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内窓プラマードとは今ある窓の内側に取り付けて二重窓にするリフォーム
窓の断熱リフォームには内窓の他に窓交換やガラス交換がありますが、その中で内窓は窓交換と並んで高い断熱効果を抑えた費用で得られるリフォームです。
ガラス交換は内窓より費用を抑えられますが、サッシの結露がなくならないことに加え、内窓や窓交換ほどの高い断熱効果は得らえません。
住宅に出入りする熱のうち、窓を通る量は他の部分より多いことから、断熱リフォームの理想は家中の窓を断熱することです。ただ、屋根、壁、床を合わせて断熱改修をすると費用が嵩んでしまいます。一方、内窓を家中の窓に取り付けた場合、屋根、壁、床を合わせた断熱改修をするより費用が抑えられ、高い断熱効果を得られます。
開口部の断熱
住宅の断熱で重要なのが、開口部の断熱性能を高めることです。なかでも窓は、熱の出入りが大きいので、断熱上の重要なポイントとなります。
冬の暖房時に、室内に逃げ出す熱の約6割が窓などの開口部からで、夏の冷房時に、室外から侵入する熱の約7割は窓などの開口部からです。
具体的には、戸建て住宅ですべての窓に内窓を設けた場合、10年間で28パーセント以上冷暖房費を抑えられるというデータが出ています。近年は電気代が高騰し続けているので、節約できる金額がさらに高くなっていくこともあり得ます。
寒さと結露を解消する樹脂サッシ
内窓プラマードUは樹脂サッシと複層ガラス、またはLow-E複層ガラスが組み合わされた窓です。
樹脂サッシとは、熱を伝えない性質を持つ弾力性のあるサッシです。熱を伝えない性質によってサッシからの熱の出入りを、弾力性によってサッシとレールや窓枠との隙間からの熱の出入りを防ぐ働きをします。
この2つの性質によって、窓から室内の暖かさが逃げていくことが抑えられ、サッシに発生する結露も改善されます。
内窓の中にはアルミ樹脂複合サッシの内窓もありますが、YKK APマドリモ内窓プラマードUには樹脂サッシが使われています。
断熱性の高さを選べる内窓プラマードUのガラスの種類
内窓プラマードUには、3種類のガラスがあり、6段階の断熱性の高さに分かれています。
最も断熱性が高いガラスはアルゴンガス入りLow-E複層ガラス断熱タイプです。アルゴンガス入りLow-E複層ガラスとは、2枚のガラスの間に空気層ではなく空気よりも熱を通さない性質を持つアルゴンガスが注入されているガラスです。
2番目は空気層が挟まれているLow-E複層ガラス断熱タイプ、3番目はアルゴンガス入り Low-E複層ガラス遮熱タイプです。4番目は空気層が挟まれているLow-E複層ガラス遮熱タイプ、5番目が複層ガラスです。
断熱性が高いガラスの内窓にするほど、冬の室内が暖かくなり、暖房にかかる費用も抑えられます。
暖房をしているのに窓のそばに行くとヒヤッとする、窓から侵入した空気が壁を伝って床に拡がるので足元が冷えるというような現象が、ガラスの断熱性能が高くなるほど多く抑えられます。
ガラスの種類 | 断熱性の高さ | 遮熱機能 |
アルゴンガス入りLow-E複層ガラス断熱タイプ | 1 | なし |
空気層入りLow-E複層ガラス断熱タイプ | 2 | |
アルゴンガス入り Low-E複層ガラス遮熱タイプ | 3 | あり |
空気層入りLow-E複層ガラス遮熱タイプ | 4 | |
アルゴンガス入り複層ガラス | 5 | なし |
複層ガラス | 6 |
結露も減らすガラスの断熱性
内窓は、外窓との間に空気層ができるので外気温が直接内窓にあたりません。その為、それだけでも結露軽減の効果があるのですが、さらに内窓に使われているガラスの断熱性によって効果が上がります。
上記の画像の左側はアルミサッシと単板ガラスの窓で結露が発生しています。右側は断熱性の高い窓で結露が発生していません。
結露軽減の効果は、断熱性の高さとほぼ並行しますので、断熱性の高いガラスほど結露の軽減量が多くなっていきます。
冷房の効率を良くする遮熱タイプのLow-E複層ガラス
ガラス性能の表の中にある遮熱タイプのLow-E複層ガラスとは、直射熱と紫外線の侵入を抑える働きのあるガラスで、室温の上昇を防ぎ、冷房の効率を向上させます。
アルミサッシと単板ガラスの窓からは、日射熱を遮る働きがほぼなく、88パーセントもの熱が室内に侵入してきます。
一方、Low-E複層ガラス遮熱タイプの内窓が取り付けられている室内には、日射熱の侵入が40%に抑えられます。もし、窓の外にスダレやアウターシェードなどの日除けを取り付けると、内窓との組み合わせで、室内に侵入して来る日射熱を6%まで抑えられます。
陽射しが強く入る部屋や、陽射しが入る時間が長い部屋など、夏の暑さが厳しい部屋に向いているタイプです。遮熱タイプとは言っても、冬の陽射しの暖かさは室内に採り込むので、断熱性が低下する心配はありません。
静かに過ごせる部屋になる内窓効果
外窓と内窓の間の空気層は、音の伝わりも緩慢にします。その結果、外部からの騒音が室内に侵入しにくくなり、外からの騒音が半分くらいに減ったように感じられます。
また、家の中からの楽器の練習音などの流出が抑えられるので、心おきなく音楽を楽しめる環境が生まれます。
内窓プラマードU設置のリフォームにかかる工事費込み費用
YKK APの公式サイトには、参考価格として内窓プラマードU設置のリフォームにかかる工事費込み費用が表示されています。
引違い窓 (参考価格) |
大
掃き出し窓サイズ |
中
腰高窓サイズ |
小
小窓サイズ |
Low-E複層ガラス ガス入 アルミスペーサー高断熱 |
約14〜23万円 | 約8〜14万円 | 約6〜12万円 |
複層ガラス | 約11〜19万円 | 約6〜13万円 | 約5〜11万円 |
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内窓プラマードU設置のリフォームで受けられる補助金
内窓を設置する工事では、先進的窓リノベ2024事業の補助金が受けられます。
先進的窓リノベ2024事業の補助金は、窓の断熱性能を表す熱貫流率 (W/m2・K)と、窓のサイズによって変わります。
合計5万円以上が工事の対象となり、200万円を上限として補助を受けられます。昨年からの変更点は玄関ドアも補助の対象になることです。
サイズ別補助額