玄関ドアのサムターンを狙う犯罪サムターン回しとは?
サムターンは、玄関ドアの内側についているツマミを指す用語です。玄関を外から施解錠する際には、鍵を回しますが、玄関内から施解錠する際にはサムターンを回します。このサムターンが、玄関ドアの内側にあるにもかかわらず、侵入強盗の手段として使われてしまうことがあります。
侵入強盗の手口には、玄関ドアの外側から不正開錠するピッキングや、バールなどを使って無理やり開錠するこじ開けなどの手口がありますが、その他にサムターン回しという手口があるのです。
具体的には、袖ガラスを破壊する、ドアに穴を空けるなどの方法で腕を差し入れるスペースを作り、腕を差し入れてサムターンを回すという手口です。玄関ドアに穴を空けるなど、通常で考えると相当時間がかかりそうですが、電動ドリルを使えば、数十秒で穴があけられます。
さらに、ポストやドアスコープのついているドアであれば、静かに犯罪工作が進められます。ドアや袖に穴を空けなくても、ポストの蓋やドアスコープを外して、先端がU字型になった器具を挿し込んでサムターンを回してしまうことができるからです。
参考までに警察庁の住まいる防犯110番のデータを見てみましょう。警察庁がまとめた戸建て住宅の侵入強盗犯の手口の内、最も多い犯罪が無締りです。令和2年度のデータを見ると、52.8パーセントを占めています。その次がガラス破り29.8%、次いでその他の施錠開け22.3%、そしてドア錠破りが1.8パーセントとなっています。ガラス破りやその他の施錠開けは窓への犯罪も含まれるので、玄関からの侵入では、無締りに次いで行われやすい手口だと言えます。1.8%と聞くと少なく感じますが、301件も発生しています。
玄関ドアの修理辞典 ドアスコープの交換方法
出典:警視庁「住まいる防犯110番 (手口で見る侵入犯罪の脅威)」
出典:警視庁「住まいる防犯110番 (器具で見る侵入犯罪の脅威)」
サムターン回しを防止する方法
サムターン回し対策には、防犯グッズを使う方法とサムターン回し対策が施されているサムターンに交換する方法、補助錠をつける方法があります。
防犯グッズを使う方法
サムターンをカバーするサムターンガードという防犯グッズを取り付ける方法です。腕を差し入れても、サムターンがカバーされているのでつまみを回せません。ただ、サムターン回しの手口の一つに、焼きやぶりという方法があります。窓ガラスは玄関ドアの袖ガラスに使われることの多い手口ですが、サムターン回しにも使われることがあります。バーナーなどで加熱されるとせっかく付けたサムターンガードが熱で変形し、カバーの役割を果たさなくなってしまうことがあるのです。焼き破りに対しては、スチール製サムターンガードの方が対抗できます。
サムターン回し対策が施されているサムターンに交換する方法
サムターンには、着脱できるサムターンや、空転式サムターンなど、サムターン回し対策が施されたサムターンがあります。
脱着式サムターン
最新の玄関ドアにはほとんど採用されている取り外しができるサムターンです。つまみが取り外されていると、腕を差し入れても回すことができません。
リクシルの公式サイトで脱着式サムターンに関する詳しい説明がされています。
参考サイト LIXIL 玄関ドアのセキュリティサムターンの使い方を教えてください。
空転式サムターン
切り替えで空転させられるサムターンです。サムターンを回しても空転するだけなので回せません。
補助錠をつける方法
ダブルロックになっていない玄関ドアの場合は、サムターン回しで開錠されると、それだけでドアを開けられてしまいます。しかし、補助錠をつけダブルロックにすることで、1個目の鍵がサムターン回しで開錠されてしまっても、玄関ドアが開かなくなります。
玄関ドアや鍵などは、正しい使い方をしていれば、防犯性が向上し、メンテナンスや修理も楽になります。業者に依頼する前にご家庭でできる方法もありますので参考になさってください。
コラム 防犯から考える玄関ドアの選び方
ドアガードの正しい使い方と危険な使い方
玄関ドアには、ドアが大きく開かないようにするドアガードがついています。このドアガードの使い方を誤ると、非常に危険です。ドアガードの目的は、少しだけ開けて来訪者を確認するということであって、施錠ではないからです。
危険な使い方には、風を通すためにドアガードをして少しだけ開けておく、ドアガードをしてロックはしないという使い方が挙げられます。
危険な使い方① 風を通すためにドアガードをして少しだけ開けておく
玄関には窓がない間取りでは、玄関に風が入らず換気の悪い状態になってしまいます。同時に玄関は、傘や雨靴などで湿度が高くなりやすい場所でもあります。玄関から風が入ると、玄関内の換気が良くなり、カビや靴が蒸れるニオイなどが防げます。また、涼しい風が家の中を通り抜け、家中が涼しくなるという良さもあります。
その為、ドアガードをして細めにドアを開けておくという玄関ドアの使い方をする人がいますが、これは非常に危険です。
危険な使い方② ドアガードをしてロックはしない
玄関ドアを閉じていてもロックしていなければ、防犯性は全くありません。それなら、ドアガードをしていれば人が通れるほどは開かないので安心だと思っていませんか?
この2つのドアガードの使い方は間違っています。このような使い方をする場合、ドアガードは内側からしか操作できないという思い込みがあるのではないでしょうか?実はドアガードは外側からでも簡単に操作できるのです。
U字ロックのドアガードであれば細長い紐を、チェーンロックのドアガードであれば輪ゴムを使って簡単にロックを外せます。ドアガードは外側から無理やりドアを大きく開けることはできません。反対に閉じた状態にすれば、操作しやすいのです。その為、来訪者を確認する時以外は、必ず玄関ドアのカギをロックすることが非常に重要です。
スタッフブログ 防犯対策になる?玄関ドアの内側ロックについて
コラム 玄関の換気をしたい!コロナ対策の補助としての効果もあり
玄関ドアの働きを補う隙間テープの使い方
玄関ドアが古くなってくると、玄関ドアの役割が果たしにくくなってきます。その理由の一つとして、経年によって住宅全体が歪み、玄関ドアと玄関ドアの枠の間に隙間ができてしまうということが挙げられます。隙間ができると、隙間風や子虫、外部の騒音などが家の中に侵入し、暖房の熱や冷房の涼しさが逃げていきます。これらの現象は、隙間テープで補うことができます。
隙間風対策
玄関ドアの枠に沿って隙間テープを貼ると、隙間風の侵入を抑えるとともに、家の中から逃げていく暖かさを抑えることができます。夏は子虫の侵入も防げます。
防音対策
隙間テープの中には防音効果のあるテープもあります。交通量の多い通りに面している、隣家の犬が外飼いされていて始終吠えているというような場合には、玄関内への騒音の侵入を抑えられます。
玄関ドアの修理辞典 ドア横からのすきま風を防ぐ方法
コラム 玄関ドアの隙間の防犯対策
築年数が十数年以上になった住宅の玄関ドアには、防犯性が低いという大きな問題があります。加えて、寒い、暗い、褪色や塗装の剥げで見栄えが悪くなっているなどの悩みも徐々に発生してきます。
最新の玄関ドアは高い防犯性を備えています。そのうちの一つが着脱式サムターンです。また、風を通す機能のある玄関ドアであれば、ドアロックの間違った使い方をする必要もなくなります。玄関ドアの使い勝手が悪くなってきたな…と感じたら、防犯性の高い最新の玄関ドアに交換しませんか?
玄関ドアことなら何でもご相談ください。玄関の向きや玄関周りの環境に合わせて最適なご提案をさせていただきます。
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お客様のご自宅に伺う仕事ですので、信頼を何よりも大切にしています。丁寧親切はもちろんのこと、マナーの徹底も行っています。仕事は、最後は人で決まるという部分があります。世界に唯一の商品やサービスを売っている会社なんて一握り。同じような価格、同じようなサービスは、他にもある。それでも「あの人に」と選んでいただける、そんな会社でありたいと思っています。
玄関ドアで困っていることがあれば、どんなことでもご相談ください。
玄関ドアは家の顔、お客様が初めに訪れる場所です。
家族にとっては、必ず毎日通る場所です。
きれいで快適な玄関は、生活の質を格段に向上させます。
新しい玄関で快適な生活を手に入れてください。