地震で玄関の扉は開かなくなる恐れがある
発生した地震の大きさによっては、玄関の扉が開かなくなってしまうことがあります。国土交通省では、地震の大きさによって発生する事象を震度別にまとめています。その中で「ドアが開かなくなることがある」という事象は、震度6弱のグループに入っています。
震度6弱の地震とは、立っていることが困難になる・固定していない家具の大半が移動し、倒れる物もある・壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある・耐震性の低い木造建築物は、瓦が落下したり建物が傾いたりすることがある・倒れるものもあるなど、非常に強い地震です。
地震があったら閉じ込められないようにすぐドアを開けた方が良いという意見もありますが、震度6弱の地震が発生している最中に、ドアを開けに行くことはほぼ不可能であり、非常に危険です。従って地震でドアが開かなくなるという現象をできるかぎり回避できるような備えをしておくことが大切です。
地震で玄関の扉が開かなくなる原因は、地震の横揺れによって住宅全体が歪んでしまうからです。そして地震の揺れの影響から受ける負担の大きさは、住宅の状態によって変わってきます。
耐震基準と経年劣化
現在の日本においては、建築基準法によって耐震の基準が定められているため、住宅の耐震性には大差ないと思われるかもしれませんが、耐震性は個々の住宅によって大きく異なります。
同じ耐震基準を備えた住宅であっても、築年数の長さで耐震性能が変化していくこともあります。経年劣化によって構造部が腐食したり、シロアリ被害が出ていたりすると、耐震性は著しく低下してしまいます。
耐震性が低下している住宅では、震度6弱までの大きな地震が発生しなくても、小さな揺れで家全体の大きな負担がかかって歪みが生じ、玄関の扉が開かなくなることもない訳ではありません。
経年劣化で発生する玄関ドアの不具合
また、耐震性が低下するほどの深刻な問題が起こっていなかったとしても、築十数年を過ぎた住宅は、程度の差こそあれ、経年で歪みが発生しています。地震が発生する前から、玄関の扉が開閉し難い、施解錠時に鍵が引っかかる、隙間風が入るというようなことが起こっているとしたら、家全体の歪みで、玄関の枠に負担がかかり可能性があります。
玄関枠の歪みは目に見えませんが、扉とピッタリ合わなくなるため、開閉し難いなどの問題が起こってしまうのです。
住宅の耐震性を低下させない為、どのご家庭でも定期的な消毒でシロアリ対策はされていることと思いますが、住宅の歪みの対策は、大掛かりなリノベーションをするしかありません。
しかし、歪みを放置していれば、建付けが悪い状態が進行して、丁番に負担がかかって正常に動作しなくなる恐れがあります。その結果、丁番が変形してしまうと、小さな地震であってもドアが開かなくなる可能性があります。
建付けの悪さも改善する玄関ドア交換
そこで考えたいことが玄関ドアのリフォームです。玄関ドアのリフォームは、現在のドア枠に新しい枠を被せ、新しい扉を取り付けるという方法で行われます。この際に玄関ドアの枠の歪みが調整されるので、建付けの悪さが改善されます。
そのような状態になっていれば、小さな地震で玄関の扉が開かなくなってしまうようなリスクは抑えることができます。震度6弱という大地震が発生した場合には、開かなくなる恐れはありますが、建付けが悪いままにしておくよりは安全度を高められます。
■ ドアの不具合は初期のうちならDIYで対処できることもあります。
玄関ドアの修理辞典
- 閉まる速度が早すぎるときは?ドアクローザーの調整方法
- ドアの開閉音がうるさいときは(丁番の摩擦が原因かもしれません)
- 鍵が入りづらい、抜けにくいときの対処法
- ドアが開いた状態で止まらない場合の調整方法
- ドアがカチャと閉まらずラッチがひっかかる時の調整法は?
■ 住宅の歪みで建付けが悪くなっているドアはリフォームで解決できます。
玄関ドアの疑問解決 建て付けの悪い玄関でも、リフォーム専用ドアは付きますか?
■ 玄関ドアの隙間も住宅の歪みが原因です。
スタッフブログ 玄関ドアの隙間の防犯対策
■ どの程度の地震でドアが開かなくなるのでしょうか?
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停電でロックされたままになった玄関ドアの開け方
地震が発生すると、その影響で停電になることがあります。電池式のスマートキーであれば支障はありませんが、電気式のスマートキーの場合、リモコンやカードでの施解錠ができなくなってしまいます。
電気式のスマートキーには、顔認証キーを付けられたり、インターホンや門扉のロックと連携させたりなど、便利な機能がたくさんついているので、非常に魅力的です。ただ、停電時には非常用鍵を携帯していないと閉め出されてしまう恐れがあります。
停電でロックされたままになった玄関ドアの開け方は、非常用の手動キーで開けるという以外にありません。従ってスマートキーの地震によるロック対策は、非常用キーを携帯するということ一択です。停電を考えると、電池式スマートキーの方が、電気式よりも安全性が高いとも言えます。
停電時の電気錠の取り扱いはメーカーによって多少異なる部分がありますので、下記のサイトをご参考になさってみてください。
- YKKAP 取扱説明書 18ページ 停電になった場合
- 参考サイト 美和ロック株式会社 電気錠に関する注意事項
- ダイワハウス 停電時の玄関ドアに電気錠システムをご利用について
電池式のスマートコンロロールキーを推奨する理由
YKKAPの電気錠スマートコンロロールキーには電池式と電気式がありますが、玄関ドアマイスターでは電池式を取り扱っています。電気式には顔認証キーや門扉との連携、電気式だけが使えるスマホアプリミモットなどがあり、幅広く使える魅力があります。
ただ、リフォームの場合には配線工事に関して制限が多いこと、価格が高額になってしまうこと、そして停電の際に施解錠できなくなる不安があることから、電池式のスマートコントロールキーを採用しています。
配線工事に関して制限が多い
電池式は配線工事が不要なので、住宅内の配線状況に関わらず設置できます。一方、電気式は、現在の配線の状況によっては玄関まで配線を伸ばすことができないことがあります。また伸ばせる場合でも、配線工事にかかる費用が嵩んでしまうこともあります。
価格が高額
工事費用に加え、製品価格自体も電池式より高額です。顔認証キーをつける、インターホンと連携させる、門扉と連携させるなどのオプションを追加していくと、費用が嵩んでいくからです。
電池式ピタットKey(キー付きタグキー3個+非常用鍵2本)は25,000円、電池式ポケットKey(キー付きリモコン2個+キー付きタグキー3個)は50,000円です。
その価格に、顔認証キーを追加すると、顔認証ユニットと電気工事代におよそ9万円程度の追加費用、インターホンとの連携にはパナソニック製の外でもドアホンを別に購入、ミモットとの連携には、受信機、センサー、インターフェイスユニットなどの費用が10万円程度かかります。
門扉と組み合わせる場合には、また別の費用が発生します。YKKAP ガーデンエクステリア 2021 210ページ
停電しても安心
電池式なので停電時に施解錠できなくなる恐れがありません。
スマートキーに多彩な機能を付け加えようとすると、どんどん価格が高額になっていきます。一方、シンプルにリモコンやタグキーでドアを施解錠するだけでも、十分に便利で、玄関ドアの施解錠の煩雑さが解消されます。
多少の地震ならドアが開かなくなる心配と、停電時に施解錠できなくなる心配のない電池式のスマートコントロール付き玄関ドアへのリフォームを検討されませんか?
YKKAP玄関ドアの電気錠スマートコントロールキーがリニューアルされました。従来製品にあった締め出しリスクや、設定登録の煩雑さへの対策が施され、より便利で使いやすい電気錠に生まれ変わりました。
玄関ドアマイスターは玄関ドアの交換を承っています。玄関ドアのことなら何でもご相談ください。玄関の向きや玄関周りの環境に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
玄関ドアで困っていることがあれば、どんなことでもご相談ください。
玄関ドアは家の顔、お客様が初めに訪れる場所です。
家族にとっては、必ず毎日通る場所です。
きれいで快適な玄関は、生活の質を格段に向上させます。
新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。