玄関引戸のメリット
玄関引戸にはどういうメリットがあるのでしょうか?具体的には以下の通りですが、開き戸では得られないメリットが多数あるのも事実です。
欲しい分だけの通風・採光を確保できる
引き戸は開き戸に比べ、広い開口部を確保できるという利点があります。例えば夏場などはより多くの通風を確保し、空気を循環させることが大切ですが、引戸の場合は開き戸と違い、常時戸を開け放しておくことができるため、通風を確保するという面では有効です。もちろん網戸の取り付けも可能です。
また、戸自体にガラスが大きく入っている構造のものは、玄関に多くの光を取り込むこともできます。暗く、空気が籠もりがちな玄関に、引戸は心地よい風と光を届けてくれるのです。
荷物の搬出入が便利
一般的な開き戸を想像してみてください。ドアを開けると、ドア自体に付いているクローザーと呼ばれる器具で、自動的に扉が閉まってしまいます。多くの荷物があって一回だけで搬出入できない場合などは、玄関を通る都度ドアを開けなければならず、両手で持たなければならないような重い荷物を持っている時などは非常に面倒で、手間と言えます。
また、開き戸の場合は開閉する際に玄関前に一定のスペースを必要とします。子育てをされている方などは、ベビーカーを家の中にとお子さんを両手に持って、ドアの開け閉めをしなければならない上に、玄関前の限られたスペースで、ベビーカーとドアが接触しないようにしながら、上手く体を避けなければなりません。
引戸を選択すれば、少なくともこうした荷物搬出入時の煩わしさの大部分は軽減されると言えるでしょう。戸を開けた際に自動で扉が閉まることがありませんので、玄関を通るたびに扉を開けなければならないと言うことはありません。また、お子さんがいる家庭などでは、上記の煩わしさを感じることなく、スムーズにベビーカーを搬出入をすることができます。
このように引戸と開き戸では、荷物の搬出入時に感じる煩わしさが格段に違うと言えます。
玄関周りに多少物があっても開閉できる
開き戸の周辺にベビーカーや傘立て、植木などがあったらどうでしょう?開閉時に妨げになるばかりではなく、扉と物がぶつかり、最悪の場合破損してしまう危険もあります。開き戸の場合は、ドア周辺のスペースには物を置けないのです。
これが引戸の場合だとどうでしょう。ある程度玄関に物があったとしても、引戸は横にスライドするだけなので物と衝突する心配もなく、物と扉が干渉して開閉できないなどということもありません。
開閉時にケガをするリスクが比較的少ない
開き戸の場合、クローザーにより自動で閉まる構造になっていますが、引戸の場合は自らの手で扉を閉める機構のため、手を挟んで怪我をするというリスクも高くはありません。
玄関引戸のデメリット
玄関引戸のメリットをご紹介しました。開き戸に比べて多くの点で優位性がありますが、注意すべき点があるのも事実です。
気密性・断熱性に劣る
「開口部が広くとれる」と言うことは通風や採光を確保する上ではプラスの要素ですが、気密性や断熱性の点ではマイナスの要素となり得ます。開き戸に比べて多くの窓が付いているような引戸は、室内の熱が外部に逃げやすく、冷暖房効率の面で少し不安要素であると言えるでしょう。
防犯性に劣る
多くの窓が付いているような引戸は、開き戸と比較すると空き巣の被害に遭いやすいという面もあります。ガラス窓を破ったり無理やりこじ開けたり、空き巣犯にとっては狙いやすい場所であるという面もあるのです。もちろんこの点については、必要な対策を施すことで防ぐことが可能です。
玄関引き戸の侵入手口
玄関が引き戸の場合、開き戸に比べると防犯性能に劣るということは前述した通りです。それでは、具体的にはどのような侵入手口が考えられるのでしょうか?以下にまとめました。
ガラス破り
引戸は採光や通風のためのガラス窓が多いため、ガラスを物理的に破壊すれば、容易に室内に手を入れることができます。実際に一戸建て住宅の場合、平成29年の警察庁の調査によれば、全ての侵入手口のうち約38%はガラス破りによる侵入だったことがわかっています。空き巣犯にとっても、ピッキングなどのような高度な技術が必要とされる手口よりも、ガラスを物理的に破ることによる侵入の方が容易であるということも言えます。
ピッキング
引戸は扉自体が開き戸と比較して薄く、シリンダーが短い構造のため、ピッキングしやすい作りになっていると言えます。近年ではピッキングし難いシリンダーも開発されているため、もし心配であればシリンダーを交換することも検討されてはいかがでしょうか?
サムターン回し
開き戸の場合のサムターン回しの被害は、ドア自体に穴を開けて特殊な工具を差し込み、ドア内側のサムターンを回す手口が主流ですが、引戸の場合、扉と扉の間にわずかなスペースができてしまうため、その隙間から工具を差し込んでサムターン回しをされることが予想されます。
玄関引き戸に必要な防犯性
上述したような、玄関ドアが引戸の場合に想定される侵入手口を踏まえ、どのような対策をしたら引戸に防犯性能を持たせることができるのか、まとめました。
ピッキングされ難い鍵
ピッキングされ難い鍵として、近年注目されているがディンプルキーです。耐ピッキング性能を持った鍵を採用することにより、少なくとも空き巣犯が室内に侵入するために多くの時間をかけさせることができます。空き巣犯が嫌うのは、「侵入に手間取ること」です。侵入に手間取ることによって自らの犯行現場を誰かに目撃されるリスクが高まります。
3ロックの採用
上述したように、空き巣犯は犯行に時間を要してしまうのを嫌います。単純に破らなければならない錠の数が多ければ、それだけ時間がかかってしまうことになるため、犯行を諦めさせることができる可能性が高まります。LIXILリシェントとYKKドアリモの玄関引戸は、ロックが3か所になるので安心です。防犯性を高める為に、最新の防犯性を備えた玄関引き戸への交換が非常に効果的な防犯対策です。
■ 引き戸は引き戸にも玄関ドアにも交換できます。交換の際に断熱機能のある引き戸や通風機能のある玄関ドアも選べます。
コラム 玄関引き戸をおしゃれにしたい!見た目も機能も改善できる玄関引き戸のリフォーム
脱着式のサムターン
サムターンは内側からドアを開錠する際には必須のものですが、ドア自体に穴を開けたり、採光や通風のための窓を破ってサムターンを回す手口が横行していることからも、サムターンがあることはリスクであるとも言えます。サムターンを取り外しできるようにしておけば、手や工具を差し込んでも錠を回すことができないため、サムターン回しは物理的にできないことになります。YKK apのドアリモでは、脱着可能なサムターンを標準で採用しているため、外出や就寝時にサムターンを取り外すことにより、サムターン回しによる侵入を未然に防ぐことができます。
破られ難いガラス
ガラスは物理的な衝撃に弱く、採光や通風のための窓を備え付けている引戸は、ガラス破りの対象となりやすい一面もあります。しかし近年では、LIXILリシェントの「防犯合わせガラス」のような耐貫通性に優れたガラスも登場しているため、そうしたガラスを採用することによって、ガラス破李はある程度防ぐことが可能です。
煙返しは防犯性も◎
煙返しは本来、引戸の召合わせ部からの空気の漏出を防ぎ、部屋の気密性・断熱性を上げるためのものですが、それだけではありません。煙返しがあることによって施錠状態を外部から見ることができない他、隙間に工具を差し込んで開錠しようとする手口に対して防御する機能もあるのです。
参考サイト 防犯建物部品:引戸
鍵以外にも使える防犯対策商品
ドアに防犯性を持たせる際に有効なのは鍵だけではありません。ここでは、鍵以外でも有効な防犯対策の商品をご紹介します。
サムターンガード
サムターンが脱着できないドアの場合、もちろんドアリフォームを検討されるのもいいのですが、安く済ませようと思うなら、サムターンガードをおすすめします。物理的にサムターン周辺をカバーすることによりサムターン回しに対して高い効果を発揮します。ただし、玄関窓を破壊して手でサムターンを回す手口には効果が薄いため注意が必要です。
ドアアラーム
不正にドアが開錠されたら、アラームを鳴らせることによって侵入を知ることができます。もちろん家主が不正な侵入をリアルタイムに知ることも重要ですが、空き巣犯にとっては侵入しようとした矢先にアラームが鳴ると心理的な焦りを誘うことができ、撃退に繋がる場合もあります。
センサーライト
空き巣犯は自らの姿が目立ってしまうのを恐れるため、夜間などに人感センサーが灯るような玄関だと、侵入を諦めてしまうかもしれません。物理的に防止することももちろん重要ですが、侵入する前に諦めさせるような工夫をすることもまた重要なのです。
まとめ
玄関引戸の防犯対策について解説しました。開き戸に比べ防犯性能が劣っているというイメージを持っている方は、引戸でも十分な防犯対策が施せることに気付かれたのではないでしょうか?
引戸は、開き戸と比べてもメリットが数多くあるため、リフォームや家づくりを検討されている方は、是非引戸の導入を検討してみてくださいね。
■ 現在引き戸を使っているが、玄関ドアへの交換も検討しているという方は、参考になさってください。
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■ 玄関ドアのリフォームには、引き戸のリフォームもあります。引き戸から引き戸、引き戸から玄関ドア、玄関ドアから引き戸の3種類です。リフォームの種類やメーカーによって、異なる部分がありますので、それぞれの特徴をご紹介します。
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