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勝手口ドアの規格サイズについて
勝手口ドアの規格サイズとして、一般社団法人日本サッシ協会の設定している「標準規格寸法」を紹介します。
表:勝手口ドアの寸法設定(単位:mm)
※( )寸法は2×4下枠 30 の場合のサッシ高さ、[ ] 寸法は2×4下枠 40 の場合のサッシ高さ
出典:一般社団法人 日本サッシ協会「住宅サッシ/住宅出入り口商品「標準規格寸法」寸法設定と標準規格について」
ドアの幅の中に、入隅というあまり聞き慣れない言葉が出てきましたね。入隅(いりすみ)とは、玄関ドアや勝手口で言うと、2面の外壁によって内側にできるコーナーのことです。
入隅の片方または両方にドア枠がある場合は、ドアのある壁自体の幅が狭いことも多いため、規格サイズのドア枠が入らない時のために入隅用と呼ばれる少し小さい幅の枠が用意されている、と考えると分かりやすいです。
内法寸法とは、木造住宅の場合は窓枠の内側のサッシの寸法を表します。厳密には、アングルと呼ばれるサッシと窓枠とを固定する部材の内側の寸法になります。
勝手口ドアが土間納まりかフロア納まりかの違いや、住宅の構造が在来工法か2×4工法の違いかによって、外寸(ドアの枠まで含めた寸法)に違いがありますが、内法の規格寸法はどの納まり、工法でも同じです。
勝手口ドアの理想的なサイズは?
勝手口ドアの幅や高さは、どれくらいあると理想的なのかについて解説します。
勝手口の理想的なドア幅
ドアや通路の幅は、大人1人が通るには最低60cm必要です。さらに、荷物を持って通る場合は75cm以上が理想的とされています。
先ほど紹介した勝手口の標準規格寸法でも、幅が60cmから75cmの範囲になっていますよね。勝手口は玄関ドアと違って、2人がすれ違うように出入りするケースはあまりないので、幅70cm前後が理想的なサイズと言えるでしょう。
勝手口の理想的なドア高さ
勝手口のドアの高さは、玄関ドアと同じサイズ(180cm~200cm)が標準です。
ドア高は身長+30cmが余裕を持って通りやすい高さとされています。家族の平均身長や通りやすさなどを考慮して高さを決めるのがおすすめです。
ランマ付きのドアを選ぶ場合は、ドアの高さがランマ込みの表示なのか、ドア部分のみの表示なのかを忘れずにチェックしましょう。
勝手口ドアのサイズの測り方
リフォームに向けて勝手口ドアの寸法を測る時は、ドア本体のサイズおよびドア枠の内側(内寸)と、ドア枠を含めた外寸の両方を測りましょう。ドア上部にランマがある場合や親子ドアの場合は、その部分も含めたサイズを測ります。
また、ドアを開けた時、ドアの厚みを除いてどれくらいの幅があるか(有効開口寸法)もチェックします。
現状の勝手口が、理想的な幅・高さとどれくらい差があるか、また実際の使い勝手はどう感じているかなどを考慮しながら、希望するリフォーム後のドアサイズを決めましょう。
勝手口ドアサイズの測り方(開き戸)
- 水平器やスマホの水平器アプリなどで、ドア枠の水平・垂直が取れているかを確認します。
- ドア本体の幅を上部・中間・下部の3ヶ所で測定します。数値が異なる場合は、最も短い場所と長い場所の幅を記録します。
- ドアの枠の内側の幅(内寸)を上部・中間・下部の3ヶ所で測定します。数値が異なる場合は、最も短い場所と長い場所の幅を記録します。
- ドア枠の内側の高さ(内寸)を左右の2ヶ所で測定します。数値が異なる場合は、最も短い場所と長い場所の幅を記録します。
- 左右と上下のドア枠の幅・高さを測ります。
- ドアの内寸と、枠まで含めた外寸の2種類を記録します。
ドアの外寸(幅)=ドアの内寸幅 + 左右の枠幅
ドアの外寸(高さ)=ドアの内寸高さ + 上下の枠幅 - ドアを開けたときの、ドアの厚みを除いた開口幅を測ります。
玄関ドアの幅や高さの測り方や玄関ドアの種類については過去のコラムで詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
関連コラム 玄関ドアの幅の測り方。最近は広いドアが人気!
標準規格寸法以外の勝手口ドアは交換できないの?
勝手口ドアの標準規格寸法と、ドアサイズの測り方について解説しました。実際に勝手口を交換したいとき、標準規格寸法と異なるサイズだった場合はどうすればよいのでしょうか?
各メーカーの勝手口ドアサイズは制作範囲でオーダーできます
リクシルやYKKAP、三協アルミなどの建材メーカーは、先ほどご紹介した勝手口ドアの規格サイズを標準として、対応できる最小サイズ~最大サイズ(制作範囲)をドア製品ごとに決めているため、標準寸法以外の勝手口ドアも交換できます。
また、現状ランマ付きの勝手口ドアを、ランマを無くして1枚の大きなドアに変更することもできます。
リクシル・YKKAP・三協アルミの代表的なリフォーム用勝手口ドアのサイズ制作範囲例を紹介します。
リクシルのリシェント勝手口ドア(断熱タイプ)の制作範囲例
- 標準寸法(ランマなし)…幅818mm×高さ1874mm
- 制作範囲…幅516~916mm×高さ1426~2256mm
YKKAPのかんたんドアリモ勝手口ドア(断熱タイプ)の制作範囲例
- 制作範囲(ランマなし)…幅500~810mm×高さ1500~2250mm
三協アルミのノバリス勝手口ドア(アルミ樹脂複合仕様)の制作範囲例
- 標準寸法(ランマなし)…幅780mm×高さ2030mm
- 制作範囲…幅500~810mm×高さ1639~2260mm
標準寸法のドアは新築やドアの位置を変えるなど大規模なリフォーム向けで、ドア部分のみを交換する小規模なリフォームでは、現状のドアサイズに合わせて制作範囲内でオーダーする方法が一般的です。
カバー工法はドアサイズに合わせて枠を調整できます
カバー工法で勝手口ドアを交換する場合、現場でドアのサイズが微妙に合わない場合も、内外の額縁部分で調整してきれいに納められます。
ドアに枠を合わせるために、ドア枠を取り外して新たに作り直す必要がなく、コストを抑えてピッタリサイズの新しいドアに交換できます。
カバー工法の特徴や価格、メリット・デメリットについては過去のコラムで詳しく解説しています。合わせて参考にしてください。
スタッフブログ 玄関ドアのリフォームならカバー工法がおすすめ
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