目次
窓断熱リフォームの3つの種類
2024年度の国が実地する窓の断熱改修への補助金先進的窓リノベ2024事業では、2種類の外窓交換、内窓、ガラス交換という4つの窓リフォームが補助金の対象です。リフォームの種類によってできることとかかる費用、補助金の額が変わります。
外窓交換(カバー工法)
壁に埋め込まれている窓枠の上に新しい窓枠と窓を取り付けるリフォームです。壁を壊さないのでひと窓1時間から半日で工事が完了します。
この他に外窓交換には壁を壊すはつり工法もあります。
内窓設置
外窓は残し、室内側に新しく内窓を取り付けて二重窓にするリフォームです。既に取り付けられている内窓を断熱性の高い内窓に交換するリフォームも補助の対象です。
ガラス交換
ガラスだけ交換して今ある窓のサッシは使い続けるリフォームです。サッシの素材によって窓の断熱性能が変わる為、交換するガラスの性能だけではなく、今ある窓のサッシの素材も補助額に影響します。
外窓交換の4つのリフォーム効果
外窓交換には、他の窓リフォームにはできない窓のサイズや開き方タイプの変更の他に、他の窓断熱リフォームより高い断熱性を得られるという特徴があります。
内窓を設置して二重窓にするリフォームでは、元からある外窓に隙間がある場合、内窓を設けても十分な断熱性を得られないことが多くあります。
窓交換であれば、外窓そのものをリフォームするので、隙間を無くして気密性を高め、ガラスとサッシで断熱性を高めるので、確実な断熱改修の効果が得られます。
また、ガラス交換では隙間からの熱の出入り以外にサッシの断熱も解決できません。ガラス面以外から熱が出入りしてしまう為、十分な気密性を持たせられないと同時にサッシの結露も解決しません。
より高い断熱性を得られる
築年数の長い木造の家には、住宅の重みや地震の揺れから受けた負担の蓄積によって歪みが生じています。その結果、建付けが悪くなり玄関や家の中のドア、窓の中に開閉がし難い個所が出てきます。
窓の建付けが悪くなると窓枠と窓の間に隙間ができてしまい、そこから隙間風が入って来ます。そのような状態になっている外窓の内側に新しく内窓を取り付けても十分な断熱効果が得られません。
外窓交換であれば、新しい窓枠を被せる時点で建付けの悪さが解消される為、内窓設置と比較して現在の状態にかかわらず確実な断熱効果が得られます。
開き方タイプを変えられる
対面の窓のない部屋に取り付けられている引き違い窓の中には、窓を開けても風が入って来ない窓があります。このような窓は、縦すべり出し窓に交換すると、外に向かって開いた窓ガラスに風があたり、今までは壁に沿って逃げていた風を室内に採り込めます。
先進的窓リノベ2024事業の補助対象は窓の断熱化ですが、サイズや開き方を変更しても、断熱性の高いガラスとサッシの窓を選べば、補助金の対象になります。
サイズを変更できる
はつり工法の外窓交換では工期が長くなり費用も嵩みますが、耐震性に影響を与えない限度内であれば窓のサイズを自由に変えられます。
一方、カバー工法の外窓交換の工期は1窓1時間から半日で、はつり工法より費用を抑えて窓のサイズを小さくすることができます。
視線が気になる窓の上部だけを窓にしたり、間取り変更や模様替えに際して大きすぎる引き違い窓を縦に分割して縦長の窓にしたりすることができます。
使い勝手が変わらない
内窓を設置して二重窓にすると開閉の手間が増ます。また、引き違い窓に交換できない条件の窓に、内側に開くタイプのすべり出し窓を取り付けると、窓を開ける度に窓が邪魔になることがあります。
その他に、キッチンパネルやタイルなどビスが使えない壁のキッチンや浴室の窓の内側に、ツッパリ棒を取り付けてカーテンを吊り下げていた場合には、内窓を取り付けると、窓枠の奥行が狭くなりカーテンがつけられなくなることもあります。
一方、外窓交換は窓が二重にならないので、いつもと同じ使い勝手が維持され、カーテンも今まで通りに吊り下げられます。
外窓交換・内窓設置・ガラス交換の窓リフォーム費用
窓リフォームにかかる費用はリフォームの種類によって変わります。
外窓交換の費用相場
外窓交換にかかる費用は、窓のサイズ、ガラスやサッシの種類、工法によって異なります。
アルミ樹脂複合サッシの引き違い窓への交換費用
下記の表はアルミ樹脂複合サッシの引き違い窓への交換費用です。
工法 | 窓のサイズ | 複層ガラス | Low-E複層ガラス |
はつり工法 | 腰高窓 | 約23万円~38万円 | 約24万円~39万円 |
掃き出し窓 | 約47万円~58万円 | 約49万円~60万円 | |
カバー工法 | 腰高窓 | 約17万円~27万円 | 約18万円~28万円 |
掃き出し窓 | 約34万円~41万円 | 約36万円~43万円 |
掃き出し窓を交換する場合の費用は、はつり工法で47万円~60万円程度、カバー工法で34万円~43万円が目安です。
内窓設置(二重窓)の費用相場
内窓設置にかかる費用は窓のサイズ、ガラスの種類によって異なります。
樹脂サッシの内窓設置費用
下記の表は、樹脂サッシの内窓を設置する場合のサイズとガラスの性能別の費用の比較です。
サッシの種類 | 窓のサイズ | 複層ガラス | Low-E複層ガラス |
樹脂サッシ | 腰高窓 | 約 8万5000円~10万円 | 約9万5000円~11万円 |
掃き出し窓 | 約20万5000円~23万円 | 約22万5000円~25万円 |
掃き出し窓を設ける場合の費用は、複層ガラスなら20万5000円~23万円、Low-E複層ガラスなら22万5000円~25万円が目安です。
ガラス交換の費用相場
ガラス交換にかかる費用は窓のサイズ、ガラスの種類によって異なります。
ガラス交換にかかる費用
下記の表ではガラス交換にかかる費用をガラスの性能とサイズ別の費用です。
窓のサイズ | 複層ガラス | Low-E複層ガラス |
腰高窓 | 約7万円~8万5000円 | 8万5000円~10万円 |
掃き出し窓 | 約12万円~13万5000円 | 14万円~15万円 |
掃き出し窓のガラス交換をする場合の費用は、複層ガラスなら12万円~13万5000円程度、Low-E複層ガラスなら14万円~15万円が目安です。
先進的窓リノベ2024事業のリフォームへの補助額
補助額はリフォームの方法、ガラスとサッシの種類、サイズごとに定められています。先進的窓リノベ2024事業の補助額は2023年度の補助金と比較すると、はつり工法の窓交換と内窓の補助額が下がり、カバー工法の外窓交換の補助額が上がっています。それぞれの補助額を見ていきましょう。
外窓交換 カバー工法の補助額
下記の表では、カバー工法での外窓交換で受けられる補助額を窓の性能を表す熱貫流率と、サイズ、年度別(上が2024年度、下が2023年度)に記載しています。
グレード | 熱貫流率 (W/m2・K) | 大 | 中 | 小・極小 |
SS | 1.1以下 | 220,000円 | 163,000円 | 109,000円 |
2023年補助額 | 183,000円 | 136,000円 | 91,000円 | |
S | 1.5以下 | 149,000円 | 110,000円 | 74,000円 |
2023年補助額 | 124,000円 | 92,000円 | 62,000円 | |
A | 1.9以下 | 117,000円 | 87,000円 | 58,000円 |
2023年補助額 | 102,000円 | 76,000円 | 51,000円 |
外窓交換 はつり工法の補助額
下記の表では、はつり工法での外窓交換で受けられる補助額を窓の性能を表す熱貫流率と、サイズ、年度別(上が2024年度、下が2023年度)に記載しています。
グレード | 熱貫流率 (W/m2・K) | 大 | 中 | 小・極小 |
SS | 1.1以下 | 183,000円 | 136,000円 | 91,000円 |
2023年補助額 | 183,000円 | 136,000円 | 91,000円 | |
S | 1.5以下 | 118,000円 | 87,000円 | 59,000円 |
2023年補助額 | 124,000円 | 92,000円 | 62,000円 | |
A | 1.9以下 | 92,000円 | 69,000円 | 46,000円 |
2023年補助額 | 102,000円 | 76,000円 | 51,000円 |
※ 上記の表にあるグレードとは窓の断熱性の高さの違いを表す数値です。Uwは窓の熱貫流率を示す数値で、数値が低いほど断熱性が高くなっていきます。
※ 上記の表の大中小の面積は窓交換と内窓は共通して次のように分けられています。
下記の表では先進的窓リノベ2024事業での窓のサイズの分類の仕方を面積別に記載しています。
窓のサイズ | 面積 |
大 | ガラス(一枚)の面積1.4m2以上。
サッシ(一箇所)の面積2.8m2以上。 |
中 | ガラス(一枚)の面積0.8m2以上1.4m2未満。
サッシ(一箇所)の面積1.6m2以上2.8m2未満。 |
小 | ガラス(一枚)の面積0.1m2以上0.8m2未満。
サッシ(一箇所)の面積0.2m2以上1.6m2未満。 |
極小 | ガラス(一枚)の面積0.1m2未満。
サッシ(一箇所)の面積0.2m2未満。 |
ガラス交換は、箇所数ではなく交換するガラスの枚数を乗じて算出 |
内窓設置の補助額
下記の表では、内窓設置で受けられる補助額を窓の性能を表す熱貫流率と、サイズ、年度別(上が2024年度、下が2023年度)に記載しています。
グレード | 熱貫流率 (W/m2・K) | 大 | 中 | 小・極小 |
SS | 1.1以下 | 112,000円 | 76,000円 | 48,000円 |
2023年補助額 | 124,000円 | 84,000円 | 53,000円 | |
S | 1.5以下 | 68,000円 | 110,000円 | 29,000円 |
2023年補助額 | 84,000円 | 57,000円 | 36,000円 | |
A | 1.9以下 | 52,000円 | 87,000円 | 23,000円 |
2023年補助額 | 69,000円 | 47,000円 | 30,000円 |
ガラス交換の補助額
下記の表では、ガラス交換で受けられる補助額を窓の性能を表す熱貫流率と、サイズ、年度別(上が2024年度、下が2023年度)に記載してます。
グレード | 熱貫流率 (W/m2・K) | 大 | 中 | 小・極小 |
SS | 1.1以下 | 55,000円 | 34,000円 | 11,000円 |
2023年補助額 | 48,000円 | 30,000円 | 8,000円 | |
S | 1.5以下 | 36,000円 | 24,000円 | 7,000円 |
2023年補助額 | 32,000円 | 21,000円 | 5,000円 | |
A | 1.9以下 | 30,000円 | 19,000円 | 5,000円 |
2023年補助額 | 26,000円 | 17,000円 | 4,000円 |
玄関ドアも先進的窓リノベ2024事業では補助の対象
2023年度は窓のリフォームと玄関ドア交換を同時にする場合、先進的窓リノベ事業とこどもエコすまい支援事業の2つに申請しなくてはなりませんでしたが、今年度は変更されました。
窓のリフォームと同時に玄関ドアの交換をする場合には、先進的窓リノベ2024事業で両方の補助金を申請できます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
>>>【速報】2024年窓リノベと子育てエコの補助額が決定
>>>先進的窓リノベ事業2024でお得に玄関ドア・窓をリフォーム!補助金額・申請方法は?気になる疑問も解説
住宅の断熱はできるだけ多くの開口部を断熱化することが理想です。家中の窓と玄関や勝手口ドアからの熱の出入りがなくなれば、暖かい冬が過ごせ電気代の節約もできます。
ただ、窓の数が多いと費用を捻出するのも大変です。補助金を活用して住宅の断熱化に役立てましょう。
玄関ドアマイスターでは、玄関ドアや勝手口ドアの交換と組み合わせて窓のリフォームを承っております。窓の断熱性能の高さと今年度は外窓交換への補助額が上がったことから、窓の断熱改修には外窓交換がおすすめです。
補助金を活用して寒さ対策をしたいとお考えの際にはお気軽にお問合せください。
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玄関ドアマイスターは東京、茨城、千葉、埼玉、神奈川、栃木で玄関ドアの交換と併せて行う窓のリフォーム(内窓・窓交換)を承っています。玄関ドアや窓のことなら何でもご相談ください。ご自宅の環境に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
玄関ドアで困っていることがあれば、どんなことでもご相談ください。
玄関ドアは家の顔、お客様が初めに訪れる場所です。
家族にとっては、必ず毎日通る場所です。
きれいで快適な玄関は、生活の質を格段に向上させます。
新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。