられます。
2024年度のメーカーから発表された玄関ドア製品へのお知らせを詳しくご覧いただけます。
>>>リクシル株式会社 お客様サポート 先進的窓リノベ2024事業の補助額におけるグレード
>>>YKK AP株式会社 先進的窓リノベ2024事業
通風玄関ドアで換気を良くしたいけれど、寒さや暑さも解決したい…とドア選びにお迷いになった時にはお気軽にご相談ください。ご自宅の玄関周りの環境や地域の気候に合わせて最適な玄関ドアをご提案いたします。
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新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。