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コラム

公開日:2024年5月20日

スマートキー付き玄関は危険?理由と対策をプロが解説

スマートキー付き玄関が危険だと言われる理由と対策
玄関にスマートキーをつけると危険だと言われる理由はどこにあるのでしょうか?スマートキー付きの玄関は施解錠が楽で、鍵のかけ忘れも防げるので人気がありますが、防犯性が低下するならやめようと考える方もいらっしゃると思います。

スマートキーが危険だと言われる理由を確認し、安全なスマートキー付き玄関にする対策を考えていきましょう。

 

スマートキーの危険性への誤解と今すぐできる対策

玄関ドアのオートロックで閉め出された女性

玄関にスマートキーを取り付ける危険性には、防犯の観点からの危険性と使い方による危険性があります。具体的に犯罪被害を受ける危険性と危険な使い方について確認していきましょう。

玄関ドアのスマートキーにリレーアタックの危険はほとんどない

一時期、車のスマートキーと同じように、玄関ドアにもリレーアタックの危険があるという情報が出回ったことがありましたが、どのメーカーのスマートキーであってもその心配はほとんどありません。

車に使われるリレーアタックでは、スマートキーが常に出している微弱な電波を拾って、開錠し車を盗みます。この手順の遂行には複数人が必要であることと、時間がかかることから、玄関ドアに対しておこなわれる可能性はほぼありません。

しかしながら、常に微弱な電波を出している玄関用のスマートキーもありますので、100%リレーアタックの危険はないとは言い切れません。ただし、YKK APのスマートキーは、玄関ドアのハンドルについているスマートキー用のボタンを押した時にしか電波を出さないので、リレーアタックにあう可能性は限りなく低いと言えます。

 

また、リクシルのサイトにもリレーアタックの心配がない旨が公表されています。

Q.自動車のスマートキーの様にリレーアタックの心配はありますか

A.リレーアタックとは自動車のスマートキーが常時発信している微弱電波を利用した盗難の手口です。
DOACでは、安心してご使用頂けるように高度な通信セキュリティを実現しました。
・リモコン操作:ボタンを押した時のみ、電波を発信する通信方式を採用しているためリレーアタックの心配はありません。
・スマートフォン操作:AES暗号方式*を採用したセキュリティ性の高い暗号化アルゴリズムによって通信時の安全性を担保しています。
* AES暗号方式とは米国国立標準技術研究所により政府標準として認められた、高度な安全性を有する通信規格です

引用:リクシル よくあるご質問⟩自動車のスマートキーの様にリレーアタックの心配はありますか

使い方による危険性

防犯の観点からの危険性は、リレーアタック以外にはないので、スマートキーの危険性のほとんどは使い方による危険です。

閉め出し

スマートキーを使っている方の中で、自動施錠の設定にしている場合、閉め出しを経験された方は少なくありません。閉め出しが発生する条件は複数あります。

電池切れや停電

電池式スマートキーなら電池切れの際に施解錠できなくなってしまいます。非常用手動キーが内蔵されたスマートキーを使うことで、電池切れや回避できます。停電は、影響がありません。

100Vの電気式なら停電や電池切れの際に施解錠できなくなってしまいます。同じく非常用手動キーが内蔵されたスマートキーを使うことで回避できます。

カードの磁気不良や破損

このような閉め出しを防ぐ為、YKK APのスマートキーからはカードキーが廃止され、現在は手動キーが内蔵されているタグキーが使われています。リクシルにもタグキーがありますがカードキーも使えます。カードキーが使いやすい方はリクシルを選択してください。

オートロックの設定方法

自動で施錠されるオートロックは、防犯という観点から見ると効果的な機能です。ただしオートロックに設定して、うっかり鍵を持たずに玄関から出てしまうと鍵を開けられなくなってしまいます。

オートロックは施錠忘れに役立ちますが、閉め出しの危険性があるので注意が必要です。リクシルであれば、屋外テンキーが選べます。テンキーを付けておけば、万一締め出されてしまっても解錠できるので安心です。

暗証番号式スマートキーの危険性

弊社では扱っていませんが、後付けスマートキーの中には、暗証番号で開錠するタイプがあります。このタイプには2つの危険性があります。ひとつは暗証番号忘れによる締め出し、もう一つは空き巣狙いに暗証番号を解読されてしまう危険です。

外部の人間に暗証番号を解読されない為の対策には、暗証番号を押すたびに押した部分を拭き取る、暗証番号はこまめに変更する、他人からの視線がある時は暗証番号を押さないなどの方法が挙げられます。

暗証番号式スマートキーは製品価格が安価であり、DIYで取り付けられるので手軽にスマートキー化できる良さがありますが、防犯的にも閉め出しにも確実性が高いとは言えません。

玄関ドアのスマートキー化には、後付けスマートキーより、スマートキー付き玄関ドアへの交換の方が閉め出しの危険性も、犯罪被害にあう危険性も確実に減らすことができます。なお、リクシルのテンキーはダミーコードという設定ができます。後ろから覗かれてもダミーコードを押すことで本来の番号を知られない機能です。

スマートキー付きの玄関にするメリット

離れた場所からも開錠できるスマートキー

スマートキーが使える玄関にしたいと思っていらっしゃる方は、スマートキー付きの玄関にするメリットに関しては十分にご存知だとは思いますが、改めて確認しておきましょう。

施解錠が楽にできる

最も施解錠が手軽にできるスマートキーはリモコンキーです。ポケットやバッグの中にリモコンキーを入れておけば、鍵を取り出さなくてもドアハンドルのボタンを押すだけで施解錠できます。タグキーやカードキーは、ドアハンドルにかざすだけで施解錠できます。

どちらの場合も、お子さまを抱いていたり、両手に荷物を持っていたりしても楽に施解錠でき、暗闇で鍵穴が見つからずなかなか玄関に入れないというようなことがなくなります。

帰宅時の施錠忘れを防げる

上の章で外出時のオートロックの危険性はお話ししましたが、オートロックは施錠忘れに役立ちます。外出時は緊張感があるので、オートロックにしなくても施錠忘れをするケースは少ないのですが、帰宅時は気が緩むので施錠を忘れやすいです。

夕食の支度の時間が迫っていたり、たくさんの荷物を運んだりするような状況ではさらに施錠忘れをしやすくなってしまいますが、オートロックに設定しておくと安心です。

防犯性が向上する

後付けのスマートキーの場合、製品によって防犯性の高さには大きな違いがあり、粘着テープで貼り付けるような心もとない製品もありますが、スマートキー付きの玄関ドアにはどのメーカーであっても高い防犯性があります。

最新のディンプルキー

玄関ドアマイスターが扱うドアは、ピッキング被害に強い最新のディンプルキーが使われています。しかもダブルロックなので、より安全です。さらに両メーカーとも、ひとつ目のカギを不正に開けても数十秒以内に2つ目の鍵を開けないと、ひとつ目のカギが施錠される仕組みになっているので犯罪抑止効果が高まります。

サムターン回しを防ぐ着脱式サムターン

玄関ドアの内部にある鍵のツマミが着脱式になっているので、取り外しておけば万が一ガラス破りをされても、ツマミがないので操作できず、鍵を開けられません。

この他、鍵以外にも格子のデザインや防犯合わせガラスなど、玄関ドア自体にも防犯性を高める工夫がされていますので、玄関の防犯性が向上します。

スマートキーの種類別危険性に対する注意点

スマートキーと手動キーの違い

手動キーには鍵を失くすとシリンダーごと交換しなくてはならないというデメリットがあります。一方、スマートキーには、登録をし直せばシリンダー交換もスマートキーの交換も必要ないというメリットがあります。

しかしながらスマートキーには閉め出しに危険を避ける為、リモコンキーにもタグキーにも手動キーが内蔵されています。

その為、カードキー以外のリモコンキーをなくした場合、手動キーをなくしたのと同じ状態になるので、シリンダー交換をしなくてはなりません。

シリンダー交換の危険性を比較してみましょう。

閉め出しの危険性 シリンダー交換の危険性
手動キー内蔵
手動キー無・カードキー

 

キーを失くしやすいお子様には非常キーがないタグキーやカードキーを持たせるのが良いかもしれません。

リモコンキーは大人が使う

リモコンキーの価格は製作年によって変わりますがおよそ3万円です。
参考:YKK APパーツショップ リモコンキー(非常用収納鍵付・オーダー製作品)

その為、鍵を失くす恐れがあるお子さまには持たせず、大人が使うことで紛失の危険を回避する率が上がります。

お子さまには手動キーが内蔵されていないタグキー

カードキーのようにかざすだけで施解錠ができるタグキーにも、基本的に手動キーが内蔵されていますが、内蔵されていないタイプもあります。お子さまにはこのタイプのスマートキーが安心です。

スマートキーは非常に便利な鍵で防犯性も向上するので、玄関ドア交換の際にスマートキー付きにされたお客様からは多くのご好評をいただいております。

スマートキー付き玄関ドアの施工事例はこちらからご覧ください。
>>>最新リフォーム施工事例

 

マイスター社長
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スマートキーは使い方によっては複数の危険性が生まれます。安全にスマートキー付きの玄関にしたいけれど不安を感じているという場合にはお気軽にご相談ください。

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著者情報

マイスター社長 中村 貴

中村 貴

玄関ドアマイスター社長
二級建築士
株式会社中村建硝(昭和5年創立)の三代目
建具のプロとして、当店のスタッフの知識と技術はどこにも負けないという自負があります。お客様の暮らしを快適にし、お悩みを解決することで社会に貢献したいと思っています。

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