風通しの悪さが発生させる玄関の湿気
玄関は濡れた傘や靴が持ち込まれる場所なので、どうしても湿度が高くなってしまいます。さらに、浴室やキッチンと玄関が近い間取りでは、1日の内複数回、大量の水蒸気が玄関に流れてきます。その結果、玄関内の湿気がすごいという状態になってしまうのです。
その為、玄関には風通しの良さが必要なのですが、実際には玄関に窓のない間取りの住宅は少なくありません。また窓がついていても、一つしか窓がなかったり、他の窓との位置的な関係から窓の役割を果たせない窓もあります。
このような住宅では玄関からの風が入らず、家の中の換気が充分にできない状態になっています。その結果、靴箱の中の靴にカビが生えてしまったり、嫌なニオイが発生したりする玄関になってしまいます。さらにカビを放置しておくと、家族の健康にも悪影響が出る恐れがあります。
カビのここが悪い影響を与えます
呼吸によってカビの胞子が体内に入ってアレルゲンになったり、あるいは肺胞内で繁殖し病気を引き起こします。とくに肺アスペルギルス症は重い病気で、いったん肺の中でカビ(真菌類)が繁殖しますと執拗でなかなか排除できません。
玄関に風を採り入れる方法
湿度が高まり、カビや嫌なニオイが発生してしまっている玄関には、風を採り入れ換気をよくする必要があります。ただ、風を採り入れる為に、玄関ドアを開放しておくという方法は防犯上良い方法ではありません。
網戸には防犯効果がない
玄関に網戸を設けて風を採り入れている住宅を見かけることもあると思いますが、網戸には防犯機能がありません。虫対策にはなりますが、侵入窃盗を防ぐことはできません。
「網戸にもロックはついているのでは?」と思われるかもしれませんが、網戸のロックは防犯目的ではなく、風などで網戸が開いてしまうことを防止する目的で付けられています。その為、網戸で玄関の換気をする場合には、玄関が家族の視界に入っている必要があります。
防犯の不安がない風を通すドア
YKKAPやLIXILの玄関ドアの中には、ロックしたまま風を採り入れられるドアがあります。縦に細長い内すべり出し窓がついている玄関ドアです。
「こんなに幅の狭い窓からの風で十分に換気ができるのだろうか?」と感じる方もいらっしゃることと思いますが、この窓には家中の換気をよくする効果があります。
風には狭い開口部から入って、大きな開口部に抜けていく際に勢いがつくという性質があります。また、開口部に高低差があると、風の通り道は立体的に拡がります。そして空気には暖まると上昇するという性質もある為、玄関からの風は家の中の熱を2階の窓へと運んでいく働きもします。
その結果、風を通す玄関ドアは玄関内の換気をよくするだけではなく、家中の換気を良くすると共に、涼しさも生み出します。
断熱性の低さが発生させる玄関の結露
玄関内がジメジメする原因のひとつは結露です。結露は、外気温と家の中の温度差が大きくなると発生します。その為、暖房の熱を逃がしやすい玄関ドアがついている住宅では、玄関内に結露が発生しやすくなってしまいます。
なぜなら、空気には暖まると冷えている空間に向かって移動するという性質と暖まると水分を多く含み、冷えると水分を放出するという性質があるからです。
暖房で暖められ水蒸気を含んだ空気は、暖房がされていない玄関に向かって流れていき、外気によって冷やされている玄関ドアにぶつかります。
その際、温度が低下したことによって空気は含んでいた水分を蒸散させる為、玄関ドアに結露を発生させます。結露が発生する状態が続くと玄関内の湿度が高くなり、カビが発生してしまいます。
また、大量に発生すると玄関土間が汚れたり、土間の隙間から水分が建物内に浸透していったりすることもあります。水分が浸透していくような事態になってしまうと、住宅の耐震性に悪影響を与える恐れも出てきます。
結露による湿気は、換気を良くすることで改善はしますが、それだけでは十分ではありません。根本的に玄関ドアに結露を発生させないことが大切です。玄関ドアに結露を発生させない為には、玄関ドアの内側を冷やさない対策が有効です。
玄関ドアに断熱性を持たせる
暖房をしている部屋からの暖まった空気が玄関に流れてきて、玄関ドアにぶつかったとしても、玄関ドアの内側が冷えていなければ、空気中の水分が水蒸気になって、結露を作る現象はおこらなくなります。玄関ドアが熱を逃がさない働きをすれば、玄関ドアの内側は外気の影響で冷えることがなくなるからです。
もし、現在の玄関ドアがアルミ製だとしたら、冬は冷たくなり夏は熱くなります。その為、冬には暖かい空気がぶつかって結露を生み出し、夏は玄関内に熱がどんどん入ってくるので暑くなってしまいます。その状態を解決する為には、断熱性のある玄関ドアにすることが効果的です。
玄関ドアに気密性を持たせる
玄関ドアが高い断熱性で熱を逃がさない働きをしても、玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間があったとしたら、その隙間から暖かさは逃げていきます。さらに隙間から冷気が侵入して玄関ドアを冷やします。そうなってしまうと、断熱性の効果は半減し、結露が発生してしまいます。
「ドアと枠の間に隙間があるのだろうか?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思いますが、実は住宅は築年数が長くなると、様々な場所に隙間ができてしまうのです。その理由は経年による住宅の歪みです。
家の中に開閉がし難い窓やドアがあるという場合は、住宅の歪みで建付けが悪くなっている可能性があります。その場合には、開閉のし難さと同時に隙間風も発生しています。この現象が玄関ドアにも発生していると、隙間から暖かさが逃げたり、冷気が侵入したりします。
加えて、夏は玄関ドア全体からも、隙間からも太陽の熱が侵入してきて玄関内の温度を上昇させもします。その為、玄関ドアには断熱性と同時に気密性も求められます。
そして玄関ドアの気密性は、断熱ドアへのリフォームで得られます。断熱ドアへのリフォームはカバー工法という方法で行われます。カバー工法では、従来の玄関枠に新しい玄関枠を取り付けた上で、新しい玄関ドアを取り付けます。
新しい玄関ドアを取り付けた後、さらに額縁というカバーを枠の上にかぶせます。その結果、気密性が得られると共に、建付けの悪さも解消されます。
除湿・結露とニオイ抑制に役立つおすすめの玄関ドア
夏は涼しく、冬は暖かい玄関に生まれ変わらせる玄関ドアをご紹介します。
YKKAPドアリモ E09T
通風子扉の付いた断熱ドアです。機能性の高さに加え、おしゃれなアイアン調の飾りで人気の高い玄関ドアです。
片開き、袖付きFIX、親子、袖付き親子、両袖が揃っています。ランマ付きにもできます。
詳細はこちらからご覧いただけます。YKKAPドアリモ E09T
リシェント M83型
ドア本体の丁番よりに採風窓が付いている断熱ドアです。
片開き、袖付きFIX、親子、両袖が揃っています。ランマ付きにもできます。
詳細はこちらからご覧いただけます。リシェント M83型
玄関内の環境は毎日の暮らしに影響します。夏は涼しく冬は暖かい玄関、爽やかな風が入る玄関は、暮らしを快適にします。玄関内の環境を何とかしたい…とお悩みの時はお気軽にご相談ください。
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お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
玄関ドアで困っていることがあれば、どんなことでもご相談ください。
玄関ドアは家の顔、お客様が初めに訪れる場所です。
家族にとっては、必ず毎日通る場所です。
きれいで快適な玄関は、生活の質を格段に向上させます。
新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。