熱貫流率とは?
熱貫流率とは、名前の通り、ある物質が熱をどれだけの量を通すのかを表します。単位は、W/㎡Kです。
算出された値が小さいほど、熱を通さないことを意味し、内窓においては、断熱性能の高さを示します。
なお断熱性能が高いと、暑さ・寒さ対策になりますし、エアコンのエネルギー効率を上げ、電気代の削減につながります。
結露対策としても有効で、これによりカビの発生が抑制され、シックハウス症候群などの疾患のリスクも低減します。
熱貫流率の計算方法
熱貫流率を求めるには、公式に数値を当てはめればいいのですが、複雑な公式のため、計算するのは大変です。
そのため、各社の内窓カタログを参考に数値を調べてみることをお勧めします。
内窓に使うガラスの種類を知る
内窓の熱貫流率を調べる際、ガラスによって熱貫流率が異なることに気づくでしょう。
だからこそ、まずは内窓に使われるガラスの種類について知っておきましょう。
大きく分けて以下の3種類のガラスがあります。
●単板ガラス
●複層ガラス(ペアガラス)
●LowE複層ガラス
単板ガラス
単板ガラスとは、1枚のガラスです。3mm、4mm、5mmとガラスの厚みを選ぶことができ、分厚くなるほど、熱貫流率の数値は小さくなり、断熱性能が上がります。
複層ガラス(ペアガラス)
複層ガラス(ペアガラス)とは2枚の単板ガラスを使い、ガラスの間には空気層があります。ガラスの厚さ、空気層の厚さによって、いくつかの組み合わせパターンがあり、熱貫流率も若干異なります。
例えば、3mm(単板ガラス)+12mm(空気層)+3mm(単板ガラス)の組み合わせの複層ガラスがあります。
LowE複層ガラス
複層ガラスにLowEという特殊な金属膜が、室内側の1枚のガラスに覆われているガラスのことです。複層ガラスに比べ、熱貫流率の数値は小さく、断熱性能が高いです。
また複層ガラスとの違いは、LowEが覆われているだけでなく、ガラスの間の空気層が、空気層の場合とアルゴンガスという断熱性能を向上させる特殊なガスを注入した場合のものと選ぶことができます。
日射取得型と日射遮蔽(しゃへい)型の違い
Low複層ガラスは、日射取得型と日射遮蔽(しゃへい)型の2種類のガラスがあります。
日射取得型は、冬の暖かさを重視したい場合、日射熱を取り込みたい場合に、一方で、日射遮蔽型は西日の強い部屋など暑い日差しをカットしたい場合におすすめです。
熱貫流率では、0.1W/㎡Kしか変わりませんので、日射を取り込むか、カットしたいか目的に合わせて選ぶといいでしょう。
なお内窓に使われるガラスには、ご紹介した3つのほかに、安全合わせガラスや和紙調ガラス、浴室用ガラスなどがありますが、防犯性を高めたい、和室の雰囲気に合わせたいなどの目的に合わせて選ぶガラスのため、熱貫流率という目的においては、あまり関係性がありません。
熱貫流率(断熱性能)に意識し、ガラスを選ぶなら、LowE複層ガラス>複層ガラス>単板ガラスの順で選んでくださいね。
▶︎ガラスの種類が分かると、次は費用が気になるのではないでしょうか。弊社の簡単お見積もりをぜひご利用ください。
▶︎また費用を抑えられる東京都補助金、既存住宅における省エネ改修促進事業をご利用いただくことも可能です。
内窓2大ブランド『LIXILのインプラス』と『YKKAPのプラマードU』の熱貫流率を調べて見よう
内窓を取り付けるなら、どこのメーカーがいい?と考えることでしょう。
内窓の性能と価格を考慮すると、おすすめは『LIXIL』か『YKKAP』です。では早速、各社の熱貫流率を調べてみましょう。
LIXIL
LIXILの内窓の商品名は『インプラス』です。
サッシは樹脂製であり、6種類のカラーバリエーションから選ぶことができます。ガラスの種類の選択肢が多いです。
ガラスの種類と熱貫流率は以下の通りです。熱貫流率の低い(断熱性能が高い)順に4つご紹介します。
●アルゴンガス入りLowE複層ガラス(日射取得・日射遮蔽型共に):1.3W/㎡K
●空気層LowE複層ガラス(日射遮蔽型):1.6W/㎡K
●空気層LowE複層ガラス(日射取得型):1.7W/㎡K
●複層ガラス:2.9W/㎡K
各ガラスの費用のシミュレーションもしてみましょう。
引き違い窓(2枚建て)、オプションなし、窓の大きさ幅1800mm×高さ1400mm(一般腰高窓サイズ)でご紹介します。
弊社の簡単お見積もりを利用した場合の費用です。
●アルゴンガス入りLowE複層ガラス : 81,000円
●空気層LowE複層ガラス : 73,500円
●複層ガラス: 57,750円
参考:LIXILインプラス WEBカタログ ガラス選びのポイント
LIXIL複層ガラスシリーズ
YKKAP
YKKAPの内窓は、『プラマードU』です。
サッシが樹脂製であり、6種類のカラーバリエーションを揃えています。
ガラスの種類と熱貫流率は以下の通りです。熱貫流率の低い(断熱性能が高い)順に5つご紹介します。
●アルゴンガス入りLowE複層ガラス(遮熱タイプ):1.42 W/㎡K
●アルゴンガス入りLowE複層ガラス(断熱タイプ):1.43 W/㎡K
●空気層LowE複層ガラス(遮熱タイプ):1.57 W/㎡K
●空気層LowE複層ガラス(断熱タイプ):1.58W/㎡K
●複層ガラス:2.01W/㎡K
各ガラスの費用のシミュレーションもしてみましょう。
引き違い窓(2枚建て)、オプションなし、窓の大きさ幅1800mm×高さ1400mm(一般腰高窓サイズ)でご紹介します。
弊社の簡単お見積もりを利用した場合の費用です。
●アルゴンガス入りLowE複層ガラス : 81,075円
●空気層LowE複層ガラス : 77,775円
●複層ガラス: 62,025円
上記でご紹介した熱貫流率の数値は、外窓が一般的な単板ガラスとアルミサッシの場合での想定です。
既存の窓がペアガラスなど高性能なガラスで構成されている場合は異なりますので、ご注意ください。
また内窓を選ぶ際には、熱貫流率だけでなく、防音対策や防犯対策などの効果も考慮して選ぶことがおすすめです。
弊社ではご自宅にあわせたご提案も可能ですので、お気軽にご相談ください。
まとめ
内窓の熱貫流率は、外の熱を室内にどれだけ通すかを示す重要な数値で、小さいほど断熱性能が高まります。
断熱性能を考慮する際、ガラスの種類によって、熱貫流率は異なりますので、内窓のガラスを選ぶ際の指標にされるといいでしょう。
家の断熱性能が向上すると、寒さ・暑さ対策、結露対策、電気代の削減が期待でき、より快適な暮らしを実現することができます。ご自宅の状況にあわせて最適な窓の設置方法をご提案しますので、お気軽に弊社にご相談ください。
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