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玄関ドアの隙間の防犯対策
玄関ドアからの侵入強盗の手口は様々ありますが、その中の一つが隙間を利用するこじ開けです。まず初めにこじ開けの手口を確認しておきましょう。
こじ開けは、バールや釘抜きのようなL字型の工具をドアの隙間に差し込んで玄関ドアを無理やりこじ開けて侵入するという手口の侵入強盗です。住宅街の中で、人目もあるのにそんな大胆な犯行はあり得ないだろう…と思われるかもしれません。しかし現実には、警察庁の令和2年度のデータでは、ドア錠破りが全体の手口のうちの1,8% 301件、戸外しが0,8%、130件も発生しています。
警察庁では、ドア錠破り・戸外しに対して、 ① 補助錠を取り付ける(ワンドア・ツーロック)② ドア枠にガードプレートを取り付けるという2つの方法を推奨しています。
参考サイト 住まいる110番 手口で見る侵入犯罪の脅威
補助錠を取り付ける(ワンドア・ツーロック)とは?
近年の玄関ドアは、ツーロックが基本ですが、築年数の長い家では、鍵が一つしかついていない玄関ドアであるケースも少なくありません。そのような場合には、補助錠を取り付け、ツーロックにすることで、防犯対策の一環にできます。面付きの補助錠を取り付けの平均的な料金は、20000円~35000円です。面付きの補助錠とは、器具を使ったこじ開けに強い面付けタイプの補助錠のことです。
ドア枠にガードプレートとは?
玄関ドアと玄関枠の間に隙間があると、デッドボルトが見えている状態になってしまいます。その部分に工具を押し込まれないよう取り付ける防犯グッズがガードプレートです。隙間がなくなり、カンヌキも見えなくなります。
ツーロックの場合には、2か所に取り付けます。この場合、ガードプレートが上下に2枚付くことになるので、見栄えが悪そうと思われる方もいらっしゃるでしょう。そのような場合には、上から下まで続くガードプレートを取り付けることもできます。業者に特注で、長いガードプレートを依頼すると、少し割高になり10万円程度の費用がかかります。
費用をさえる為diyでやってみようという方は、現在つけられている鍵の種類、デッドボルトやラッチボルトの位置や大きさ、錠ケースに合うガードプレートを選ぶ必要があります。購入前に、鍵のシリンダーのメーカーや型番を確認しておきましょう。
ドア下の隙間は隙間テープが有効です。
玄関ドアの修理辞典 ドア横からのすきま風を防ぐ方法
玄関ドアの隙間以外に必要な防犯対策は鍵の交換
玄関ドアからの侵入の手口には、こじ開けの他に鍵を開錠して侵入するという手口もあります。
ピッキング
近年増えている「玄関ドアの鍵穴に特殊な器具を使って鍵を開ける」という手口で、そのやり方や使用する工具は年々巧妙になっています。しかも、ピッキングのやり方は、ネットや雑誌で簡単に調べられるため、手軽に行える犯罪でもあります。
その為、最新の玄関ドアには、最新のピッキングの手口に備えた鍵が使われていますが、築年数の長い家では、ピッキング被害にあう可能性があります。ピッキングに備える為には、ピッキング対策が講じられている複雑な形状のデインプルキーに交換する、ツーロックにするなどの方法を講じる必要があります。
サムターン回し
袖ガラスを破壊したり、ドアに穴を空けたりして玄関の内側に腕を差し入れ、サムターンを回して開錠する手口です。サムターン回しを回避する為には、2方向からの対策が必要です。袖ガラスを防犯合わせガラスに変える、ポストがついている場合にはポストから腕を差し入れられないようポストを塞ぐなど、外側からの対策と、サムターンが回せないよう、サムターンカバーという防犯グッズを取り付ける、着脱式のサムターンに交換するという内側型の対策です。
外側からの対策が不十分で腕を差し入れられてしまった場合、内側からの対策が役立ちます。また、この場合もツーロックにしておくと、より効果が上がります。
カム送り
バイパス解錠とも呼ばれる犯罪で、工具を使ってシリンダー錠を引っ張り上げ、隙間を作りそこから針金のような工具を差し入れて開錠する手口です。ピッキング対策が備わっている鍵であっても開けられてしまいます。
鍵の交換は防犯性能の高い建物部品を使う
官民合同会議では「防犯性能の高い建物部品」の普及を促進するため、「共通呼称(防犯建物部品)」と「共通標章(CPマーク)」を制定しています。鍵を交換する際はCPマークのついた防犯性能の高い建物部品の中から選びましょう。
参考サイト 公益財団法人 全国防犯協会連合会 防犯性能の高い建物部品目録
玄関ドアの修理辞典 鍵が入りづらい、回しにくい時は鉛筆が効果てきめん!
玄関ドアへの防犯意識を高めることも大事な防犯対策…リモコンキーが有効
いろいろな手口があることを確認してきましたが、侵入強盗の手口の中で最も多い手口をご存知でしょうか?戸建て住宅が受けた侵入強盗被害のうち、最も多い手口が無締りです。令和2年度の警察庁のデータでは、8,620件、全体の52,8%が鍵のかけ忘れなのです。もちろんこれは玄関だけではありません。勝手口や窓からの侵入も含まれてはいます。
それでも、玄関ドアか施錠されていなければ、堂々と玄関から侵入し、何の苦もなく強盗を働き、安全に玄関から逃走できる危険な犯罪です。もう一つ、玄関から堂々と入れる侵入強盗の手口に合いカギがあります。こちらは全体の1,9%ですが、306件もの被害数です。
合いかぎとは、郵便受けや植木鉢の下などに隠しておいた合いかぎを使って、楽々と玄関から侵入する手口です。
この2つの犯罪を防ぐ為には、防犯意識を高め鍵のかけ忘れをなくすことと、合いかぎを置かないことが求められます。ちょっとゴミ出しに行くだけだから…と思って鍵をかけない人が多いのではないでしょうか?そのような隙を狙って侵入されてしまうと、侵入強盗犯と顔を合わせてしまうような恐怖体験をすることになってしまうかもしれません。
しかし、現実的には、そのような時にも毎回鍵をかけ続ける人はそれほど多くないでしょう。近所の家が侵入強盗補の被害にあったというようなことが起これば、そのあと数カ月はゴミ出しや回覧板だけでも、鍵をかけていたけれど、いつの間にかまた掛けなくなってしまった…というような状況になるのでないでしょうか?
この問題を解決する為に役立つ鍵がリモコンキーです。リモコンキーは鍵の面倒さがない利便性の高い鍵です。両手が荷物で塞がっていても、リモコンをポケットに入れておけば、ドアハンドルのボタンを押すだけで施解錠できるので、面倒だからいいや…ということがなくなります。オートロックに設定しておけば、自動的に施錠されるので、かけ忘れも防げます。
合いかぎ問題も解決できます。子どもに鍵を持たせるとなくす恐れがあるから持たせたくないと思うと、つい合いかぎを植木鉢の陰などに隠してしまうのではないでしょうか?確かに手動キーの場合、鍵を失くしてしまうと、シリンダーごと交換しなくてはならず手痛い出費になってしまいます。しかしリモコンキーなら、リモコンを紛失してしまっても、リモコンだけ再度購入し、登録をし直すだけで、シリンダーの交換は必要ありません。カードキーならリモコンキーより低価格なので、さらに費用を抑えられます。
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玄関ドアの防犯チェックリスト これだけは備えておこう!
ご自宅の玄関ドアの防犯レベルはどのくらいでしょうか?防犯チェックをしてみて当てはまる項目が多ければ、要注意です。
ノブに鍵穴がついている
インテグラル錠タイプの握り玉や、シリンダー錠タイプのレバーは、ノブと鍵穴が一緒になっています。玄関ドアに使われていることは少ないタイプですが、非常に防犯性の低い危険なノブと鍵です。
対策 ノブと鍵が分離しているタイプに交換する
鍵が一つしかない
補助錠がなく、鍵が一か所しかついていない玄関ドアは短時間で開錠されてしまいます。
対策 補助錠を取り付けツーロックにする
カンヌキが見える
玄関ドアと玄関枠の隙間からカンヌキが見えているとこじ開けの標的になってしまいます。
対策 ガードプレートを取りつける
丁番が2か所しかついていない
丁番が少ないと簡単にドアを取り外せます。
対策 軸心が抜けない丁番を3か所につける、出っ張りをドア枠の穴に埋め込み固定するドアボスをつける
ドアや袖に郵便受けがついている
郵便受けから手を差し込んでサムターンを回される恐れがあります。
対策 着脱式のサムターンに交換する、サムターンカバーをつける
ドアチェーンがついていない
ドアチェーンは防犯性を高める効果は薄いのですが、壊さなくてはドアを全開できないので時間稼ぎにはなります。
対策 ドアチェーンを取り付ける
もっとも効果的な玄関ドアの防犯対策は?
もしチェックリストの危険項目が複数あった場合には、最新の侵入強盗の手口への対策が備わっている玄関ドアに交換して、まとめて防犯対策するという方法があります。ドアプレートを付け、鍵を交換し、袖のガラスを交換して…と細々対策していくより、一気に玄関ドア全体の防犯対策ができます。リモコンキーやカードキーを導入することもでき、玄関に寒い、暗い、風通しが悪いなど、防犯以外の悩みがあれば、それも同時に解決できます。
築年数の長い住宅で玄関の防犯が気になり始めたら、玄関ドアの交換を検討されませんか?
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玄関ドアで困っていることがあれば、どんなことでもご相談ください。
玄関ドアは家の顔、お客様が初めに訪れる場所です。
家族にとっては、必ず毎日通る場所です。
きれいで快適な玄関は、生活の質を格段に向上させます。
新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。