内窓を設けて二重窓にするメリットは4つ
二重窓は今ある外窓をそのまま残し、室内側に新しく内窓を設けるリフォームです。サッシが二重になるので二重サッシと呼ばれることもあります。
二重窓のメリットは、窓が二重になることによって外窓と内窓の間にできる空気層によって生まれる効果です。この空気層が緩衝地帯となって、熱や音の移動を緩慢にするので、断熱や防音の効果が生まれます。
夏涼しく冬暖かい家
夏は太陽熱が室内に侵入して室温を上昇させ、冬は暖房の熱が逃げだして暖かさを損ないます。これらの熱の移動のうちの多くは窓を通ります。
熱は屋根や外壁からも出入りしますが窓からが最も多く、夏の太陽熱の流入は7割以上、冬の暖房熱の流出はおよそ6割を占めます。
その為、最小限の冷暖房で快適な室温の家にする為には、窓の断熱が最も効果的です。しかも、費用が数百万円かかる外壁や屋根など住宅全体の断熱改修に対して、家中の窓を二重にする方法は、100万円程度に抑えられます。補助金を利用した場合にはさらに費用を抑えられます。
冬でも結露しない窓
窓の結露は外気温が直接当たる室外側の窓の温度と、暖まっている室内側のガラスの温度の差が大きくなると発生する現象です。比較的温暖な関東地方でも、室内の水蒸気の量や、窓の向いている方角などの条件によって結露に悩まされる住宅が少なくありません。
二重窓にすると、結露の悩みも改善されます。外窓と内窓の間に空気層があるので外気温が内窓の室外側に与える影響が抑えられるからです。
さらに複層ガラスなど断熱性のあるガラスが使われている内窓であれば、室内の暖かさがガラスの室外側に伝わりにくくなり、より多くの結露を軽減できます。内窓のガラスやサッシの断熱性が高まるほど、結露の軽減量が増えます。
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静かに過ごせる部屋
二重窓の空気層は空気を通して伝わってくる音の流れも防ぎます。さらに内窓を設置する際に、樹脂サッシの内窓を採用すると窓の気密性が向上するので、隙間からの音の出入りもなくなります。隣家のエアコンの室外機や掃除機の音、車のエンジン音などが室内に入って来なくなり、静かな環境が調います。
防犯性の高い窓
二重窓は、外窓と内窓の両方の鍵を不正開錠しないと侵入窃盗ができません。侵入窃盗をする犯罪者にとって、最も嫌なことは開錠に時間がかかることです。窓の前に不審者が長くいれば、近隣の目にとまり通報されるリスクが高まります。
犯罪者が侵入窃盗の下見をする際、二重窓は外から見ても内窓があることがわかるので、開錠に時間がかかるとみなされます。その結果、犯罪抑止効果が生まれ、窓の防犯性が高くなります。
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二重窓効果を高める内窓のガラスとサッシ
二重窓には外窓と内窓の空気層による断熱と防音の効果がありますが、内窓に使うサッシとガラスの種類によって、断熱効果がより変わります。
複層ガラス
2枚のガラスで構成されている断熱ガラスです。二重サッシと複層ガラスは混同しやすいのですが、複層ガラスは断熱ガラスを指し、二重サッシは二重窓を指します。
Low-E複層ガラスグリーン遮熱仕様
日射量が少なく寒い地域にも、日射量が多く夏の暑さが厳しい地域にも向いています。夏は太陽熱と紫外線を反射させて室温上昇を防ぎ、冬は暖房の熱を逃さない働きをします。
Low-E複層ガラスクリア
断熱機能も遮熱機能もありますが、グリーンほどの高さはありません。比較的温暖な地域や、外の暑さ、寒さに影響されにくい窓のある部屋に向いています。
真空ガラススペーシアクール
スペーシアは2枚のガラスの間が真空層になっている高断熱ガラスです。冬は室内を暖かくし、結露を防ぎます。このスペーシアに遮熱機能が加わったスペーシアクールは日射熱を反射し室温上昇を防ぎます。防音性能も優れたガラスです。
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二重窓の断熱性と気密性を高める樹脂サッシ
内窓に使うサッシによって二重窓の断熱性と気密性が変わります。
アルミサッシ
断熱性がないサッシです。
アルミ樹脂複合サッシ
室外側にアルミ、室内側に樹脂が使われたサッシです。樹脂サッシより価格が抑えられています。室外側のアルミは樹脂に対して色褪せが起きにくいメリットがあります。
樹脂サッシ
熱を伝えないという性質があります。日差しが当たる場所では色褪せが起きやすいデメリットがあります。内窓には基本的に樹脂サッシが使われます。
後悔を防ぐ為に二重窓のデメリットを確認
二重窓にしたけれど後悔しているという意見を目にした方もいらっしゃるのではないでしょうか?断熱や防音という面では良いことばかりの二重窓ですが、使い勝手という面から考えるとデメリットもあります。
設置後に後悔しないように、二重窓のデメリットについても確認しておきましょう。
開閉のわずらわしさ
窓を開け閉めする際、内窓と外窓の両方を動かさなくてはならず、めんどうに感じる人は少なくありません。特に雨戸のついている窓では開け閉めに2倍の手間がかかります。
また、庭に面した掃き出し窓や、洗面所やトイレの窓のように開け閉めする回数の多い窓も、開け閉めの手間が増えてストレスの原因になってしまうかもしれません。
家中の窓を断熱化する場合、全て外窓にすると費用がかさんでしまうとご心配な場合には、窓の使用状況に合わせて、内窓と外窓を組み合わせるという選択肢もあります。
ほとんど開閉しない窓には内窓、頻繁に開け閉めする窓には外窓というリフォーム方法がおすすめです。
汚れが溜まりやすい
窓の掃除は外窓だけでも手間がかかりますが、二重窓になるとさらにめんどうです。特に内窓と外窓の間のガラス面は埃が溜まりやすい上に、端の方は拭き掃除がしにくいです。
ただ、リクシルのインプラスにはこの問題を解決するダストバリア機能がついています。ホコリを寄せ付けにくいので、きれいな窓を維持しやすいです。
関連コラム 内窓にリクシルインプラスを取り付けて断熱と防音ができる二重窓にリフォーム
カーテンやブラインドがつけられなくなる場合がある
窓枠の内側にカーテンやブラインドをつけていた場合、窓枠の奥行によってはつけられなくなることがあります。
そのような場合には、窓枠の上部外側や窓枠上部の壁に、ブラインドならブラケット、カーテンならカーテンレールを取り付ける必要があります。この際、窓枠内側に取り付けていたブラインドやカーテンより幅を広くしなくてはならないので、買い直しになってしまいます。
浴室やタイル壁のキッチンでは、ネジが効かないのでこの方法が使えません。その場合には、内窓に使うガラスに視線を遮るタイプを選ぶ、又は窓枠に奥行きが残っていればツッパリ棒を渡してカーテンを吊るという選択肢があります。
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賃貸住宅には簡易なDIY内窓キット
賃貸住宅にお住いの場合には、内窓の設置ができません。ただ、ホームセンターなどで購入できるDIY用の簡易な内窓なら取り付けできます。この冬が過ぎれば退去するというような場合でも原状復帰できます。
業者が取り付ける内窓と比較すると安価ですが、断熱と気密、耐久という3つの面から、戸建て住宅の二重窓に使う内窓にはおすすめできません。
戸建て住宅では窓の使用状況や予算に合わせて内窓を設ける二重窓、または外窓交換による窓の断熱改修が最適です。どちらの場合も国の補助金を利用すれば予算を抑えられます。
関連コラム 外窓交換は先進的窓リノベ2024補助金で|リフォーム費用と補助額はいくら?
寒い、暑い、結露が発生するなどの悩みは、窓の断熱で解決できることが多いです。お部屋の環境を快適にしたいけれどどの方法が良いのか…と迷われたらお気軽にご相談ください。
ご自宅の窓のサイズや開き方タイプに合わせて、具体的なリフォーム費用をご確認いただけます。お気軽に簡単お見積もりをお試しください。
お電話からもお問い合わせいただけます。
東京・埼玉・千葉・茨城・神奈川・栃木・群馬にお住まいで、窓のリフォームや玄関ドアの交換を検討されている方は、是非お気軽にお問い合わせください。必ず納得できる玄関ドアリフォームをいたします。
お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
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