断熱窓の中には、複層ガラスとアルミサッシの組み合わせ、複層ガラスと樹脂とアルミの複合サッシの組み合わせ、複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせという3種類があります。この中で、最も高い断熱効果を持つ断熱窓は樹脂窓です。
樹脂窓とは?
窓の断熱リフォームには、樹脂窓が良いと聞いたのですが、樹脂窓とはどんな窓ですか?
複層ガラスと樹脂サッシが、組み合わされた窓です。断熱窓の中で、最も効果の高い窓ですよ。
日本には、他の先進国に比べると断熱性が低い住宅が多かったのですが、最近では樹脂窓やアルミ複合窓の普及が進み、断熱性の高い住宅が増えてきました。
健康に関する意識が高く、寒さに対する基準が厳しいイギリスでは、樹脂窓の普及率は78%です。イギリスの保健省の基準は、昼間の居間の最低推奨温度21℃、夜間の寝室の最低推奨温度18℃となっています。16℃以下は、呼吸器系疾患に影響がある、9~12℃は血圧上昇、心臓血管疾患のリスク、5℃以下は低体温症を起こすハイリスクがあるとされています。
一方日本では、昼間でも室温が、10℃以下になる家があります。特に古い住宅では、室温の低い家が少なくありません。
その原因の多くは、窓の断熱性の低さです。その為、住宅の断熱性が高い国々では、樹脂窓の普及率が高いのです。
ドイツの窓の熱貫流率は1,3W/(m2・K)以下、アメリカでは、寒さの厳しい北部地区では1,7 W/(m2・K)以下が基準です。一方、日本の窓の熱貫流率は、北海道や東北地方などの寒い地域でさえ、2,33 W/(m2・K)以下、関東などで3,49 W/(m2・K)以下、九州などでは、4,65 W/(m2・K)以下が基準です。
熱貫流率とは、熱の伝わりの割合を表す数字です。熱貫流率の低い窓ほど、断熱性が高く、熱貫流率の高い窓ほど、断熱性が低い窓です。単体ガラスとアルミサッシの窓の熱貫流率は、6,51 W/(m2・K)、アルミサッシと複層ガラスの窓は、4,65 W/(m2・K)ですが、アルミ樹脂複合窓だと2,33 W/(m2・K)、さらにLow-E複層ガラスと樹脂サッシの窓では1,31 W/(m2・K)、トリプルガラスと樹脂サッシの窓では0,90と、材質によって、大きな違いがあります。
その為、熱貫流率の低い窓にする為に、樹脂窓が採用されています。韓国の樹脂窓の普及率は80%、イギリスは76%、フランス68%、アメリカ65%、ドイツ64%となっています。北欧では、樹脂窓と同じくらい断熱性の高い木枠の窓が昔から使われています。
一方、普及は進んでいるものの、日本では樹脂窓の普及率は僅か20%です。最も多く使われているのはアルミと樹脂の複合窓です。アルミ樹脂複合窓もアルミサッシに比べれば、はるかに高い断熱性を持っていますが、樹脂窓にはかないません。
結露はどうですか?
樹脂窓は、結露も完璧に防ぎます。
欧米では、結露のある住宅は、瑕疵のある住宅とされます。瑕疵のある住宅とは、キズや欠点のある住宅のことです。日本では、結露は仕方ないと思っている人がいるほど、結露の発生する住宅が多くあります。樹脂窓に替えれば、結露の発生しない家にできます。
樹脂窓はどんな素材から作られているのですか?
ポリ塩化ビニル(PVC)という素材です。
ポリ塩化ビニル(PVC)は、水道管や自動車の部品に使われている耐久性の高い素材です。また、紫外線による経年劣化にも強いので、ポリ袋やラップなどのポリエチレン製品と比較すると、はるかに優れた耐久性と耐候性を持っています。YKKAPが行っている屋外暴露試験では、30年経過した樹脂窓でも、経年による褪色はほとんど見られませんでした。
樹脂窓で変わる室内環境
樹脂窓にすると、どんな風に部屋の中が変わりますか?
まず初めに感じることは、夏には涼しさ、冬には暖かさです。
夏には、エアコンをつけているのに涼しくならない、暖房機の設定温度まで、室内の温度が上がらず、なかなか部屋が暖まらない…というようなことがなくなります。
冬には、暖房機が作った暖かさを窓から逃がさないだけではなく、窓からの冷気が防ぎます。その結果、足元がヒヤッとする、部屋の中の場所によって温度差があるというような状況もなくなります。空気には、冷えると下に、温まると上に上がるという性質があります。その為、窓が冷えると、その冷気が壁を伝って床に拡がり、暖房をしているのに足元が冷えるという現象がおきるのです。樹脂窓は、冷えない窓なので、このような現象を起こしません。
夏も冬も快適に過ごせますね!
快適さだけではなく、樹脂窓は、家族の健康にも貢献しますよ。冬の寒さによる死亡率は、北海道などの寒さの厳しい地域より、温暖な地域の方が高いことをご存知ですか?
怖いですね。それはなぜですか?
断熱に対する備えができていない住宅が多いからなのです。
寒い地域の人々は、寒さの危険を熟知しています。その為、断熱対策は、寒さの厳しい地域全般に普及しています。しかし、温暖な地域では、寒さに対する対策が十分にされていない家が多い為、冬の寒さによる死亡率が上がってしまうのです。
暖かいリビングから寒い脱衣所への移動、寒い脱衣所から、暖かい浴室への移動という急激な温度変化で、血圧が乱高下し、ヒートショックを起こします。冬の入浴中の心肺機能停止者の数は、夏に比べると約11倍もあり、入浴中の心肺機能停止者の数は、交通事故の死亡者の数に比べて、約5倍もあります。それ以外にも、暖かいベッドから、寒いトイレへの移動や、冬の早朝のお弁当作りなどの家事は、命の危険はなくても、快適ではありません。
夏にはどんな変化がありますか?
涼しくなるだけではなく、帰宅すると、お部屋の中が蒸し暑くなっているという状況も改善されますよ。
断熱性の低い窓は、夏の暑さを室内に採りこみ、家自体を暖めてしまいます。その為、帰宅時に室内がモワッとしている、エアコンをつけても涼しくならない、夕方になり、外が涼しくなっても、室内は暑いまま、エアコンを切ると、すぐ室温が上がるという状態になってしまいます。樹脂窓は、外気の暑さを取り込まないので、最小限の冷房で、快適な室内環境を調えます。
例えば、外気温35℃、室内の気温25℃という状態では、アルミサッシと複層ガラスの断熱窓の場合は、ガラス中央部の表面温度は34℃、下框の表面温度は44℃です。樹脂窓と遮熱タイプのトリプルガラスの樹脂窓の場合は、ガラス中央部の表面温度は28度、下框の表面温度は29℃です。樹脂窓に加えて、すだれやオーニングなどで、窓の外からの日よけをすれば、さらに室内は涼しくなります。
室内での熱中症の心配もなくなりそうです。
高齢者がいるお宅では、室内の熱中症対策は大切ですからね。
樹脂窓にリフォームする方法
樹脂窓にリフォームする方法を教えてください。
樹脂窓へのリフォームは2種類あります。窓を交換する方法と、内窓を設置する方法です。
かんたんマドリモ 樹脂窓
今ある窓枠に新しい窓をかぶせて取付けるカバー工法で、窓をスピード交換するリフォームです。夏は暑く、冬は暑い室内環境の原因となっていた古い窓を、最新の樹脂窓へかえて、断熱性の高い家にします。一窓につき、約2時間~半日で工事が完了します。
かんたんマドリモ二重窓
今ある窓の内側に樹脂窓を取り付けるリフォームです。開閉が二重になる面倒さはありますが、その分、防犯機能は向上します。一窓につき、約1時間で工事が完了します。
断熱リフォームにはしたいけれど、予算が心配という方は、ネットでお見積をしてみませんか?無料で手軽にリフォームにかかる費用を知ることができます。
→戸建て専用 見積りシミュレーション
「東京」「茨城」「千葉」「埼玉」で、補助金を利用して断熱窓へのリフォームを検討中の方は、ぜひご相談ください。
断熱窓への交換リフォームは、毎日の暮らしを快適にするとともに、健康にも大きく貢献します。ご予算、ご要望に応じて様々な窓交換の方法があります。ぜひ断熱窓へのリフォームをご検討ください。
窓リフォームマイスターは、「東京」「茨城」「千葉」「埼玉」での窓交換のリフォームを、すべて自社グループで行う工事で請け負っています。
直接仕入れ、直接工事の為の適正価格でのリフォーム工事です。断熱リフォームを検討中であれば、ぜひお見積りをなさってみてください。
窓リフォームのことで迷っていることやわからないことがあれば、何でもご相談ください。
窓の交換で断熱性を上げ、季節ごとの暑さや寒さ、結露を抑えることに加えて、リフォームの方法によって耐震性、防犯性、防音性も同時に向上させることができます。
昭和5年の創業以来、建具だけを専門にしている中村建硝はお客様の暮らしを快適にすることと、お客様との信頼関係を大切にリフォームに関わっている会社です。窓の交換リフォームを検討中であれば、ぜひ簡単お見積りをお試しください。お部屋の向きや室内環境に最も適したリフォームをご提案します。
MADOショップ取手東店 窓リフォームマイスターはこちら