二重窓(二重サッシ・内窓)でもうるさいと言われる理由
二重窓(二重サッシ・内窓)でもうるさいと言われる理由は、以下の4つの理由があります。
- 音の種類
- 二重窓(二重サッシ・内窓)の性能
- 窓以外に音の出入り口がある
- 取り付けた内窓(二重サッシ・二重窓)の施工不良
詳しくお話しします。
音の種類
音には、3つの種類があります。
- 空気を介して伝わる音:工事の音、動物の鳴き声、子どもの声
- 壁や床を介して伝わる音:階上や隣室から聞こえる足の音などの振動音
- 共鳴現象による音:二重構造の壁やガラス(ペアガラス)などが特定の周波数で共鳴する音
耳にする音の大半は空気を介して伝わる音です。
空気を介して伝わる音は、内窓(二重窓化・二重サッシ)を設置することで、防音効果を感じられる音に該当します。
つまり、二重窓化することは決して間違いではありません。
ではなぜ、『二重窓でもうるさい』といわれるのでしょうか。
聞こえてくる音が、「壁や床から伝わる音」「共鳴現象による音」である可能性が高いです。
これらの2つの音に関しては、残念ながら二重窓化しても防音効果が期待できません。
注意したいのは、「工事の音」と「電車や車の音」です。どちらの音も空気から伝わる音と壁や床から伝わる音の2つの性質を合わせて持っています。
「工事の音」「電車や車の音」が壁などを介して振動で伝わる音の場合は、防音対策を行っても効果が感じられないでしょう。
だからこそまずは、今悩まされている音がどんな音なのか考えてみてください。
どんな音に悩まされているのか、状況が判断できない場合、窓のプロに相談しましょう。どの音に該当するのか、二重窓化することが適切なのかアドバイスをもらうことができます。
二重窓(二重サッシ・内窓)の性能は防音ではなく遮音
『二重窓でもうるさい』と感じる理由の一つに、二重窓(二重サッシ・内窓)の性能に対する誤解があるかもしれません。
二重窓(二重サッシ・内窓)を用いて『防音効果』を期待する際、多くの人が音が完全になくなることを期待しています。
しかし、実際の二重窓(二重サッシ・内窓)性能は遮音性能であり、音が全く聞こえなくなるわけではありません。
なお、二重窓(二重サッシ・内窓)の遮音性能は、ガラスの種類により異なりますが、外の音が80db(交通量が多い道路の騒音レベル)であっても、室内に音が届くまでに、40db(図書館なみ、もしくは夜間の街の戸建住宅地の静けさのレベル)まで下げてくれます。
※dbとは、音の大きさを表す単位
環境省が告示している、騒音に係る環境基準においても、一般住宅地で、昼間は55db、夜間は45dbと定められている基準よりも、さらに小さな音にしてくれる二重窓(二重サッシ・内窓)の遮音性能は、非常に優秀だと分かります。
参考:LIXIL インプラス(内窓)の特長
環境省 騒音に係る環境基準について
同省>パンフレット一覧>水・大気環境局>環境管理課環境汚染対策室 生活騒音パンフレット(2019年3月)
自然給気口などの隙間から聞こえる
『二重窓でもうるさい』と感じる理由は、窓の他にも音が出入りする場所が存在する場合があります。
どこから聞こえるのか、また場所ごとに音が軽減できる方法もお伝えします。
- 窓のサッシの隙間▶︎▶︎プロによるメーカー製の二重窓(二重サッシ・内窓)の施工・技術
- 自然給気口▶︎▶︎専用の遮音装置(例:サイレンサー)を取り付ける
- プロペラタイプの換気扇▶︎▶︎レンジフードに取り替え
外の音を減らすには、伝わる場所を減らすことが重要です。二重窓(二重サッシ・内窓)以外にも、原因に応じた対策の組み合わせが効果的です。
参考:YKKAPプラマードU WEBカタログ 防音性もすごい!
リフォームの施工不良もしくは簡易二重窓
二重窓(二重サッシ・内窓)にもかかわらず、騒音対策に効果が感じられない場合、プロが設置したのであれば、あってはならないことですが、リフォームの施工不良が原因の可能性もあります。
また、設置した窓がDIYの簡易キットを利用した製品であれば、本体性能が足りていないことも考えられます。
簡易キットでは、サッシやレールの隙間を完璧に埋めることができませんので、メーカー製の樹脂サッシの内窓と”つくり”が異なります。
『二重窓(二重サッシ・内窓)でもうるさい』理由をお伝えしましたが、もっと防音効果が高いモノがないのか気になりますよね。
防音ガラスを設置したら二重窓(二重サッシ・内窓)以上の性能・効果がある?
窓で防音対策を講じようとしたら、「防音ガラス」に変える、もしくは二重窓(二重サッシ・内窓)のガラスが「防音ガラス」に対応しているかどうか考えるかもしれません。
実際に、防音特殊フィルムが貼り付けられた AGCの「ラミシャット」、日本板硝子の「ソノグラス」がガラスがあります。
(※弊社では取り扱っていません)
しかし、防音ガラスではなくても、二重窓(二重サッシ・内窓)のガラスの選び方次第で、遮音性能を高めることができます。
異種複層ガラス
複層ガラスでもガラスの厚みが2枚とも異なるガラスがあります。
2枚が同じガラス厚であれば、音が共鳴してしまうのですが、異なる厚さであれば、遮音効果が実感できます。
弊社が取り扱う、YKKAPとLIXILの内窓製品でご紹介します。
【YKKAPプラマードUの場合】
複層ガラスでは、
- 4mm(ガラス厚) +10mm(空気層)+3mm(ガラス厚)
- 5mm(ガラス厚) +10mm(空気層)+3mm(ガラス厚)
【LIXILインプラスの場合】
複層ガラスでは、 4mm(ガラス厚) +11mm(空気層)+3mm(ガラス厚)があります。
なおLIXILがおすすめしている、防音効果として有効なガラスは、以下の2つのガラスです。
- 安全合わせ複層ガラス(3mm+空気層+6.8mm)
- 安全合わせガラス6.8mm
LowE複層ガラスは、断熱性能が高くなりますが、防音効果としては複層ガラスと変わりません。
参考:LIXIL 防音対策として有効な「インプラス」(内窓)のガラス種類(単板、合わせ、複層)
▶︎二重窓(二重サッシ・内窓)の設置費用が知りたいと思ったら、簡単お見積もりをご利用ください。
単板ガラスでも十分な効果がある
上記でご紹介したLIXILの防音対策として有効なガラスの種類を参考にすると、単板ガラスでも十分に効果が期待できます。
ただし、単板ガラスを選ぶ際には、最もガラス厚が太いものを選択してください。できるだけ音の壁を厚くすることがポイントです。
例えば、LIXILインプラスの場合は、安全合わせガラスの6.8mmが適しています。一方、YKKAPプラマードUの場合は、6mmが該当します。
単板ガラスの場合、費用の面で注意点があります。
二重窓(二重サッシ・内窓)の設置にかかる費用は、補助金の対象ですので、費用を最小限に抑えられます。しかし、補助金の対象となる条件として、複層ガラス・LowE複層ガラスであり、単板ガラスは対象外となります。
その他、詳細な条件や補助金額はコチラよりご確認ください。
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空気を介する音なら二重窓(二重サッシ・内窓)で十分な効果あり
振動音など、壁や床を介して伝わる音は、防音ガラスでも二重窓(二重サッシ・内窓)でも遮ることが難しいです。しかし、大半の音は空気を介する音であり、二重窓で十分な効果が期待できます。
特に、防音対策に効果的なガラスを選ぶことで、大きな効果が得られるかと思います。ガラスの選択に関する価格や難しさについてご不安があれば、ぜひご相談ください。
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