コラム

公開日:2018年12月9日

/ 最終更新日:2019年12月21日

玄関ドアを守る!戸当たりの必要性と種類など


一戸建ての住宅や商業施設の場合、玄関付近の地面に小さな突起物が埋め込まれていることがあります。それは戸当たりと呼ばれるパーツで、玄関ドアの動きを制限する役割があります。では戸当たりが付いているとどんなメリットがあるのでしょうか?あるいは戸当たりに対する注意点はあるのでしょうか?今回はそんな戸当たりの特徴と種類についてご紹介します。

玄関ドアの戸当たりとは?

戸当たりとは玄関先のドア付近の地面に付いている小さな突起物のことです。形状は様々ですがキノコの様な形をしている物が多く見られます。戸当たりは全体的に金属で出来ていますが、側面にはゴムが貼られています。一般住宅や商業施設のドア付近にこの様な形の突起物を見かけたことはあるのではないでしょうか。

戸当たりはドアの開き過ぎを防ぐ

戸当たりは玄関ドアの動きを制限する役割があります。ドアは何も制限が無い場合だと180℃開くことが出来ます。玄関ドアの周囲に何もなければそれでも問題無いのですが壁や柱があるとそれにドアがぶつかってしまう恐れがあります。

しかし地面に戸当たりが埋め込まれている場合、ドアを思い切り開けると壁よりも先に戸当たりにぶつかります。その場合戸当たりのゴムの部分に当たるので、ぶつかってもドアは傷つきません。これにより玄関ドアは戸当たりの位置よりも開きすぎることがなくなるだけでなく、ドア自体の破損も防ぐことが出来ます。

大抵の場合、戸当たりは玄関ドアを90℃まで開けた地点に設置されています。そのため玄関ドアを90℃以上開放出来ないように調整することが出来ます。

戸当たりは必要なのか?

玄関ドアの周囲に設置されていることがある戸当たりですが、どの住宅にも必ず付いているものではありません。新築住宅の設計やドアのリフォーム時に業者に依頼すると取り付けてもらうことが出来ます。つまり戸当たりを付けるかどうかは任意となっています。では実際のところ玄関ドアの戸当たりは本当に必要なのでしょうか?戸当たりが無いとどのような点で困るのでしょうか?

戸当たりのメリット:怪我の破損防止

戸当たりの最大のメリットは故意による玄関ドアの開放を防ぐことが出来る点です。例えば子供がいる家庭の場合、小さな子供が勢いよくドアを開けてしまうことがあります。その時にドアの反対側に人がいたらぶつかって怪我をする恐れがあるので危険です。また風が頻繁に吹き付ける地域では、風に煽られて意図しないタイミングで勢いよくドアが開いてしまうこともあります。

そのような場合でも戸当たりがあることでドアを思い切り開放しても最初に戸当たりにぶつかるのでそれ以上開かなくなります。また壁以外にもドア付近に自転車や鉢植えなどの物にドアがぶつかる危険性を防いでくれます。そのため戸当たりはドア自体と壁や柱、周囲の物などの破損を全体的に防いでくれます。

ドアクローザーでも動きを防げる

戸当たりはあれば便利ですが必ずしも必要とは限りません。何故ならば玄関ドアには戸当たりと似たような役割を果たすパーツが付属しているからです。それはドアクローザーと呼ばれるパーツです。ドアクローザーは玄関ドアの上部に付いています。

本体はドアに付けられている長方形の箱型の金属ボックスで、ドア枠とドア本体をくの字の細長い金属棒で繋いでいます。その金属棒によりある程度までドアを開放するとドアクローザーに引っ張られて、途中でドアの動きが止まってくれます。そのため戸当たりと同じように玄関ドアが勝手に必要以上に開かれることを防いでくれます。

ドアクローザーは玄関ドアが開放できる角度を制限するだけでなく、ドアが閉まる際のスピードも調整出来ます。玄関ドアはドアクローザーが付いていない状態だと閉める際に勢いよく閉じてしまうので、ドアに指を挟んだり体をぶつけてしまう恐れがあります。

しかしドアクローザーの側面についているネジを締めることでドアのスピードを抑えて、閉まる時の速度を遅く出来ます。これによりドアにぶつかって怪我をする危険を回避することが出来ます。

ドアクローザーがあれば戸当たりは不要!?

ドアクローザーは戸当たりと同じような役割を果たしてくれるので、ドアクローザーさえあれば戸当たりは要らないと思うかもしれません。しかしドアクローザーだけだとドアを90℃の位置で止めることは難しいです。

種類にもよりますがドアクローザーは90℃以上開いた先でドアの動きを止める物がほとんどです。そのため玄関ドアの動きをより正確に制限したい場合にはドアクローザーだけでは不十分なので結局戸当たりが必要になります。

玄関ドアの近くにぶつかる物があれば戸当たりは必要

ご自宅の玄関に戸当たりが必要かどうかを判別する方法があります。それはドアを可能な限り思い切り開けてみことです。その時に何かに当たりませんか?特に玄関ドアを開けた先に壁や柱などはありませんか?あるいは自転車や鉢植えなどの物にドアが当たる可能性はありませんか?

もしドアを思い切り開けた先にドアにぶつかる何かがあるならば戸当たりは必要になります。戸当たりが無いと周囲に置いてある壁や物に当ってしまい、物だけでなくドア自体も破損してしまう恐れがあります。

また玄関ドアは解放した際にドア本体よりもドアノブや取っ手の方が先にぶつかるのでドア本体だけでなくドアに付いているパーツのことも配慮しなければなりません。戸当たりはドア本体だけでなくその周囲にある物体やパーツなどの全てを守る役割を果たしてくれます。

戸当たりの種類について

玄関ドアの戸当たりには様々な種類があります。役割はどの種類もほとんど一緒ですが、中には特別な機能が付いた物もあります。

最もベーシックな戸当たりは地面に埋まっていてキノコの様な形をしています。この戸当たりにぶつかることでドアが90℃以上開いてしまうのを防いでますし、ドアがぶつかる部分にゴムが張られているのでドア本体に傷がつくことも防いでくれます。とても小さいので玄関先に設置されていても邪魔になりません。

L字型の戸当たり

こちらもキノコ型と同じで玄関ドア付近の地面に埋まっています。L字の形で先端がゴム状になっており、ドアを開けるとゴムの部分がぶつかる仕組みになっています。またL字型の戸当たりの中には金属のフックが付属しているタイプもあります。これはドア本体にフックを引っ掛ける部分があって、そこにフックを引っかけることでドアを開けっ放しにすることが出来ます。そのためドアを衝撃からガードするだけでなく、ドアストッパーとしての役割も果たしてくれます。

ドア本体の上部に取り付けるタイプ

こちらは玄関の地面ではなくドア本体に取り付けるタイプの戸当たりです。細長い棒のような形をしているのが特徴です。こちらも先端がゴムになっているので、玄関ドアを思い切り開けても壁にぶつかったときにゴムの部分が当たるから傷つかない仕組みになっています。

戸当たりを取り付ける

玄関ドアの戸当たりは新築で購入した時点で既に付いていることもあれば専門業者に依頼して後から付けてもらうことも出来ます。戸当たりを取り付ける作業は単純ですが、若干難しい作業が必要になります。

取り付けは一見簡単そうに見えるが…

インターネットで検索すると戸当たりを自分で取り付ける方法がいくつか見つかります。そこに書いてある通りに行えば取り付けることは出来ますが、慣れない方が自分で取り付けることはお勧めできません。

地面を傷つける可能性がある

戸当たりを設置するためには玄関先のコンクリートやタイルに穴を開けなければなりません。穴を開けるためには、電動ドリルで穴を開ける作業があります。これは素人がやると綺麗に穴が空かずにタイルにひびが入ってしまう恐れがありますし、下手したら無関係な部分を傷つけることにもなります。当然失敗した穴やヒビは直すことが出来ません。

そのため戸当たりを取り付けたいと思っても自分で設置するのは難しいでしょう。もし本当に自宅の玄関に戸当たり取り付けたいのであればプロの業者に任せることをお勧めします。

業者の工賃は1万~2万円程度

業者に戸当たりの取り付けを依頼した場合、1万~2万円程度の工賃がかかります。これが高いか安いかは人それぞれの考え方次第ですが、玄関にある壁や物の破損あるいは人の怪我を防ぐためと考えれば高くないかもしれません。ちなみに玄関ドアのリフォームをする際、業者によっては戸当たりを一緒に付けてくれる場合もあります。その場合でも戸当たりはオプションの一環なので、自己申告しない限り勝手に付けてくれるわけではありません。

壁付けタイプの戸当たりもある

玄関ドアの戸当たりは地面に埋め込まれているタイプだけではありません。玄関先の壁に取り付けるタイプの戸当たりもあります。壁付けタイプの戸当たりの場合、壁にドリルで穴を開けてネジなどによって埋め込みます。

壁に設置する

壁付けタイプの戸当たりは棒状の形をしていて、先端がゴムになっているのでぶつかってもドア本体が傷つきません。役割は床に埋め込む戸当たりと同じです。床ではなく壁に設置してあるので開放された玄関ドアを壁に直面するやや手前で止めてくれます。

壁を傷つけたくない人向け

壁付けタイプのメリットは地面に穴を開けずに戸当たりを設置できる点にあります。玄関の地面が大理石などの高級素材を使っていて穴を開けたくない場合に有効です。また戸当たりを地面に設置した場合、誤って踏んずけたり蹴っ飛ばして足を怪我してしまう恐れがあります。しかし壁付けタイプならその危険性もなく、ドアの動きを制御することが出来ます。

壁付けタイプの戸当たりの欠点は近くに壁がないと取り付ける場所が無いことです。そのため玄関ドアを開けた先に壁や柱がある場合にのみ壁付けタイプの戸当たりが使えます。

まとめ

戸当たりは玄関ドアの動きを制御することで、ドア本体だけでなく周囲にある物の破損も防いでくれます。特にドアを開けた先に壁や柱がある場合は、ドアがぶつかることを防いでくれるので重宝することでしょう。自宅に戸当たりを付けたいと思った方は是非業者に依頼して取り付けてもらってください。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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